月下の棋士 1 (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 221
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091833211

感想・レビュー・書評

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  • こういう漫画は、数年に一度読み返すだけでいい。あんまり強烈なので、本棚に置くのには向かない。数年ごと古本屋で買い求め、読み返すほうが、常に新鮮な感覚を持って迎えられる。
    棋士とはなんなのかと考えると、作中での刈田幸三はエンターテイナーであるし、大原巌は戦士であるし、滝川幸次は神である。主人公の氷室は将棋盤に打ち込まれた彼らの駒の声が聞こえる。捻くれた、頭脳の傑出した、ただびとではない棋士たちの打ち筋を、氷室は駒を通して読む。氷室将介という棋士は、棋士たちのカウンセラーである。
    棋士たちは打ち筋、つまり彼らにとっての人生を読まれたくないと思っている。あるいは、読まれたいと思っている。打ち筋を読まれる、その裏をかかれるということは、自身の人生を看破されるのと似ている。氷室に敗北した棋士は彼らの生き方をも破壊される。古い生き方を奪われて、しがらみのない、新鮮な心持ちとともに人生をやり直す事ができる。
    対局中、氷室が帽子の鍔を回して、ニヤッと笑う。彼にとって将棋に定石はない。不敵な笑みに棋士は慄き、自分が救われるのを予感する。

  • 全巻通しての感想をここに書く。
    能條純一先生の絵は本当に素晴らしい。線が本当に色っぽくて、美しい。また、台詞回しも独特で、だんだんと中毒のようになる。
    キャラクターも個性豊かで、最初嫌でたまらなかったようなキャラクターもふと好きになっている。これが能條先生のすごいところだと思う。
    この作品のキャラクターの中で「前はそうでもなかったが、後になって好きになった」代表は佐伯宗光である。はじめどうも気味が悪くて、佐伯戦は読み飛ばしたいような気もしていたが、鈴本が"将棋の神様"に氷室と佐伯の無事(?)を祈りに行ったところくらいから、佐伯のことが無視できなくなり、もう一度佐伯初登場から読み返した。
    しかし、世界広しと言えど漫画家の中で、男性の裸体を描かせたら能條先生の右に出る者はいないのではないだろうか? もちろん、先生の描く女性の裸体も非常に美しいが。

    ……大和天空も同じく、後になって自分の中での評価が変わった人物である。最初のうちは正直嫌な奴でしかなかったような気がするが、最後佐伯を負かしたところは驚くほど格好良かった。佐伯を本当に負かしたのは、天空だ、と言うような記述を何処かで見かけたような気がするが(正確でないかも)確かにそうかもしれない。

    またいつか必ず読み返す漫画。

  • #3060ー39ー117ー354

  • 棋士の極限の精神を描いた将棋漫画。
    御神三吉の孫と称する天衣無縫な少年氷室将介(名前のセンスが素晴らしい)の快進撃の始まりである1巻。早くも滝川名人と邂逅したりと展開が早いのも良い。
    テンポといえば特に10巻までの勢いはページが止まらないほど。逆にいえば11巻以降がちょっと残念。
    1巻に限らないけど将介の台詞がカッコイイ。「盤の上で銀が泣いているぜ!」「王将がよ!あくびし始めたぜ!」

  • 予想していたより面白かった。実在の人物をもじった棋士も出てきている。

  • 実写でドラマ化もされたマンガ。将棋界には帽子をかぶって対局する人などいないし、他にも色々デフォルメされてるけど、妙に面白い。実在の棋士をベースにしたキャラクターも多く、将棋関係者も楽しめる内容。ただ、将棋の内容にはあまりつっこんでないので、そこは期待しないほうがよい。

  • 全巻
    内容はそれほど無いのに、
    話の勢いと雰囲気で読まされてる感じ。

  • 全32巻 完結

  • 初めて読んだ将棋漫画
    おもしろいけど全体的に暗い雰囲気
    漫画家さんの色だから仕方ないけど

  • 第1-32巻
    完結

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