うずまき (ビッグコミックススペシャル)

著者 :
  • 小学館 (2010年8月30日発売)
4.38
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本棚登録 : 474
感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (656ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091832429

作品紹介・あらすじ

佐藤優氏絶賛のホラーの古典、新装版で登場!!

女子高生・五島桐絵が生まれ育った黒渦町に、ある日突然、異変が
起き始める。つむじ風が舞い、草木の枝葉がとぐろを巻き、火葬場の煙が
渦を巻いて上がっていく……
そして人間も、うずまき化し始めていく。髪が渦巻く。身体がねじれあがる。
カタツムリに変身する……
うずまきの呪いから助かるため、桐絵は町から脱出しようとするものの!?
閉塞感渦巻く今日の格差社会を予見した、ホラー漫画の古典的傑作は、
怪奇漫画家・伊藤潤二の代表作である。

【編集担当からのおすすめ情報】
今日の格差・貧困社会の到来を予見したと作家・佐藤優氏から
絶賛され、「本書こそ21世紀の資本論」とまで評されたホラーの古典が、
新装版にて登場!
佐藤優氏の解説付き。

感想・レビュー・書評

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  • うずまきの世界に浸れます。うずまきって意外に身近に

    ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるこの世の全てが渦を巻く、う・ず・ま・き!
    そんな感じのCMが印象的な同名映画の原作。

    うずまきに翻弄される町の人々。うずまきの呪いから逃げる術はあるのか。衝撃の結末!

    物語としては一本の本筋があり、それを各話が少しずつ関連して支えているといった内容の為、始めの方は各話毎にも読めるようになっていると思います。

    うずまきという一つのものを恐怖の対象とし、それを日常に織り込む。
    素晴らしいの一言に尽きます!

  • キリエちゃん危ない人にモテまくる。台風にもモテる。

  • 以前所有して愛読していたこのシリーズを紛失して幾年…不意に思い出して読みたくなり大人買い!
    この人の描く人物の横顔に惚れ惚れ…色気がある!
    グロテスクと美の融合!

  • 伊藤潤二氏の作品『うずまき(2010)』の新装版を読了。伊藤潤二氏の漫画は、もちのろん、最&高!!で、素晴らしいが佐藤優氏の解説もマジで良かったです!!

  • こんな世界好き❗️
    帰って来れるなら行ってみたいけど。
    渦巻き見るの好きやなぁ。

  • 作品単体でも長く語り継がれる逸品ですが、このエディションには佐藤優のなんか凄まじい解説が追加され、もはや「天下の奇書」レベルと言えましょう。

  • 福建土楼を連想した。

  • めちゃめちゃ面白かった。マンガで興奮したの久々!あと秀一さん割とガチでタイプ!

  • 面白い! そして見事なまでに美しいモチーフと暗喩! これは名作だわ……。
    その点を差し置いても「うずまき」というモチーフだけでここまで面白い漫画を描けるというのもまたとてつもない才能と気迫だ。

  • 伊藤潤二の理不尽系ホラー漫画。
    なぜかオビに元外交官の佐藤優のコメントがあって、ビックリした!
    佐藤優曰く、「本書は21世紀の「資本論」だ」とあり、「なんんじゃそら!?」と思い、買ってしまった。

    ストーリーは、町中至る所で、うずまきに関する異変が起こるというもの。例えば、友人の父がうずまき模様に凝り始めたかと思えば、ある日渦を巻いて死んでいたとか、額の傷が渦を巻き始めて、それが成長したために渦に飲み込まれて消えてしまった等、書いてみるとギャグかとも思える内容(でも絵が恐い)。クライマックスは、それらの異変の原因が明らかになる所ですが、原因は結局超自然の存在によるものです。伊藤潤二らしい理不尽な世界です。

    さて、私が一番気になった部分、つまり佐藤優がなにをして「資本論」だと言うのか、というところは解説で明らかになりました。この解説が面白かった。佐藤曰く、この漫画は現代日本人の無意識の恐怖によって書かれているそうです。現在の日本社会、つまり新自由主義によって資本を至上のものとして扱い、そこに当てはまらない人間性や思いやり、愛情、といったものを排除していく世界。それに対する人間の恐怖があるそうです。うずまきは資本を表しているそうな。資本の膨張と、それに飲み込まれる人間。作者が無意識にその姿を描き出した作品だそうです。
    面白いですね。まさか、伊藤潤二にこれほど現実的な解説がついているとは思いませんでした。というか、佐藤優はこんな漫画まで読んでるんですね。自分はまったく、この現実社会に嫌気がさしたから、人間がどんどん死んでいくホラー漫画などを読んでいました。つまり人間から逃れる方向です。逃げた先に、現代社会の説明があるとは思いませんでした。急がば回れ、でしょうか、思いがけぬ僥倖です。
    とはいえ、漫画を漫画として読むだけの人にとっては、余計な解説かもしれません。しかし、それだけ漫画が読まれているのには、それなりの理由があるようですから、その理由を考えることは馬鹿にならないのだと思いました。

    (しかし、このオビ…。このオビがなければ買わなかった。小学館はやるね)

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