うずまき (ビッグコミックススペシャル)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 282
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・マンガ (632ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091832429

感想・レビュー・書評

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  • うずまきの世界に浸れます。うずまきって意外に身近に

    ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるこの世の全てが渦を巻く、う・ず・ま・き!
    そんな感じのCMが印象的な同名映画の原作。

    うずまきに翻弄される町の人々。うずまきの呪いから逃げる術はあるのか。衝撃の結末!

    物語としては一本の本筋があり、それを各話が少しずつ関連して支えているといった内容の為、始めの方は各話毎にも読めるようになっていると思います。

    うずまきという一つのものを恐怖の対象とし、それを日常に織り込む。
    素晴らしいの一言に尽きます!

  • 福建土楼を連想した。

  • キリエちゃん危ない人にモテまくる。台風にもモテる。

  • めちゃめちゃ面白かった。マンガで興奮したの久々!あと秀一さん割とガチでタイプ!

  • 面白い! そして見事なまでに美しいモチーフと暗喩! これは名作だわ……。
    その点を差し置いても「うずまき」というモチーフだけでここまで面白い漫画を描けるというのもまたとてつもない才能と気迫だ。

  • 伊藤潤二の理不尽系ホラー漫画。
    なぜかオビに元外交官の佐藤優のコメントがあって、ビックリした!
    佐藤優曰く、「本書は21世紀の「資本論」だ」とあり、「なんんじゃそら!?」と思い、買ってしまった。

    ストーリーは、町中至る所で、うずまきに関する異変が起こるというもの。例えば、友人の父がうずまき模様に凝り始めたかと思えば、ある日渦を巻いて死んでいたとか、額の傷が渦を巻き始めて、それが成長したために渦に飲み込まれて消えてしまった等、書いてみるとギャグかとも思える内容(でも絵が恐い)。クライマックスは、それらの異変の原因が明らかになる所ですが、原因は結局超自然の存在によるものです。伊藤潤二らしい理不尽な世界です。

    さて、私が一番気になった部分、つまり佐藤優がなにをして「資本論」だと言うのか、というところは解説で明らかになりました。この解説が面白かった。佐藤曰く、この漫画は現代日本人の無意識の恐怖によって書かれているそうです。現在の日本社会、つまり新自由主義によって資本を至上のものとして扱い、そこに当てはまらない人間性や思いやり、愛情、といったものを排除していく世界。それに対する人間の恐怖があるそうです。うずまきは資本を表しているそうな。資本の膨張と、それに飲み込まれる人間。作者が無意識にその姿を描き出した作品だそうです。
    面白いですね。まさか、伊藤潤二にこれほど現実的な解説がついているとは思いませんでした。というか、佐藤優はこんな漫画まで読んでるんですね。自分はまったく、この現実社会に嫌気がさしたから、人間がどんどん死んでいくホラー漫画などを読んでいました。つまり人間から逃れる方向です。逃げた先に、現代社会の説明があるとは思いませんでした。急がば回れ、でしょうか、思いがけぬ僥倖です。
    とはいえ、漫画を漫画として読むだけの人にとっては、余計な解説かもしれません。しかし、それだけ漫画が読まれているのには、それなりの理由があるようですから、その理由を考えることは馬鹿にならないのだと思いました。

    (しかし、このオビ…。このオビがなければ買わなかった。小学館はやるね)

  •  すごく前に、
     「これを読んで、渦巻が怖くなった。」
     つう人の話を聞き、読んでみたくてたまらなかったのだが、普通の本屋では発見できず放置していた。

     思わずビレバンで発見し、購入。

     最後の解説を読んで再読すると面白い。

     で、戦慄が走る。


     我々の、末路じゃないか、と。


     最近父親に、
     「早く結婚しろ。」
     というようなことを言われる。

     「まだ自分のやりたいことがあるから。」
     というような事を言ってごまかすが、

     発言してみて違和感があった。

     わたしは、「今」じゃなかったら、
     大好きな人と結婚していたんじゃないかと思う。

     「結婚って、タイミングだからね。」
     で片づけられる話じゃなく。

     この話になぞらえて言うのならば、
     わたしは、次の世代を、
     渦巻になった長屋の人間の位置に押し込むわけにはいかない、
     家族を持つことで、自分も「組み込まれる」恐ろしさから逃げていたい。
     
     の、かもしれない、と思った。
     うーん、まだ言葉が十分じゃないけれど。


     子どもを、次の世代を「絶対的貧困」から避ける手段は、
     極端な話、もはや「平均以上のエリート」を育てるか「産まないか」のどちらかではないか。
     しかも「平均以上のエリート」は、すでに持つ者に与えられた特権になりつつある気がする。「成り上がり」では通用しない。すでに普通の人が普通に生活するには、厳しい世の中になっている気がする。
     わたしは、子どもがいたら、しっかり育ててあげたい。「やりたいこと、自由にやりなさい。」って言ってあげたい。でもそれ、可能なんだろうか。


     わたしは、自由ではなかったけれど、それなりに育ててもらえた。
     そのように子どもを育ててあげたい、という願いを捨てきれない。
     自分より確実に貧しい生活を送るであろう、という思いが、色んなものを思いとどまらせる。その現実を受け入れられない、とでも言いますか。

     その不安から、「誰かが生まれてくる権利」をないがしろにしている、と言われたら、それまでだけれど。戦争時代を振り返ったら、なんと贅沢な発言か、と言われたら、ほんとそれまでなんだけれど。


     人と人が、絡まり合う。自由に歩くことを忘れた人たち。
     システムに呑み込まれていく我々と、一体何が違うんだろう。
     
     自分を危険から守るために入り込んだ長屋。いつしか身を隠すがごとく、家を作るためだけの要員になってしまった、かつて「人」だった人。
     必要以上にものを買わせて、無理矢理経済を動かそうとしている我々と、一体何が違うんだろう。

     経済に詳しくないので、大層なことは言えないけれど、
     産業革命によって、ものすごく幼い子まで労働に駆り出され、
     そういう子を守るために、学校や教育が発達していった。


     今は、より早いうちから、自分の進路を決め、突き進んでいくことが望まれる。
     「自分の意思」という大義名分の下、自ら労働の要員になっていく、それも早いうちから。教育機関が、それを望む。

     わたしには、同じことを繰り返しているように思える。
     それ、おかしくない?って少しずつ言いながら、教職に就いてる。
     わたしの行いは、砂漠に一滴の水を垂らすよりも、意味のないことなのかもしれない。でも、それ諦めたら、何もかもが終わってしまう気がする。

     なんか、この本を読んで、そんなことを思った。
     わたしは、いつ、人であることを諦めるのか、 
     そんなことを思った。

  • 作品単体でも長く語り継がれる逸品ですが、このエディションには佐藤優のなんか凄まじい解説が追加され、もはや「天下の奇書」レベルと言えましょう。

  • あとがきで凄い解釈がされてたけど、そんなに深い話じゃないと思う。
    渦巻きの呪いで人が渦を巻き出すという発想はどこから出てくるのか。
    何となく何度も読み返してしまう作品。

  • 初潤二
    ヒトマイマイがかわいい

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