- Amazon.co.jp ・マンガ (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091824769
作品紹介・あらすじ
▼第51話/冬ノハジマリ▼第52話/真っ赤な夕陽に忠犬吠える!▼第53話/あかめ▼第54話/月夜の蟹▼第55話/千騎の馬の音が聞こえる▼第56話/夜明け前▼第57話/櫛と刀▼第58話/雪の下の鯉▼第59話/椋鳥たち▼第60話/江戸の雪
●主な登場人物/瀬能宗一郎(江戸のかたぎ長屋に住みついた浪人)
●あらすじ/宗一郎に、木久地が牢死したことを伝える御輿。だが宗一郎は、木久地は生きて江戸市中にいるはずだと考え、最近起きている武士を狙った辻斬りも奴の仕業に違いないと答える。一方、仲間の信濃武士を殺された森佐々太郎は、自らの手で木久地を斬ることを心に誓い…(第41話)。
●本巻の特徴/花は桜木、漢は大三朗。その命の花道をとくと見よ。時代をとり違えて生まれた好漢が、長槍取り回し飾る、最期の大舞台! 永福が書き、大洋が描く斬新作第6集!!
●その他の登場人物/木久地真之介(宗一郎に「いずれお前を斬る」と言った男。岡っ引きを斬って入牢するが、火事に乗じて脱獄する)、御輿大三朗(旗本の三男。カブキ者。宗一郎に興味あり)、源次(大三朗の中間[ちゅうげん])、森佐々太郎(多岐家の近習頭。若くて青い)、勘吉(宗一郎の隣人。大工の息子。侍の行動に興味津々)
感想・レビュー・書評
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マンガだからこそ可能な表現が突然展開されて最高にカッコ良い。またその表現にも説得力があるし、登場人物たちからは臨場感と潔さを感じる。読んでいると、この町を知っているような感覚にもなってくる。
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大胆でスカッとした絵がいいんです絵が。
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2009-05-00
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時代を違へたうつけが、かの鬼と対決する。
ある種のニヒリスムと男のロマンと他いろいろあって、ほいでことを終えた後のあんちゃが瀬能さん方へ行ってさばさばと事の次第を言ふのがなぁ、いいんな。 -
三男に生まれ、お家も継げず、かと言って槍の腕一つで名を成す場もなく、醜男で、恐らく金勘定が絡まないと男色の相手も得られず、神輿大三朗は閉じ込められた世界で生きるしかない中、木久地に挑んで潔く命を散らした様はあっぱれだ。それを見届けた中元の源次が、普段このバカ殿みたいな主人に振り回され、見目が良いからと馬鹿馬鹿しい衣装を着せられ、町内を連れ回され、大三朗の目の保養のためになるのが仕事みたいな自分の身を嘆いたりもしたが、最後、「いよっ、大三朗、日本一っ!」と彼の空を飛ぶ首を見上げて叫んだ彼の、どうしようもないけれど愛おしい主人へのはなむけの言葉が泣けた…大三朗の、源次への純愛に見えるんだよなぁ…自分を好いてなかった源次へ無理強いはしなかった大三朗の。
2017年1月に再読。旗本の三男で、家からはごく潰し扱いされながらも市中を自主パトロールする槍の使い手である御輿大三郎と中間の源次の関係性もいい。三日と開けず陰間通いをする、美男子好きの大三郎を小馬鹿にしながらも、槍持ちの仕事を淡々とこなす源次。泰平の世で武士でありたいと言う大三郎に情は持ってる所が…大三郎、源次を連れ回すのは美しいものを愛でるのが好きだからでもあり、自分の顔が不細工なのは重々承知なのである。彼の妄想の世界の中での自分は美男子だったりして、美醜に敏感でありながら自分が醜い事を自覚しているがへそ曲げる事なく快活な性格の大三郎…憐れなんだが憎めない。源次はあくまでも槍持ちで、小姓ではない。多分、お小姓になるんだったらあなたの元では働かない、とはっきり言ったのか、もしくは寝屋の世話までさせたら源次はここにとどまってくれない事を誰よりも大三郎が理解していて、傍に置く為だけに「槍持ち」と言う仕事をこしらえたと思うんだよね。源次は男前なので女にモテてるし女遊びもする、女の所から帰って来た事が分かっていても「咎めはしないが」くらいは大三郎も言ってしまう訳で、そんな主を(気持ち悪ー)くらいは源次も思っている。しょうがないごく潰しだな、でも槍持ってるだけで給金貰えるし、顔を眺めるくらいは我慢と言う…主の悪癖に辟易しながらも、大三郎の大舞台となる木久地との決闘を(これを行う意味さえあまりないのだが、大三郎は武士として生きたかったと言う夢を持った男なのだ…)見届けるんだよね…ネタばれになるからこれ以上は書かないが、もう、主に仕えるってこう言う事だなー、と泣けてくるんだよ… -
またすぐ次を読みたくてたまらない
そういう面白さはない
Q&Aになっていない
ただ侘び寂びがある
そして絵が絵画のようだ
清清しさもある
でもこれがあなたの世界なのか?
とも思う
これが
世界を作ったあなたの最新の世界なのかと
別の世界とはいえ
ナンバーファイブには遠く及ばないと思う -
御輿大二郎は天晴れな死に様でした。
源次が瀬能に一部始終を話しているときは、瀬能がいきなり怒り出すのではないかと思ってひやひやしました。