ゴーダ哲学堂空気人形 (ビッグコミックススペシャル)

著者 :
  • 小学館
3.94
  • (27)
  • (11)
  • (26)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 186
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784091818362

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 現代社会への皮肉と、そこに生きる人間の悲哀溢れる作品が多く、風刺も効いていて面白い。すべて20世紀に書かれたようだが、原発爆発への警告や、昨今のゆるキャラブームを皮肉った内容などは未来予知的ですらある。
    但し、いくつか説教クサイ作品があるのが難点か。
    是枝作品として映画化もされているようなので見てみたい。

  • 1010-1011
    /////
    ▼第1話/わたしを愛してください▼第2話/ネガティブ・シンキング▼第3話/情熱▼第4話/空気人形▼第5話/真実▼第6話/怒り▼第7話/フォークソング▼第8話/人類の代表▼第9話/私の花▼第10話/損得ロボ▼第11話/キャラクター子熊さん

    ●あらすじ/純は、性欲を処理するために作られた空気人形。だが、本来持ってはいけない「心」を持ってしまった。彼女は自分で体をふくらませ、今日もアルバイトに行く。同じ店でアルバイトをしているF夫に、密かに思いを寄せる彼女だったが……。(第4話)▼この巻の特徴/ビッグコミックオリジナルに突如掲載され、読者の間で波紋を呼んだ「わたしを愛してください」をはじめ、心を持ってしまった性欲処理の人形が登場する表題作「空気人形」、神によって人類の代表に選ばれてしまった男の苦悩を描く「人類の代表」などを収録。凶器と化したメッセージが、読者の胸に深く突き刺さる。

  • 借りた本。
    あやしい本だと思って読んだけど、うっかり泣いた。

    特に『怒り』の
    「オレは怒らなくなったんじゃない。冷酷な人間になったんだ‼︎ 怒りは、人になんの得ももたらさない。でもそれがなんだっていうんだ!」が心に刺さった。

    シンプルに良い話もあれば真理すぎて抉られる話も。
    『人類の代表』の、
    「とんでもない豊かさだ‼︎」
    心に残りすぎて何も言えん。

    『損得ロボ』は、
    「真に寛容であることは、自分を否定する意見にも否定することができず、寛容であるために身を滅ぼす」というようなことを思い出した。
    真に効率的であるが故に、自らを廃棄することを選んだロボットの話。
    それでいいの?っていう。
    自分のことを大事にして欲しいって言ってもいいんだよ?っていう。
    宿命なんだろうな。

    でもそれがなんだって言うんだ
    いつか死ぬし。 

  • 陰部の影

  • 是枝監督、ペ・ドゥナ主演「空気人形」の原作、というよりは原案だろう。

    わたしを愛してください
    ネガティブ・シンキング
    情熱
    空気人形
    真実
    怒り
    フォークソング
    人類の代表
    私の花
    損得ロボ
    キャラクター子熊さん

    以上11話のオムニバス。
    各話に筋が通り群像劇になっているが、やはり58p 59pの官能の場面は別格だ。
    吹き込む息、溜まる空気、幽かな喘ぎ。

    もうひとつ。

    街を行く人々よ。
    オレは気づいたのだ、
    とんでもないことに。
    あなたたちだって、百年もたてば
    そっくり
    入れかわってしまう。
    今生きている
    全世界
    六十億の人々が
    そっくり違う人に
    入れかわって
    しまうんだ。

    とんでもない豊かさだ!!

  • 少し哀しく、少し勇気をもらえる話。

  • 哲学的テーマを織り込んだ全11話の連作短編集。どの作品もドライで切ないんだけど、作者の人間愛が感じられます。映画化された「空気人形」に勝るとも劣らない秀作ぞろい。損得勘定ロボットの話とか好き。

  • 映画を観たので再読してみた。
    やっぱり業田良家テイスト好きです。

  • 諦めてはいるけれど、諦めきれない。
    そんな矛盾がこの本の底流にはある。
    人は自己矛盾を抱えながら生きていくしかないものだ。

    ちなみにタイトルの空気人形は映画とはまったくの別物です。

  • 持ってないけど読んだ。えらいおもしろかったわよ。損得のロボットのやつと、歌のやつ、すごかったなあ。

全16件中 1 - 10件を表示

業田良家の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×