- Amazon.co.jp ・マンガ (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091885760
作品紹介・あらすじ
松本大洋描く少年期作品の金字塔。第2集。
星の子学園――様々な事情を持つ子供たちが、親と離れて暮らす場所。陽光が燦々と降り注ぐ園の片隅に放置されたポンコツサニー。この車で、彼らは想像の宇宙にアクセルを踏み出す。松本大洋渾身の最新作第2集!!
■少年以上に、少女たちも悩み、時には嘘をついてでも自己の存在を主張し、そしてボロボロの果てに、真の友の存在を知る。(第7話)
■星の子学園に、新たな仲間が加わる。その姿に、自分の過去を重ねる子どもたち。そして…(第8話)
■星の子学園の大人と子供。それは実の家族以上の存在になり得るか?(第9話)
■星の子が「大人になった自分」を意識する季節がやってくる。もう星の子ではいられなくなる…!?(第10話)
■親がいない日常に、ふと訪れる「親が居る非日常」…!?(第11~12話)
【編集担当からのおすすめ情報】
1集に続いて、本巻も限定特装版として、「チョロQSUNNY」付きのプラス・アンコミックス登場!!さらに、そのチョロQを核にして、星の子学園ジオラマを作るための各パーツを、大洋氏自ら描き下ろし!!作品世界を自分の掌に乗せるチャンス到来!!
感想・レビュー・書評
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第2巻の表紙は山下くんです。最近、星の子学園に来ました。名前は静くんです。ずっと黙り込んでサニーの座席に座り込んだ沈黙の彼が考えているのは「帰りたい」場所のことです。セリフのない絵が胸を打ちます。
学園で暮らすみんなが「帰りたい」場所を持っています。還暦を遠にこえた、ぼくのような老人読者は、人は帰りたいところを捨てて生きていくほかないことを知っていますが、作品に登場する少年や少女たちに「帰りたい」けど「帰りたない」ところがあって、その素顔を描いていく松本大洋に唸ります。
https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202302210000/詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
春男がお母さんに会いにいくエピソードが辛い。一途な彼の様子にじーんとしてしまう。
Sunnyを読んでいると、心が子どもの状態に戻ってしまうようですこし怖い。
子どもの頃、広くない世界の中で悲しかったこと寂しかったこと怖かったこと思ったほど遠くへいけなかったこと、思い出す。
頼りない気持ちに戻される。
「マンガにおける子ども」の表現を超越して、読者の心を読者自身の子ども時代に誘うような描写。
松本大洋やっぱりすごい。 -
授業参観のあとのドライブのあだちさんとの会話が余韻に残る。春男の一時帰宅が切なすぎる。まきおイケメン。
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今回は1巻に増して珠玉の話ばかり。
特に最初の2つの7話、8話は本当にすごい。
もっとsunnyに乗っているところが見たい。
表情の表現がものすごくうまい -
どんどんせつなくなる。
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引き続き・・・松本大洋氏の作品『Sunny』を。は・・”2”を読んでみた。 やっぱ、凄いなこの作品、読んでいくたびに涙する。 特に・・・ 第9話での・・・足立さんが良い人すぎて… このSunnyは、マイペースに読んでいこう。
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相変わらずの独特世界観。
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ああ、第1巻を読んでから
もう4年位たったのかあ。
ツタヤで借りた
今まで(個人的に)漫画の最高傑作は
『バタアシ金魚』って言っていたが
今度から『Sunny』も加えよう。
双璧だな
この巻では
第6話
「メダカって何の子どもなの?」
「メダカはメダカの子どもだよ」
のラスト、静が団地へ続く階段の途中に
腰掛けるシーンが圧巻。
その構図といい、その場所といい、
腰掛ける意味といい。静の様子といい
それと、やっぱり
第11話
「会いたいのんとおなじくらい会いたないねん」
「オレは会いたいっ!」
第12話
「街ってずっと怒ってるみたいや」
「コラー言うて?」
の春男とお母さん(矢野杏子)。
育児放棄の母親ってこんな感じある。
美人なんだけど、子どもには(自分にも)冷淡。
自分が女であることが最優先、
というかそれすらあやふや。
距離を置かれてしまう子どもにとっては
理由も分からず、不可解で、
切なく、耐えきれないものがある。
母親の過剰な表現がなく、
おしつけがましさもない。
それが春男とお母さんの
何とも言えない感じを出している。
これはちょっと、松本大洋以外描けないでしょ。
素晴らしい。
松本大洋は『ピンポン』以来
『花男』『鉄コン筋クリート』と読んで
天才だと思ったが、
やっぱ凄かった -
2016/11/4購入