- Amazon.co.jp ・マンガ (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091825339
作品紹介・あらすじ
▼第1話/タラのワイン蒸しミニトマトソース▼第2話/カボチャとゴーヤーのスパイス煮▼第3話/梅干とごはん▼第4話/ヒジキづくしごはん▼第5話/手間たっぷりのちらし寿司
●主な登場人物/奥たん(旦那たんには、ももさんとも呼ばれている。お料理が破滅的に好きかつ得意)、Pたん(ミニウサギ。実はこの物語の語り手)
●あらすじ/東京近郊の住宅街、うるわしが丘。そこの一戸建てに、ミニウサギのPたんといっしょに住んでいる“奥たん”は新婚さん。東京でお仕事の旦那たんの帰りを待って、せっせと家事をして、晩ごはんをつくる毎日。今日の晩ごはんは魚に決めた奥たんだけど、お目当てのタラはスーパーでは品切れ。どうしても魚がほしい奥たんは横浜へ向かうけど、そこは今や…!?(第1話)
●本巻の特徴/お料理大好き“奥たん”は今日も、東京にお勤めの旦那たんの帰りを待って、はりきって晩ごはんの支度。だけど“あの日”以来、東京は…? 『いいひと。』『最終兵器彼女』の高橋しんが贈る、新感覚SF!!
感想・レビュー・書評
-
この物語は新婚で夫のためにおいしいご飯を毎日作って待つ、奥たんとストーリーテラーであるミニウサギのPたんのお話です。
ほのぼのとした話と思いきや、しかし一概にそうともいえず。
このマンガのタイトルにある「花」というのが物語の重要なポイントで、巨大な花により覆い尽くされた首都圏がこの物語の舞台だということが徐々に分かってきます。
花の発生の理由、その下の状況は分かっておらず、奥たんは、生きているかどうかも分からない夫が花の下から帰ってくるのを待ち続けているのです。
ただ、暗い世界観に関わらず、奥たんが前向きなのが救いでもあり、そのギャップが逆にこの世界の奇妙さを際立たせることに成功しています。
奥たんの料理の描写などでカラーページが時折挿入されており、それがとても美味しそうで、そこも作品の特徴の一つですね。
土鍋で炊いたご飯や、モノクロページの梅干にのみ色がついているところなど、とても魅力的に感じられました。
料理、買い物のシーンや、取り残された世界という物語の質感は、『ヨコハマ買出し紀行』を思わせる部分もありますね。
単純な日々を描いているようで、少しずつ伏線がはられているようです。
謎はまだまだ多く、今後どんな展開になるのか気になる作品です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
>「最終兵器彼女」の大ヒット以来、ファン待望の久々のスピリッツ復帰作。巨大な花のほとりで夫を待ちながらひたすらエコライフを送る奥たんの日常は、ほんわかしつつ、意外にきびしい!
とのことで。
謎の巨大な花が東京を占拠し、その花のまわりは未知の領域で、そこへ行った人はそれきり帰ってきません。町の人々が次々に他のところへ引っ越すなか、奥たんはずっと旦那たんの帰りをミニウサギのP子といっしょに待ち続けています。
あそこへ行った人は、東京にいた人たちはみんな死んだんだ!とあきらめて追悼をする人々。死んでいない!まだわからないじゃないか!とそれに反発する人々。政府により規制される食べ物や暮らし。
そんな喧騒には目もくれず、野菜の世話をし、掃除洗濯をし、買い物途中でいろんな発見をし、そんなささやかな暮らしを送る奥たん。
奥たんの日常を描いたお話なのですが、話の最後にはいつも、手にいれた食材でごはんを作るシーンがとても鮮やかに描かれます。普通はモノクロなんですが、レシピに使用する食材はカラーにしてあって、それがどんどん調理され、おいしいごはんに変わっていく過程が見ていて楽しい作品。そして、すごくおいしそう!食べることの大切さ、食べることで生きていくことの大切さを改めて考えさせられます。また、そのレシピが載せられているので、自分で再現することもできますよ!
花の咲く森に行ったきり帰ってこない旦那たんを、愛のこもったおいしいごはんを用意して待っている奥たん。ごはんを通じて、旦那たんとの色んな思い出を 思い返しながら、顔を赤らめたり、センチメンタルになったり、むっとしたりする奥たんの表情。その表情から旦那たんへの想いの深さと奥たんのけなげさ、そして、芯の強さが感じられます。
作家さん自身が実在の場所を取材し、自分で料理を作り、長い長い時間をかけて作られる漫画なのだなぁと読んでいて実感しました。
セリフやモノローグも胸にしみるものが多く、繊細で丁寧なタッチもとても好きです。ほのぼのとした雰囲気のなかにも、ハッとさせられたり、改めて考えさせられたり、涙してしまいそうになるシーンもあり、本当に素晴らしい作品だと思います。是非、多くの方に読んでもらいたい本です! -
可愛い!絵がすてき!美味しそう♡
だんなたんは、帰ってくるのでしょうか…。
続きが気になるNO.1です。 -
切ない。そしてすべてのなぞは解決されないまま、終幕を迎えるんやろうなーとか勝手に思っています。それは、ドラゴンヘッドや最終兵器彼女でもあった、「一個人として把握できることなんかほんのすこしだけど、今を精一杯生きる」という、ひとつの回答のかたちだと思う。ただ、はやく続きが読みたい!
-
最終兵器彼女の高橋しんさんらしいほのぼのした雰囲気の中にとんでもないデストピアを混ぜてきた漫画でした。
ただ、グルメものの要素もあり、足で取材した風景の良さもあり、聖地巡礼したくなります。かなりマシマシ感のある家系マンガ。
-
奥たんが本当にかわいらしいです。ごはんもおいしそう。
奥たんが生きている場所、空気、世界や奥たん自信が川のせせらぎみたいで静かなようで荒々しくて、きらきらしていて。
時々ぽっと読みたくなります。 -
突如都心に現れた巨大な花。
あの花はなんだとか何人も死んでいるとか東京から人が帰ってこないとか周りはヒソヒソボソボソ、でも奥たんは気にせず旦那様の御帰りを待って毎日健気にお食事づくり。
癒し、とかじゃない。なんとなく、『最終兵器彼女』のシュウジとちせが入れ替わったら、みたいな感じなんだと思う。存外シリアスだし。レシピはあまり気にしなくていいと思います。
理解しているのか、理解していないのか、理解していて理解していないふりをしているのか、奥たん、あなたはどっちなんですかねえ。 -
突如都心に咲いた花により都心から帰ってこなくなった家族(夫)を待つ奥さんの話し。
旦那のために作るご飯が毎回美味しそうで夕飯の参考にしたりしています。 -
ビッグスピリッツ連載中既刊2巻
たとえ今日で世界が終わっちゃうとしても、温かいご飯を作って。
人間は食べていれば元気が出る。生きられるから。
花が咲いた場所は僕の家の近所だったりする。 -
ウサギと奥さんの料理マンガということで、癒されることを期待して買いました。
レシピはあんまり参考にならないし、ストーリーは結構シリアスだし、癒されるとはちょっと違うものでした。
でも続きが気になる。