一人交換日記 (ビッグコミックススペシャル)

著者 :
  • 小学館
3.87
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本棚登録 : 368
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・マンガ (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091893208

作品紹介・あらすじ

拝啓。未来の私は、誰かに愛されてますか?

話題作『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』の
永田カビが、過去と未来の永田カビに向けて綴る、
親との確執、初めての一人暮らし、愛のこと、そして
・その後・の生活――。セキララエッセイコミック!

【編集担当からのおすすめ情報】
『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』で
2016年のコミック界を激震させた永田カビ氏が
pixivコミック[ヒバナ]にて連載していた最新作、
待望の単行本化です!

本作の連載開始時は『レズ風俗レポ』単行本発売前で、
まだ何者でもなかった永田カビ氏ですが、連載中に同作が
発売になると周囲の状況は一変。
そんな中での心境の変化や、新たな発見、葛藤、苦悩などを
己との交換日記という形でセキララに綴っています。

連載中は本当に多くの共感のコメントをいただいた渾身作、
ぜひご一読ください!

感想・レビュー・書評

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  • 『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』( http://booklog.jp/users/rapiya/archives/1/4781614426 )の続編的内容かと思う。
    前作が恐ろしくも興味深かったため、今作も手に取った。
    某通販サイトのレビューなどを見ると評価は真っ二つで、こわごわ読み始めたが、一気に読み終えてしまった。

    まず前作よりも赤裸々な内容に心が痛む。
    親に対する感情など、変わらず共感できる部分はあったが、前作で救われつつあると思われた著者の心情がまた揺らぎ、さらに深みにはまっていくように思われて、読んでいて心が乱されつらかった。

    著者は自らの思考で自身を傷つけているように思われるが、おそらくそれは気づいているのだろう。
    作品を見ていて、多分頭のよい方だと察せられるから。
    ただ、その自傷的思考への衝動をどうすることもできないのだと思う。

    極端な内容なので、評価は分かれるとは思うが、自分としては、頭ごなしにこの方の思考や言動を否定はできない。それをしてしまえる人の方が怖い。
    件の父親のセリフ、私も怒りを覚えた。

    • 大野弘紀さん
      共感します。とても。

      とても。
      共感します。とても。

      とても。
      2019/01/27
    • ぴよこさん
      >大野弘紀さん

      ありがとうございます。
      2巻になると、また違った感じですが、著者の方自身が納得できる方へと進んでほしいです。
      >大野弘紀さん

      ありがとうございます。
      2巻になると、また違った感じですが、著者の方自身が納得できる方へと進んでほしいです。
      2019/01/28
  • 辛くて苦しい時、人と触れ合う事は大事です。

    絶対な味方、だったらいいですが、そうでない場合
    完全なる敵、になる家族。
    それに気が付けるか、それを切り離せるか。
    愛情があるはず、と思うからこそ、がんじがらめになり
    動けなくなってしまいます。
    遠くから客観的に見る、というのはありかと。
    それに対して批判している人は、よほど家族の愛情に
    包まれているんだな~と。
    とはいえ、包まれていても足りない! と叫ぶ人は
    当然いますが。

    否定され続けるのは、辛いです。

  • ブクログと比べてAmazonレビューは酷いな…。普段本読む人とニワカとの差ですね。

    前作(レズ風俗レポ)が上昇型の作品だったのに比べて、今作では日々の苦しみが書かれてるので、前作より面白くないと言う人が多いよう。
    でもこれが鬱病の真実ですよ。
    前作は一つ行動を起こして光が見えた!という瞬間を切り取ったもので、謂わば躁状態。
    そんな魔法みたいに鬱病が治ったら苦労しませんよ。
    前作を読んだ時点で次作は病んでるんだろうな…と思ってたよ。

    親は良い親じゃないか、親が可哀想という意見も多くて驚き。体がボロボロになるまで自傷して働く事もできないくらい自己肯定感の低い病んだ人生を送る子に育てておいて自覚が無い親を良い親だって…?
    お金出せば良い親じゃないから。
    金出すのなんて誰にでもできるわ。

    実家への執着が凄いのが気になった。
    実家には絶対住まない方がいいと思う。
    故郷は遠きにあって想うものだよ。
    淋しくなったら月1回戻るくらいにしとけばいい。
    簡単に帰れないくらい物理的な距離を遠ざけたらいい。
    そしてそこでちょっとだけ簡単なバイトでもしたらいい。
    仲の良い友達を呼んで、独り暮らしの家に明るいイメージを足したらいい。
    誰でも実家から離れたら寂しいよ。でも、1年も離れたらかなり平気になってるよ。

    あと、有りがちだけど完璧主義で全か無かに捕らわれてる。「実家で暮らしたいのか?独り暮らししたいのか?」「親が好きなのか?嫌いなのか?」で悩んでて、いつも最終的にどっちか一つを選んでる。
    そういう時は「どっちもYES」でいいんだよ。
    独り暮らししながら時々帰ったっていいし、人間好きな所も嫌いな所もあるんだよ。

    そして病は気からというけど本当は逆もかなり大事。
    睡眠リズム、睡眠時間、食事、運動は、疎かにすると確実に悪い方に進む。
    酒はもっての他。
    体が寒いのは筋力不足で、布団にくるまってると逆効果。

    この作者さんは一人で交換日記やってないで、もっと遠出していろいろな物を吸収した方がいいと思う。
    自分の内面はブラックホールだから、そこで何かを探してもどんどん深くに迷い込んで答なんて永遠に出ない。
    近所の散策でもちょっと電車に乗るでも日帰り旅行でもいいから。何かの聖地巡礼でもいいし。
    というか漫画家ならそれが必須だ。
    この人は感性豊かだから、きっと面白いネタが増えるはずだ。
    チカちゃんの話は言いたいことは分かるけど、引きこもってる人が描いたなぁ…という感想しか持てない。

    一進一退だけど少しずつ良くなってるはず。
    これからも努力して元気になってください。

  • 「レズ風俗~」の人の次の本。

    自分の生活をネタにしたエッセイ漫画。

    非常に繊細な人なのだと思う、家族のトラウマと社会に対する違和感、文学や芸術の核となりえるものを、漫画として表現。

    筆者の生きづらさが伝わってくるとともに、いまやいろんなツール(SNSなど)があることで、なんだかんだいって可能性が広がっていることに救いなのか、危うさなのかどちらも感じた。

    筆者の気持ちはやはり当事者ではないので、わからない部分もたくさんあるが、このような重い精神状態で、漫画という重労働ができていることが素直に、すごいと思った。

    ただ、ずっとこのテーマで書き続けることも少ししんどいですね。

  • 『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』から読み始めて、本書、そして『一人交換日記2』も含めて読み終わりました。

    とてもデリケートな時期を過ごしていたように思うし、だからこそ、本当につらかった時期なんだろうなって読んでいて感じました。

    親から離れて暮らすって、相当過酷ですよ。

    大学進学を機に、とか、就職を機に、とか……タイミングの違いは様々あろうけど、そんなにすんなり一人暮らしに移れた人っているかしら。
    ホームシックになったり、家計が赤字になったり、近所づきあいでつまずいたり、何だかんだあって破滅しかけることは家庭生活の中で誰しも経験してるでしょう。
    親と暮らすのつらくて離れた。素敵で立派なことでないですか。
    ただ、ハードルが高くてとっても難しかったってことでしょ。
    一度病んで生活ままならなくなってるじゃない。
    しかも初めての一人暮らしじゃない。
    親は我が子の自立を祝うよりは、娘の自立する勇気を挫いてきたんじゃない。
    でもだからこそ、親の協力や援助を頼らず自分一人でやんなきゃいけなかったんでしょう?
    自分の人生を生きるためにそうせざるを得なかったんでしょう?
    その苦労やストレスは想像を絶するなぁ。
    すごいチャレンジしたと思う。

    にしても、「未来の自分よ!〇〇達成して幸せに過ごしてくれ!」って最後に念を押しても、その時が来てみると達成してもなければ幸せにもなってない感じね。
    悲しいほど身に染みてわかりますわ……(T-T)
    私もそういうとこあるもん。未来の自分を過信してしまうところ。
    自分で必死に考えたことは正論、というか間違ったことは考えてない(はずな)のにね。

    ただ、あえて厳しいこと言うとすれば、「どうなったら幸せなのか?」「どういう自分でいることが愛し愛される自分になっていることなのか?」っていうビジョンが読んでいて感じられなかったこと。
    親に対する恨みだったり、恐怖だったり、あとは生活上の不安だったり、孤独感だったり、何より「愛し愛されたい」っていう願いね……それ、何のビジョンもなしに解決しようったって無理だから。
    いきなり他人の助けを借りようが無理。
    だって、「どうなることが『愛し愛される』ってことなのか」(ビジョン)を考えるのはあくまでカビさんの仕事だから。
    でもって、ビジョンが定まった時初めてパートナーが現れるし、パートナーが見つかってお互いのビジョンを確かめ合って初めてお互い「愛し愛される」関係がスタートするのね。

    なんでも一人で向き合うのはいいけど、ビジョン定まってる感じがどうも見えてこん。読んでて正直心配にはなりますよね。

  • ――思った

    これは もう一人の 自分だ


    その寂しさも 孤独の辛さも 分かってもらえない痛みも
    寒さも――全部

    全部――知っている

    放ったらかしの自分自身
    誰がいつ 手を伸べるの
    自分が抱きしめてあげられなくて 誰がしてくれるの

    愛がほしいなんて みんなそうじゃない
    分かってほしいなんて みんな そうじゃない

    だから 苦しいんじゃない
    自分が 自分に与えていないんだから 苦しくて 当たり前

    すればいいって やり方が分からない
    誰にもしてもらってない もらってないから 分からない

    ずっと無視をしてきた自分の声を聴くのは とても苦しいこと
    過去に埋もれた自分をわざわざ掘り出して

    手を血と泥だらけにして 汚れた石を取り出して
    自分の血と涙で 洗うような

    ただ生きているというだけで
    普通という服を着て 町に出ているだけで

    あなたは ちゃんと 戦っている
    だから傷だらけになって 眠る

    ――みんながみんな 傷つけたわけじゃないでしょう?
    ちゃんと 優しい人も いたでしょう?
    気づかなかった?
    きっと 知らなかっただけ

    優しい場所で 眠って 優しい人に 出会って
    優しい自分に きっと 出会うのでしょう

  • 若い頃の自分と重なり、読むのが辛くなってきた。
    続刊は読まないだろうな。 作者さん、お母さんが亡くならないと楽になれないかもしれない。

  • 境遇が似ているので読んでみたのですが、自分の内面と向き合って誰にでも客観的に分かるように例えを絵で表現することに長けている人だなと思った。誰かに自分のことを認めもらえるのって幸せなことだし、ありのままの自分を好きになるのは難しいけれど、一つ一つの悩みを分析し自分を知って理解していくことって大事なことだよなと痛感した。自分も依存先は限られてるし、自己肯定感が低いので、行動で自信を持ちたい。

  • 前作に衝撃を受け、続けて読みました。
    相変わらず、「わかるわかる!」な部分が多くて衝撃。
    本当に、自分の気持ちを言葉にするのが上手です。きっと、いっぱいいっぱいいっぱい考えてきたのだろうなあ…。
    私も絵が描けたら、日記代わりに残しておきたい。自分のきもち。
    作者はレズビアンなのか?ははっきりわかりませんが、男性、女性を意識することを嫌だと思っていて、性的なことに関する知識が少なかったことというのは、摂食障害やうつに関係があるのではないかと私は思います。(作者のことというより自分のこと)
    寂しい、愛情がほしい、ぎゅっとしてほしい。
    やっぱり泣きそうになってしまいました。てか泣きました。
    周りの人たちはなんでちゃんと生きていけてるんだろう、と本当に毎日よく思いますが、ちゃんとした「甘い蜜」を持っているからなのですね。仕事だったり家族だったり。現代のように多様な生き方ができるようになって、それはとても良いことなのかもしれないけれど、私にはそれがつらい。誤解されることを恐れず言うと、戦時中とか、封建的な時代とか国に生まれたかった。何も考えずに若くして結婚して出産してあまり寿命が長くない時代に生まれたかった、などど思ってしまいます。ばちあたりにも。究極を言うと、生まれたくなかった?(両親にはとても感謝していますけれど。生まれた子がこんなでほんとうにごめんなさい)
    今の自分、今の生活を幸せだなと頭では思うのですが、心がそう感じているかは疑問です。自分を大切にできていないんですね。平和ボケしたただのわがままな人のようですが。
    このレビューも、たぶん後で書き直す。読んだ直後の勢いですが、とりあえずこの気持ちが今の感想。

    この本の、ほかの人のブクログレビューが素晴らしすぎる。

  • 一見自分の状況をユーモラスに描いてあるように見えるのだけど、内容は奥が深くてどっしり重い。
    自分の気持ちにとことん向き合って、傷ついて、考えて考えて、考え抜いて、また落ちて行く…。
    読んでいて辛くなるのだけど、でも、どこかに小さな光のような物もチラホラ見える。
    こういう複雑な気持ちって大人になるほど、うやむやにして目の前の現実だけを歩きがちになるのに、カビさんは真摯に立ち向かって行く。
    答えがなくても、出なくても、ゆっくりと歩いて自分を労わって行けたらな…それが私の読み終えた感想です。

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