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  • Amazon.co.jp ・マンガ (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091793539

作品紹介・あらすじ

珠玉の短編で綴る少年青年漫画の歴史!

選者にいしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこ(五十音順)の6氏を迎え、日本の少年青年漫画を彩った幾多の短編の中より選び抜いたアンソロジーを編年体でお送りします。第4巻は70年代後半から80年代を中心に!いしひさいち、一ノ関圭、ますむらひろしなどの知る人ぞ知る短編を収録!

【編集担当からのおすすめ情報】
いしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこが選んだ珠玉のアンソロジー。一筋縄ではいかない選者達がこれでもかと選んだ短編達。他ではなかなか見られない少年青年漫画の多様性をお楽しみください。

感想・レビュー・書評

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  • じゃりんこチエの作者が描いた大阪の下町の話が良かった。豊中出身らしい。どうりでリアリティがある。

  • <閲覧スタッフより>
    じゃりン子チエの作者でもおなじみ、大阪市西成区出身のはるき悦巳氏が書いた若かりし頃の短編漫画が収録されています。傑作集だけあって他の漫画家さんたちの作品も昭和臭さが残った哀愁を感じる内容となっていて読みごたえのある1冊です。



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    所在記号: 726.1||ニホ||4
    資料番号: 10261592
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  • 帯によると、ギャグ漫画の「がきデカ」や少女漫画「ベルバラ」が社会現象となった1975年から、
    インベーダー・ゲーム大流行、ウォークマン発売の1979年頃の作品らしい。

    アポロが月へ行ったというのが1969年だからか、宇宙やSFを描いた作品も多くみられた。
    最後の日本兵、小野田さんがジャングルから帰ってきたのが1974年、戦争の傷も覗き込めばすぐそこにある時代だったのかもしれない。

    3巻まではなんとなく巻ごとに雰囲気が近いものが多かったけど、4巻はかなりバラエティに富んでいるというか、多様性を感じた。少女漫画もかなり発展したようだ。(この傑作集は少年青年漫画編なのでいずれ少女漫画編が出たらまた読みたい)


    特に好きだった作品は以下。

    「らんぷの下」一ノ関圭
    あまりに良すぎて改めてプロフィールを見返すと、藝代の油絵科卒。
    売れない画家柘植が主人公。青木繁の才能に嫉妬し囚われている。一緒に暮らす「すなほ」は青木の元恋人で柘植が略奪したが、柘植はすなほの心が自分にないと思い冷たく接している。すなほは甲斐甲斐しくモデルになり働き柘植を支える。
    柘植の友人がすなほを無理矢理犯したとき、すなほが拒絶を見せたことから、柘植はすなほの気持ちを理解する。が、絵のことで2人はまたすれ違ってしまい…

    「地底人」いしいひさいち
    とにかく面白くて可愛らしい!
    いつか地上に現れて欲しい気にさえなってしまう笑
    でも、どこか戦争をしようとする人々をシニカルに捉えているような感じもするのだった。
    絵本「まひるのけっとう」を思い出した。

    「たつまきを売る老人(おとこ)」坂口尚
    とても美しくて詩的な漫画だった。
    子供の頃に心に描いたものは明るく美しく、しかし大人には理解してもらえないから、どこか寂しく、破綻しているから上手く現実と像を結ばなくて、こわい。その感情を思い出してしまった。
    最後の場面は、宮沢賢治のよだかの星や、クリスティーナロセッティの詩(誰が風を見たでしょう 僕もあなたも見やしない)を連想した。

    「力道山がやって来た」はるき悦巳
    関西の貧しい町でたくましく生きる少年「咲ちゃん」と「ノボル」。咲ちゃんは戦争で子供を三人亡くしたホームレスの徳じいを気にかけ、徳じいがプロレス好きなのでテレビのある家のおじさんに頼み込み徳じいに見せてやる。徳じいにとって外国人は皆憎き「マッカーサー」で、力道山がマッカーサーたちをやっつけると大喜び。
    ある日力道山が死闘を繰り広げている最中に徳じいはひっくり返って元気を失っていく。咲ちゃんは力道山を街に呼び寄せたが、徳じいはまもなく死んでしまう。
    徳じいは咲ちゃんの実の祖父で、咲ちゃんの母親が米軍相手の娼婦をしていることが許せず家を出てホームレスをしていたのだった。 

  • 私が一所懸命にマンガを読んでいた時代、70年代の作者たちの世界に懐かしさを覚え、また改めて新鮮な感動があった。いきなり一ノ関圭「らんぷの下」、明治の画学生たちの青春を描いた傑作だ。絵の巧さに舌を巻く。「だんぶりの家」も良かったなあ。ますむらひろし「影切り森の銀ハープ」、星野之宣「遠い呼び声」、高橋葉介「ミルクがねじを回す時」、さべあのま「恋」、藤子・F・不二雄「宇宙船製造法」、新田たつお「地球防衛軍は負けない」、いしいひさいち「地底人」、宮西計三「十七歳の妾」、坂口尚「たつまきを売る老人」と続く。星野之宣はSFとロマンチシズムが同居して好きだ。最後のはるき悦巳「力動山がやって来た」は、初めて読んだが面白かった。大阪の貧民街でたくましく生きる少年たちの姿は、泣ける。

  • 星野之宣「遠い呼び声」が映画インターステラーみたいな仕掛け

  • 1975年から1979年までの作品を収録。
    1〜3巻に比べて、なんか今ひとつピンとこないラインナップ。
    藤子不二雄の「宇宙船製造法」も面白いけど、もっと他に選ぶべき作品はあるんじゃないかという気がするし、新田たつおの「地球防衛軍は負けない」は山上たつひこのエピゴーネンとしか思えないんだが……

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