空也上人がいた (IKKI COMIX)

  • 小学館
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本棚登録 : 115
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091886644

作品紹介・あらすじ

鬼才・新井英樹が山田太一の小説を漫画化!

81歳、孤独な老人。46歳独身、介護職の女。27歳、特別養護老人ホームを「ある事情」でやめた青年。ぬぐい去れない痛みを抱えた3人の奇妙な恋が始まる――――。脚本家・小説家山田太一の小説『空也上人がいた』(朝日新聞出版)を、『THE WORLD IS MINE』『キーチ』の鬼才・新井英樹が漫画化!! 巻末に新井英樹×山田太一録りおろし対談を収録!!

【編集担当からのおすすめ情報】
山田太一作品を自分の手で漫画化してみたい。本作は、新井英樹氏の強力な希望から生まれました。「小説を漫画化するのは初めて」「主な登場人物はたった3人」「血みどろの激しいバイオレンスが登場しない」……新井氏にとって大きな挑戦となった本作は、大ボリュームの全1巻で読み応えたっぷり。まさに一冊の小説を一気読みする楽しみを味わってください。しかも、巻末には新井英樹氏と山田太一氏の対談を収録。なぜ、今、新井氏は山田太一作品と向き合わねばならなかったのか? その挑戦は新井氏に何をもたらしたのか? 必読の対談です!!

感想・レビュー・書評

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  • わたしが知らない性欲って感じ。主人公は別として基本他者についてなので本当はこういうものをたくさん摂取するべきなのかもしれない、面白いし…。

  • 山田太一っつったら、しみったれた・説教臭い・貧乏臭い、とやや敬遠している。
    それを新井英樹が漫画家するとは。
    なかなかに骨太だ。なかなかにチャーミングだ。
    最後に女性がある嘘をつくのだが、その嘘を混ぜた意図が、巻末対談で語られており、なるほどなー、と。
    再読するときはそこの再度味わいたい。

  • 最後のウソに味がある。
    老人を筆頭に心の闇が半端ない。すっとぼけたようにしか見えない空也上人の像、棺前での御セックスなどインパクト強し。

  • 原作:山田太一、漫画:新井英樹の・・・作品『空也上人がいた(2014)』を読了。 この恋は・・凄すぎる・・・ てか、おいらは、初めて、新井英樹氏が描く漫画を読んだ。 でも、過去に 2018年にドラマ化された「宮本から君へ」は大好きな作品です。

  • 「原作のある漫画」というのは、まず手に取りません。その原作を知っていてもいなくても「おもしろくない」ことが多かったから。この作品も同様にスルーしていたのですが、勧められて読んでみて、結果、私も誰かに勧めてみたくなりました。「おもしろい!」と声高に語るタイプの作品ではないけれど、読んでどう思ったか、話してみたい。主な登場人物は三人のみで、その交流の記録です。特別養護老人ホームを辞めた青年、ベテラン・ケアマネ―ジャーで独身の中年女性、介護を必要とする孤独な老人。「重そう、地味そう…」と思われた方、その予感は当たっているかも。でも読み終えて残るものは、きっと前向きな強さです。気になって原作小説も読んでみると、驚くほど忠実に丁寧に漫画化されていることに気付き、作者の新井英樹さんが原作にどれだけ思い入れがあり、誠意をもって取り組まれたかがわかります。大きく違うのはラストと劇団の設定くらいかな。うがった見方になるかもしれないけれど、この漫画のもうひとつの見どころは、まさにその「思い」。冒頭にイントロダクション、巻末には原作者・山田太一さんとの対談も収められていますが、この「思い」含めての作品であると断言したい。『ザ・ワールド・イズ・マイン』など過激で暴力的な作品を描くイメージの作者が、それを覆すように、前向きであること、人と向き合うこと…ひねくれ者にとっては真顔で言うのが恥ずかしいことに「でも」と挑む。変わろうとする。その姿勢からも、勝手に勇気をもらうのでありました。(山口文子)

  • 妻に死なれた孤独な老人、独り身の中年の女、分け合って仕事を辞めた若者の男。
    老人の性、嫉妬、死といろいろ考えさせられて、何だか生きたくなるかもしれないぐらいのパワーがある

  • 絵とかストーリーがとかでは無く、登場人物が淡々と過ごしてきた俗世間の生き方が素直で美しかった。

  • 絵も物語も悟りの境地。

  • 10月26日読了

  • 特別養護老人ホーム キレた 岡崎市 証券会社 家族の事なんて ケータリング 寿司 飛騨牛コロッケ キャベツ 重光さん46おばさん 人形劇団 バリアフリー 京都 偏屈 心の交流は殆どない お前こんなんでいいのかという目 風呂に入りたい 公共の花

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著者プロフィール

1934年、東京生まれ。大学卒業後、松竹入社、助監督を務める。独立後、数々のTVドラマ脚本を執筆。作品に「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」他。88年、小説『異人たちとの夏』で山本周五郎賞を受賞。

「2019年 『絶望書店』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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