手塚治虫の収穫 アドルフに告ぐ〔全3巻〕 (2) (ビッグコミックススペシャル 手塚治虫の収穫)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091820662

作品紹介・あらすじ

▼第12章~第21章●

主な登場人物/峠草平(元・協合通信記者。ベルリン大学留学中の弟が命がけで入手した極秘文書に関わったため、ナチスから追われる身に)、アドルフ・カウフマン(駐日ドイツ総領事館員を父に、日本人妻を母として生まれた少年)、アドルフ・カミル(神戸在住のユダヤ系ドイツ人少年)●
あらすじ/草平の持つ秘密文書を奪おうと、執拗に草平を追いかける特高の赤羽警部。だが、もみ合いの末、足を滑らせた赤羽は後頭部に深手を負って人事不省となり、草平は傷害放火容疑で警察に留置されてしまう。4か月もの間、頑なに黙秘を続けた草平だったが、仏の仁川と呼ばれる仁川警部の前に、ついに文書の内容を打ち明ける気になり…(第12章)。●
本巻の特徴/ヒトラー生誕に関わる秘密文書は、協合通信の記者・峠草平の手に渡り、特高警察、さらにゲシュタポにも追われることに。一方、ドイツ領事館員の息子・カウフマンは、ヒトラー・ユーゲントとして、次第にナチスの色に染まっていき…。

感想・レビュー・書評

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  • 「総統はくるってるんだ。そうとしか思えない。
    自分を軍神とでも信じこんでるんだろうか?
    五月十日のあのベルギーやオランダの
    都市攻撃はなんだ。
    ロッテルダムでは三万人の市民のまん中に
    爆弾をおとしたそうじゃないか。
    総統は救世主どころか死神だよ!」(第64話)
    二人のアドルフ、日本にいるユダヤ人のカミルから
    ドイツのアドルフ・ヒットラー・シューレに
    入学したカウフマンへの手紙だ。
    現在ウクライナに侵攻したロシア・プーチンに
    まったく当てはまることに驚く。
    歴史から何を学んだのだろう。
    恐怖すら覚える。

  • どっこい、赤羽警部aka ハム・エッグ

  • 2013/3/3/読了

  • 第二次世界大戦前後、ナチスの台頭から終焉までを背景として、日本とドイツで繰り広げられる人生劇場。アドルフ・カウフマン、アドルフ・カミル、アドルフ・ヒットラーの3人を主軸に添えた、ドイツ人、ユダヤ人、そして日本人の悲しい物語。手塚治虫作品の中でも最も頻繁に読み返す作品のひとつです。文庫本に収録されている、関川夏央による解説が秀逸。

    今年2008年は手塚治虫生誕70周年。『アドルフに告ぐ』に限らず、改めて各作品が再評価されることでしょう。

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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