健康で文化的な最低限度の生活 (6) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091897862

作品紹介・あらすじ

大反響!「アルコール依存症編」ついに完結

生活保護に関わるケースワーカーとして
日夜、働く新卒公務員・義経えみる。

アルコール依存症の疑いがあると診断された
えみるの担当受給者・赤嶺さん。
急性膵炎で入院した彼に「禁酒して体を治そう」と提案するえみるだが、
飲酒と荒んだ生活はおさまらない…

赤嶺さんを理解しようと「断酒会」を訪れたえみるは、
アルコール依存症が病気だと分かり始めるが…
その矢先、部屋で倒れる赤嶺さんを発見して!?

雑誌掲載時に大きな話題を呼んだ「アルコール依存症編」完結。
誰もの身近にある、この病の本質に迫る問題作、登場!

【編集担当からのおすすめ情報】
たかが「お酒」で、人生を踏み外してしまう人がいる…
しかし、その「アルコール依存症」という病が一体どんなものなのか、
きちんと理解している方は少ないのではないでしょうか。

【生活保護】の現場を舞台に、一人の人間のドラマを通して描かれる、
「人は変われるのか?」という深いテーマを本章から感じ取って欲しいです。
綿密な取材から構成された専門家も絶賛の本作品、ぜひご一読ください!

感想・レビュー・書評

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  • 「あなたは自分で払っていないからわかっていないかもしれませんが、そこにいくらかかっていると思います?ICU入って入院して…前回の入院も合わせたら、軽く100万は超えてますよ」(アルコール中毒緊急入院時の医者の言葉)
    「今回の入院だっていくらかかってんの?10万、20万じゃきかないでしょ…?あんな奴のためにそんな金をかける意味あんの?」(アルコール医療専門医院への転院手続きを終えた後のケースワーカーの呟き)

    私は、「あんな奴」のためにお金をかける制度が生活保護制度だと思っている。「あんな奴」だからこそ、とも思っている。労働環境を改善して、滑り台社会を改善すれば、かけるお金も減るだろう。むしろ生活保護しか(実際はもう少しあるかもしれないが)、受け止める網がないのが問題だとも思っている。

    アルコール中毒は、病気である。そのことさえ知らない人がまだ多くいる。私はアルコール依存症の人のことはよく知らないが、(対処法は大きく違うけれども)パチンコ依存症の人は2人知っている。その害悪について、毎日の様に「パチンコに問題はない」(第一の否認)と「パチンコ以外には問題はない」(第二の否認)の間を繰り返す人のことを知っている。そういえば、日常的に周りが「いけないよ、いけないよ」と言い、その男もヘラヘラ笑いながらそれを受け止める。そんなこんなが何年も続いても一向に治りそうもないことも知っている。でも最近は安定してきた。そんな「症状」のことを知っている。だから、治療は一般の治療とは違うことも知っている。それでもケースワーカーの中の一部でさえ、お金の使い方に理不尽さを覚えるのが現代日本である(一方では5兆円以上の「防衛費」に不満は言わない)。

    私は生活保護パッシングをする人は、みんな「無知」だと思っている。このマンガが1人でも多くの無知の人に届くことを祈る。

  • 仕事で依存症者の担当をしていたので
    全く他人事に思えなかった。
    スリップした後から疑心暗鬼になって、うちを辞めていった。
    救おうなんて大それたこと考えてなかったけど、
    居場所になれなかったことが悔しくて泣いた。

    アルコール依存症は人間関係の病というが、なるほど。
    "疲れた時、頭にきた時、辛くなった時、嫌な気持ちを吹き飛ばす時に飲む。酒以外考えられない。酒は何も言い返してこない。人の苦しさをただ淡々と受け入れてくれる"
    "本来の人に頼って生きる方法を何とか見つけない限り、いつでも簡単に元の生活に戻ってしまう"

    だから自助グループで助け合って生きてこうって治療なんだけど、
    うちの人たち皆さん自助グループ嫌いなんだよな。
    それも否認てことなのか。
    自助グループでなくとも、何かしら帰属できる場所が見つかるといんだけど...

  • 借りたもの。
    この巻で重点を置かれているアルコール依存症問題。
    病識の無い依存症患者と、酒に依存する姿勢の理由を端的にまとめてあった。

    アルコール依存症の問題を良く知らないえみるが手探りで医療につなげようと奮闘する。
    それは理詰めや情に訴えるような手段であることに不安を感じる……効果的とは言い切れないから。
    これはアルコール依存症を知らない人の、医療につなげる方法を知らない、ごく普通の反応。

    ようやく医療と自助グループにつなげることができたが、就業した先が居酒屋で、案の定、結局再飲酒してしまい逃亡する……

    しかし、家族にまで見限られている人間の、その手を掴むえみるの描写が情に訴えるようなものでありながら、ケースワーカーとは何かを端的に表していると思った。
    それが「健康で文化的な最低限度の生活」なのか、色々思うところがある。

    その中で、以前担当した生活保護受給者が受給を打ち切り、再び就業し明るい表情で働いている姿に、希望を見る。

  • 病気としてのアル中。難しいテーマ。でも確かに、生活保護とは切り離せない内容かも。

  • アルコール依存症の回、いったん終結です。

    赤嶺さんから涙をおとさせた施設長さんの話がすごい。
    よくわかる。
    皆それぞれ戦ってるから、
    それぞれの抱えているものと、
    だから孤独で、
    やりすごすうまい方法もないまま、
    ある人はたまたま酒に走って・・・。
    だけど一人じゃないって実感をこめて言えるのは、
    今も現役で戦ってるから
    なのか。。。
    どう生きていけば正解が見つかるんだろうね。
    難しいね。
    だけど同じように悩んでいる人がいるかもしれないね。
    そう思うことは、
    生きていくを続けていく上で、
    希望のようなものになるかもしれない。

  • 2019/05/13 050

  • 読了です。

    自らつまづいて気づく愚かさもある。

  • 「アルコール依存症編」完結
    傍若無人な振る舞いと思った赤嶺の行動も、施設長にとっては想定内というのが、依存症の怖さを際立たせているかと。
    半田、山内とかいろいろと助言をえみるにくれるのが救い?

  • アルコール依存症、通称アル中患者について。ついにTVドラマ化。

  • 配置場所:2F書架
    請求記号:369.2||Ka 77||6
    資料ID:C0038742

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著者プロフィール

柏木 ハルコ(かしわぎ はるこ)
1969年、千葉県生まれの漫画家。千葉県立東葛飾高等学校卒業、千葉大学園芸学部卒業。1995年『いぬ』でデビュー。
代表作に、2008年映画化された『ブラブラバンバン』、そして2018年7月からドラマ化された『健康で文化的な最低限度の生活』。

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