黄昏流星群 (43) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 44
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091846792

作品紹介・あらすじ

今度の弘兼憲史はちょっと怖い。

売れっ子挿絵画家の高村は女との別れをきっかけに都会を脱出し、
郊外の巨大な庭石のある家で、一人気ままな生活を始める。
だが、親しくなった女に次々と災難が起きるなど、高村の周りで不可解な現象が起きて……官能サスペンスの表題作「星霊の巨石」。
自殺した同級生の事の真相を探る同窓会への旅を行方は…?
「タイムカプ星ル」。
恩讐の彼方へと向かうロードコミック短編2編を収録!



【編集担当からのおすすめ情報】
愛と憎しみ、幸せと不幸せのぎりぎりのところに人間は立っていて、いつ何時どう転ぶか分からない。エロス&サスペンスの最新刊、今回の弘兼憲史はちょっと怖い!

感想・レビュー・書評

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  • 7年以上つきあった彼女にふられたイラストレーターの男性は東京から埼玉に引越すことにした。
    その際に買った洋館風の家の庭には巨石があった。
    その上に座り瞑想などをする男性。
    しかし、その後から奇怪なことが次々と起こり始める。
    描きかけの絵が恐ろしい殴り書きの絵になっていたり、バスタブに大量の髪の毛が浮かんだり-。
    どうやらそれは最近、彼にアプローチをかけてきた、いきつけの店でレジをする女性に関わりがあるらしい。
    彼女に事情を聞くと、彼女がまだ幼かった頃、祖父に「この家には近づくな」と言われていたと言う。
    そこで彼らはこの家に関する因縁を探る事となる。

    これは「貞子」を彷彿とさせる話でした。
    ホラー話の王道をいってる感じで恐いと言えば恐い。
    だけどこのシリーズだから・・・ラストはいい感じでおさまってくれます。

    2話目は同窓会に出席する結婚相談所で働く女性の話。
    実は彼女はその同窓会でひとつ、はっきりとさせたい事があった。
    それは学生時代に亡くなった友人の自殺理由。
    そこには当時の担任であり、これから会う傘寿を迎えた老人がからんでいると彼女は睨んでいる。
    そして、全てはタイムカプセルの中にあった友人の手紙で明らかとなった。

    弘兼さんって、ホント色んな人を描き分けられるよな~と思う。
    嫌なヤツは何となく顔からも嫌~な雰囲気が出てるし、その人間の性根みたいなのや、その人間の生きてきた人生みたいなのをちゃんと顔に描いている。
    今回の鬼畜のような教師のちょっとした仕草も「あ~、分かる!こういう時、こういう人間ならこういう顔しそう!」と思った。
    腐った性根の人間が歳をとって変わってるなんて全然期待してないけれど・・・それにしても、まあ、小憎たらしいこと!
    人間の嫌らしさをちゃんと描いてるし、それと反対に何十年経っても亡くなった親友の事を忘れずに真相追究する優しい人もいるってことをちゃんと描いている。

  • 2022.11.12読了。

    2022年、92冊目。

    NHKEテレ「100分de名著

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著者プロフィール

1947年山口県岩国市生まれ。早稲田大学卒業。松下電器産業に勤務の後、74年漫画家デビュー。
85年『人間交差点』(原作 矢島正雄)で第30回小学館漫画賞青年一般部門、91年『課長 島耕作』 で第15回講談社漫画賞一般部門、2000年『黄昏流星群』 で第4回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、03年同作で第32回日本漫画家協会賞大賞を受賞。07年には紫綬褒章を受章している。
主な作品はほかに、『ハロー張りネズミ』 『加治隆介の議』 など多数。現在は『社外取締役 島耕作』(「モーニング」)、『黄昏流星群』(「ビッグコミックオリジナル」)を連載中。

「2023年 『逢いたくて、島耕作(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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