土星マンション 7 (IKKI COMIX)

著者 :
  • 小学館
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レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・マンガ (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091885562

感想・レビュー・書評

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  • 第55話の扉絵で、一人だけ上を見上げているミツ。多分、お父さんのアツの居るところを見ているんだろう。タマチも、ミツとは違う方向だけど上を見ている。アツさんがいるのかな、と思って見上げているんだろうか。
    研究者肌なだけに、どこかで浮世離れしてて、純粋に人を信じやすいソウタよ…よくやった!!!
    ミツが影山に言った「ボク自身を知って、色んなことに気づけたんだ。それで…自分をちょっとずつ直したんだ…けど……」この言葉、誰もが意識せずにやっている事。報われないかもしれないし気付かれないかもしれないけどやってる事だよなぁ。
    父親を事故で亡くし、中学卒業と同時に父親と同じ「窓拭き」と言う職業に就いた少年の成長物語である。ハートフルSF物語、と一言で言ってしまうには余りあるものが詰め込まれている。かと言って誰かを諭そうとか人間はこうあるべきだと言う押しつけがましさは一切なく、環境破壊により保護区になった地球に住めなくなった人類が、土星の輪の様に地球の周りに建造したリングシステム構造のマンションの中に暮らす生活を写し取った物語だ。ミツと言う一人の少年を主軸に、そこに生きている人の姿がそのまま写し取られている。読み終えてすぐにまた1巻から読み直したくなる、そう言う作品だった。小難しい言い回しは止めると、ほのぼの系の絵が好きな人(言葉見つからないから安易な単語を使うが)、SF的な設定ではあるが人間が描かれている系のSFが好きな人、少年の成長物語が好きな人は読んで欲しいなぁ。作者の絵は癖になる。
    土星マンション、2回目読了~。初めて読んだ時には気付いてなかったことがいっぱいあった。この作品中で、哀しいが振り切れて怖い考えに取りつかれる人間の恐ろしいとこを一手に引き受けていたニシマルの最期はそうだったんだ…と二度目で気づく、と…。少年は成長する、作者が離れがたいほどに…

  • 一人ひとりにとっては前向きな思いなのに、でもそれらが行き着く先がたった一つの狂気という、あまりにしんどい展開にどんよりした終盤ではあったが。たった一つの狂気は、結局たった一つの善意に覆されたわけで。実に綿密に作られたプロットで、ただただ賞賛するしかなかったです。

    人が「生きている」ということを誠実に描いていた漫画だった。それは時にミツのような生真面目なまでの前向きさも生むし、真のような鬱屈した思いも生むし、タマチのように前へ進めなくなってしまうこともある。「下層」というフィールドだけでもこれだけ様々な人たちがいるというのに、上層対下層などという安易な二項対立ですべてを集約できるはずはなくて。「本質はきっと変わらない。下層も上層も結局人間が生きているんだね」。うん、その通りだと思う。

    このシンプルな絵柄なのに、力強く表情を描くから憎いよなぁ。「お前しか、いないんだ」のとこの真とかイケメンすぎてあかんわ。しかし最終的に真はギャグ要員のようになってしまったな。最初はあんなツンツンしてたというのに。。。

  • 窓拭きが拭いた後のリングみたいに、キラキラしていた。
    この絵柄でこのお話が読めて、よかった!

  • どうなるかと思ったミツのミッション、仕組まれて殺されるのかとドキドキしてましたが、そうたの最後の踏ん張りに拍手です。みんなそれぞれの幸せを手に入れての大団円、本当に良かったです!最後のあたりの数ページの地上の描写がとても美しかった。

  • 一時はどうなることかと思ったけれど、このラストで良かったと胸をなで下ろした。ほどほどに厳しい世の中を生きている上に、物語の中でまで辛い思いはしたくないからね…。

  • 途中恐ろしかったんですが、軌道修正されて最後綺麗におさまっていくのがよかった。
    皆が必死で生きているなあというのが胸に沁みる。

  • 読書後、本当にいい作品に出合えたな、と思える。
    読み終えるのがもったいなく思えるほど、しみじみと、味わい深い。

  • 土星マンション読破。

    うーん。ほわほわ系の優しい絵と、中身の社会派かげんのギャップにびっくりしつつ。
    それぞれの悩み、迷い、夢。家族、同僚、仲間。普遍的に用いられる素材ではあるけれど、リングシステムという特殊な舞台が、素材を活かしているのだろう。
    何度も読み返したい漫画です。

  • 文化庁メディア芸術祭大賞。まいどまいどメディア芸術祭はいい作品を選ぶ。

    少年の成長、市井に生きる人々の人情、未来の科学技術。
    そしてSFがSFたるゆえんの社会や制度の矛盾への視線。これがあるからこそ、SFは前衛芸術として成立したのだった。

    こういう要素が地味ながら全てが調和してる。
    じっくり読みたい作品。

  • 7巻で完結!
    最初は地球の周りを回る「リング」の窓拭き清掃の話だったのに、気づくと話は恐ろしい方向へと向いていました。下層民による上層民攻撃!そんな中でも、ミツくんが関わってきた人達は、みんながみんな下層の人たちを心配するなんて、なかなかに素敵!
    ふわふわにやにやしながら、楽しめました!もうハッピーエンドで本当によかった!

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