海獣の子供 (5) (IKKI COMIX)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091885906

作品紹介・あらすじ

日本漫画家協会賞優秀賞、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した、五十嵐大介さんの初長編連載がついに完結!

五十嵐大介さんの初画集『海獣とタマシイ』も同時発売です!
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERSでは、五十嵐大介さんのウインドウペインティングが公開中!

感想・レビュー・書評

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  • 何度読んでも凄いと思う。圧倒されます。
    でも、本当に分かってるの?と言われるとなにもわかってない。圧倒されるのみ。
    大好きな世界。でも4巻までが特に好き。

  •  最終巻。
     こんなに理屈っぽい話だっけ? こんな絵だったっけ?と読み終えた後1巻から読み直して見たけど最初からそうだったww

     壮大な物語は、時間を掛ければ掛けるほど、読み手が「ものすごいエンディング」を脳内で作ってしまうなぁと。

     語られないものに意味があるのは「魔女」と同じだけれど、私は通じない齟齬ばかりの「言葉」が好きだなぁと思った。

  • 祭は始まる

    【内容】
    ついに「それ」は始まる。
    特等席にいられたのは琉花ひとり。
    そして「海」は「宇宙」になった。

    【感想】
    こういう感じの話だろうと期待し、そういう内容になった。
    その意味では予定調和とも言えるのだけれど、でも圧倒された。
    ひとつは絵の力。
    そして世界と物語の豊穣さ。

    結論めいた描かれ方はしなかったのでひと安心。
    これで何度も再読できるかもしれません。

    (2013年01月13日読了)

    簡単なリスト

    【アヅミ・マサアキ】琉花の父。今は別居中。水族館員。
    【アングラード】若い学者。一見女性のようだが男性。彼の考えではアングラードも琉花ももしかしたら間違って人間の世界に生まれてきたのかもしれない。お守りにいわくありげなオルゴール。《僕はただ、特等席で最後まで見届けたいだけだから。》(3巻)。《僕はごらんの通りおしゃべりだけど、言葉のない世界を持っている。》(4巻p.320)
    【隕石】海と空は「ヒトダマ」と呼んでいる。海の生物になんらかの影響を与える。ある夜落ちてきた隕石は空が回収し、琉花が受け継いだ。
    【海】東京湾で琉花と出会った少年。空とともにジュゴンに育てられたらしい。空を飛ぶように泳ぐ。皮膚が乾燥に弱い。
    【海の幽霊】琉花がかつて水槽で見たことがあり、海や空が追っているなにか。
    【江ノ倉水族館】琉花の父やジムがいる水族館。母もかつてここで働いていた。
    【女】女の体は彼岸からこっち岸へ生命をひっぱり出す通路なんだから。(byデデ 4巻p.85)
    【海獣の子供】世界で時折発見される。ジュゴン(と決まってるのかどうかは不明だが)に育てられる。どこから来たのか不明。最後は消えてしまうようだ。
    【加奈子】琉花の母。美人らしい。元水族館員。実家は九浦の海女の家系。「世界を割合の通りに見てるだけなのに、どうやら他の人たちは違うらしい・・・」(4巻p.88)
    【死】人間だけが「死」までの区切られた時空に閉じ込められている。(by空 4巻p.299)
    【ジム・キューザック】タトゥーがステキな爺さん。海と空の保護者。科学者。「星のうた」の意味を知りたくて世界をめぐっている。人間という種族の科学者として、言葉を使う者として、海・空を研究している。《ジムってどっか閉じてんのよね》(by水族館員 2巻)
    【空】海とともにジュゴンに育てられたらしい。ちょっと皮肉っぽい。自分たちのことを知りたいと思っている。できれば生き続けたいと考えているフシがある。海のことが一番大事。
    【台風】精霊の船。なんでも運ぶ。
    【デデ】海・空を「発見」した婆さん。当時はゴンドワナを研究していた。ジムいわく「医師にして呪術師、占い師にして航海士」。本人いわく「海のなんでも屋」。夫は偉大な数学者であるグレゴリ博士(グリーシャ)。少年の頃彼女に出会ったアングラードはけっこうな影響を受けたのではないかと思われる。個人的にはわりと近い考え方の人なので共感できる。
    【特別】今わたしたちのまわりにある全ての存在は、世界が生まれたときからきっかり同じだけの時間を経てここにある。/みんな対等だと思うけどね。(byデデ 3巻204p.)
    【ビーナス】と呼ばれているかどうかは不明だが、女性の姿のような模様のある巨大なザトウクジラ。なにかを見透かしているようだ。
    【見る】見た事でこっちのチャンネルが変わる事もあるかもしれない。(byジム 1巻301頁)
    【琉花】主人公。運動能力は高いが気が強くて乱暴で無愛想。かつて水族館の大水槽で幽霊を見たことがある。なぜか海や空とのシンクロ率が高い。《お前だけだ。何も役割が決まっていないのは》(by空 2巻)

  • 長い夏にさようならを言う。

  • 読み終わったあと、からだの中に海がザザーンと浮かんでいます。

  • おお!堂々完結!!もはや5巻は漫画と呼べるのか…(笑)壮大な世界が描かれている。る。る。ら。大好きな作品。ただ、なんだかメンインブラック見たくなった(笑)

  • 壮大で荘厳。圧倒的で、よくぞこんな手に取れる媒体に収めちゃいましたねと、圧巻。
    恐怖というより畏怖。
    オカルト。
    結論や結果を求めるような本ではないと思う。なので、ファンタジー的なものを求めて読むとがっかりするよ。 
    すごいなー。すごいなー。
    命の生まれる奇跡。

  • 絵が上手い。

  • ・3回目くらいの再読。
    ・海のすべてを描くつもりかってくらい凄まじい絵。特に最終巻の『誕生祭』、ページを埋め尽くすほどの大量の生物が縦横無尽に動き回って、もはや狂気。
    ・「けっきょくあれは何だったん?」って要素がたくさん。でもそのもやもや感すら物語の底知れなさにつながるのでずるいな。
    ・読むと海辺に行きたくなるいい漫画です。

  • 2度目、読んでよかった。美しい物語だった。

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著者プロフィール

五十嵐 大介(いがらし・だいすけ)
1969年生まれ。マンガ家。2004 年『魔女』(小学館)にて文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。2009 年『海獣の子供』(小学館)にて第38回日本漫画家協会賞優秀賞および第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。同作は 2019年にSTUDIO 4℃制作によるアニメーション映画も公開され好評を博した。その他画集に『海獣とタマシイ』(小学館)、絵本に『人魚のうたがきこえる』(イースト・プレス)などがある。

「2020年 『バスザウルス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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