美味しんぼ: 豆腐と水 (1) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館 (1984年11月30日発売)
3.56
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本棚登録 : 587
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091807519

作品紹介・あらすじ

「食」ブームを巻き起こし、アニメ、映画化された大人気コミック!

▼第1話/豆腐と水▼第2話/味で勝負(アンコウの肝)▼第3話/寿司の心(にぎり寿司)▼第4話/平凡の非凡(ご飯、ミソ汁、イワシの丸干し)▼第5話/料理人のプライド(バター)▼第6話/油の音(天プラ)▼第7話/ダシの秘密(カツオブシ、昆布)▼第8話/野菜の鮮度(ダイコン)▼第9話/舌の記憶(水たき) ●登場人物/山岡士郎(東西新聞文化部員・膨大な食の知識を持つ。東西新聞の壮大な企画「究極のメニュー」の作成を担当)。栗田ゆう子(東西新聞文化部員・山岡とともに「究極のメニュー」を担当する)。海原雄山(名だたる陶芸家にして、食の探究者。「美食倶楽部」主宰。山岡の実父) ●あらすじ/東西新聞文化部に配属された新入社員・栗田ゆう子は、希望あふれる出社初日から、憧れの新聞社にも山岡士郎のような無神経でぐうたらな先輩が居ることに驚かされる。だが文化部全員が受けた味覚テストに合格し、大原社主・肝入りの企画「究極のメニュー」の担当者に選ばれたのは、ゆう子と山岡の2人であった…(第1話)。 ▼「究極のメニュー」作りのスタートにあたり、東西新聞社では名だたる食通を集めての会議が行なわれた。その席上で食通たちのブランド嗜好を嘲笑した山岡。彼が提示した「フォアグラより美味い物」とは、なんと居酒屋などで良くみられる「アンキモ」だった(第2話)。 ●本巻の特徴/この第1巻では、膨大な食への知識などの謎が多い山岡の生い立ちの秘密が徐々に明らかにされると同時に、この長編作品の最大のモチーフとなる、山岡の実父・海原雄山との初対決(第6話)が描かれる。 ●その他の登場キャラクター/京極万太郎(第4話)、辰さん(第4話)、「岡星」主人(第4話)、ニューギンザデパート会長・板山秀司(第8話)、栗田一家(祖母・たま代、父・信一、母・文枝、兄・誠)(第9話) ●その他DATA/表紙写真~オマール・ブイール(オマールエビの香草煮)、フォアグラ・ブリオッシュ、サラダ・ペール〔調理/まっくろう〕

感想・レビュー・書評

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  • 『美味しんぼ』は,たまーに読み返したくなる。
    30巻くらいまではほぼ全てのエピソードが高クオリティ。
    後半はどんどん失速するが,
    ネタ切れ…なのかな。

    • darkavengersさん
      いつも花丸ありがとうございます。

      美味しんぼ、今ではすっかり環境問題漫画になってしまいましたね(泣)
      もう昔のような感じには戻らない...
      いつも花丸ありがとうございます。

      美味しんぼ、今ではすっかり環境問題漫画になってしまいましたね(泣)
      もう昔のような感じには戻らないんでしょうね。

      ところで29日でブクログモバイル版が終了しますが今だガラケーユーザーの自分は暫くブクログをお休みする事になりました(泣)
      なるべく早いうちにスマホへの機種変しようと思ってますので、復活した時は又よろしくお願いします。
      2014/01/26
    • piyoさん
      あら…。残念です。お帰りお待ちしてます。
      ちなみに私はガラケーとパソコン併用なので、パソコンに完全移行予定です
      あら…。残念です。お帰りお待ちしてます。
      ちなみに私はガラケーとパソコン併用なので、パソコンに完全移行予定です
      2014/01/27
  • 恐らく、知らない人などほぼ居ないのではないかと思われる、超有名料理漫画。超有名キャラクター『海原雄山』と、その息子(主人公)の料理対決がストーリーの主題。物語中それなりに時間の経過があり、主人公の立場も、彼女ナシ・ボロ小屋暮らし⇒結婚⇒三児のパパと変遷していく。102巻で一旦完結したが、今また再開している。

    斜め読みしながら最後まで読みきった、って感じでしょうか。主人公・ヒロイン・雄山の家族系の話は中々面白かったですが、読みきり話は結構ワンパターン気味で、【失言を元に喧嘩が勃発】⇒【主人公達が巻き込まれる】⇒【料理を使って仲裁】がほとんど。失言も喧嘩も不自然なものが多く、半分ギャグ漫画っぽい感じ。
    料理の話はレシピのレベルまで書かれていることは少ないですが、作る過程をしっかり書いてくれることが多く、結構盗めるものはあるかと思います。化学調味料や添加物の話になると、グータラ主人公が不自然に熱気を帯びて饒舌になり、現在の日本の食生活を憂います。多分作者が強烈に読者へ訴えかけたいテーマなんですかね。親はちゃんと手作りの飯を子供に食わせてやらなきゃいかん、という点は、大いに賛成。

    ヒロインが異常に賢く、バイタリティがあり、それでいて優しく、人の為に尽くしまくる性格なのはお約束。こういう人物が現実の世界で創り出される可能性ってあるのかな? 漫画は、切り離せない関係にある性格の長所と短所を容易く切り離す。それがリアリティが無い様であり、作家の理想の異性を垣間見るようで楽しくもある。

  • とりのはなしがすき

  • 小さい頃たまたま付けたテレビで
    入院してる人にスープをすすめる着物を着た外人→それを「私は江戸っ子なんですからね!」と叩き落とす病人→泣き出す外人というアニメを見て幼心にすごい狂気を感じたのだがようやくそれが美味しんぼのアニメだったということが分かった。自然食品崇拝と偏屈な決めつけが多いが一話完結でついつい箸が進む作品。

  • 結構前から読んでいますが、あまりにも長すぎていまだに再新刊まで揃いません(笑)。
    でも最近、雄山が好きになりつつあります・・・。自分でも驚き。

  • 「ワインと豆腐には旅をさせちゃいけない」グータラ社員の山岡士郎が放つ衝撃的なセリフが良い。単なる平社員が、名のある著名人などを凹ませていくのが面白い。
    美食の鬼とも呼べそうな父親、海原雄山との親子対決がこれから楽しみである。
    しかし、食い物は人間の本質を暴き出すもののようだ。

  • 山岡の主人公具合がものすごい。一流料亭・料理人も社主も部長もみんな噛ませ犬すぎてなんか悲しくなる。なんでもおいしいって言ってる副部長が一番幸せなのかも。つっこみどころは数えきれないけど、結構面白かった。

  • 2020/05/03 022

  • 雁屋哲という名前は「男大空」(おとこおおぞら)で知っていた。
    少年サンデーの、なぜか巻末によく載ってたけど、いつの間にか真っ先に読む作品になってた。破天荒なストーリーなんだけど、それをある程度飲み込めば、脇キャラの個性豊かさや、独特の理論で畳みかけるストーリー構成は癖になる。

    私が大学生当時、スピリッツではじめは月イチくらいでの美味しんぼが掲載されているのを見て、最初は雁屋さんと食とが結び付かなかった。雁屋さんといえば正義と悪とのバトルじゃなかったの?でもよく読むと、その片鱗は美味しんぼでも見つけられるものだというのがわかってきた。
    例えば第1話の「ワインと豆腐に旅させちゃいけない、そこに書いたとおりですよ」。例えば第3話の「ネタは最高、シャリも最高、だがオヤジ、肝心のおまえの腕が最低だ」etc.誰がなんと言おうと、私はこの初期の山岡のギラついた正義感にはまってしまった。

    また、はじめは主人公に敵対するキャラが事件をきっかけに主人公の魅力に気付き、主人公と行動をともにするようになるというのも同じ。(京極さんなんか、いきなり「ケツの穴の小さいじいさんだ」とまで言われたのに。)
    普通という視点から見れば大きくはみ出しているように見える主人公が、ある一線は決して譲らず、それに気付いた周りの人間が仲間となって集まって大きな力になるというのは、まさに男大空の祭俵太の場合と同じだ。
    だから雁屋作品を読んだことがない人は“食コミック”などと捉えるんだろうけど、私はやっぱり男大空と同系統の括りに入れたい(笑)

    それと、雁屋さん自身が美味しんぼをはじめた時にすでにベテランの域にいて、物語の起承転結の付け方とか、登場人物の性格付けとかがやっぱり抜きん出てる。
    いわば正統派作品と言ってもいいと思うけど、男大空で「本物の学校」を求め主人公が仲間といっしょに大型船を購入して世界へ向かって航海をはじめる(笑)という展開を見てるから、美味しんぼを読んでも額面どおり「本当の食とはこれか!」とか解釈してしまうつもりはない。
    あくまでエンターテインメント。だから細かい描写をあげつらって「ここはオカシイ」とか「こっちが本当」とかはツマラン読み方であって、そんな野暮はしたくない。

    作品自体が細かい講釈だらけなので突っ込みを入れたくなる気持ちは判らなくもないが、軽く受け流してとにかく雁屋節にどっぷりつかるというのが正しい読み方だと思うんだけど。
    でも初期と比べて作品の内容が次第に理屈が勝ってきて、一定の理屈の受容に落ち着かせるような“窮屈な”読ませ方に変化してしまったと感じる。
    そうでなくて、男大空のように風呂敷をババーンと広げるような展開が占める初期の方が私は好きだ。

  • 現在も連載が続く美味しんぼの第一巻。連載初期の美味しんぼの方向性が明確になっていると思う。本作を見てわかるように、美味しんぼの初期のテーマは大きく3点ある。
     まず、一つ目のテーマは「反権威主義」。世間の評価に囚われる著名なグルメ評論家や人気に胡坐をかく銀座の寿司屋の大将、大々的に商売を展開する大手スーパーチェーンの社長などが登場し、派手に権威をひけらかしたり、自身の思い上がりを暴露する。そこをボソッと批判して喧嘩を売る山岡という構図。結末は権威によらないところに本当の価値があることがわかって権威が挫かれる。けして「権威」そのものが悪いわけではないので、明確な勧善懲悪として描かれる。そして、当初この権威の象徴が海原雄山だった。
     2つ目のテーマは「昔はよかった(のに現在は合理化に走り過ぎてダメになった)」。昔の鶏肉は美味しかったのに、今は工場の中でブロイラーが徹底的に合理化されて育てられているから不味いとか、スーパーにちょうどよく並べられるように青いうちから収穫されるトマトなど。「昔のトマトはこういう味がした」「昔の鶏肉はこんな変な味がしなかった」といったセリフで表されるように、詳細な説明はなく、昔の食材はよかったという価値観が示される。
     上記二つのテーマは主に山岡がメインになるのに対して3つ目のテーマは栗田が登場する。それは「女性の解放」。大学で社会学を専攻し、報道を志してくる栗田は新聞社の男社会の中でコピーやお茶くみなどをさせれられる。第一話からそういった場面が出てきて、今後大きなテーマになることがわかる。
     この3テーマが主題となり初期の美味しんぼは展開していく。そしてこの漫画を読んで感じるモヤモヤの原因もこの3テーマに関わってくる。今後も読み進めるごとにここを語っていきたい。

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著者プロフィール

本名、戸塚哲也。1941年、中国・北京生まれ。東京大学教養学部基礎科学科で量子力学を専攻。卒業後、電通入社。3年9カ月で退社後、劇画原作者として活躍。1983年より『美味しんぼ』(画、花咲アキラ)連載開始(第32回小学館漫画賞受賞)。1988年より「教育難民」として、オーストラリア・シドニー在住。
原作担当漫画に『まさかの福沢諭吉』『マンガ日本人と天皇』(画、シュガー佐藤)、『男組』(画、池上遼一)、『野望の王国』(画、由起賢二)ほか多数。著書に『美味しんぼの食卓』(角川書店)、『雁屋哲の美味しんぼ列島』(日本放送出版協会)、『日本人の誇り』(飛鳥新社)、『美味しんぼ塾』『同 II』(小学館)、『美味しんぼ食談』(岸朝子と共著)、『シドニー子育て記』、『頭痛、肩コリ、心のコリに美味しんぼ』、『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』(遊幻舎)など。

「2017年 『さようなら!福沢諭吉 Part2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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