二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (1) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091897923

作品紹介・あらすじ

中学受験界に現れた最強最悪の絶対合格講師

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは
生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、
もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を
圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!


【編集担当からのおすすめ情報】
2020年の大学受験改革(センター試験廃止・大学入試共通テスト新設)。
高校からは受験できない中高一貫校の増加など、これまでの常識が通用しなくなっている激動の受験界。

いまや首都圏では4人に1人が中学受験に参加する現在において、
中学受験とはどんな仕組みなのか、そして勝利を勝ち取る戦略とは?

中学受験塾を舞台に、講師と生徒、保護者の、合格を勝ち取る闘いを
強烈なキャラクターと圧倒的なリアリティで描く、
時代の要請に応える作品です。

感想・レビュー・書評

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  • ンガ、ンガンガ。(面白かった)ンガンガンガ、ンガ。(校長が真面目な顔でンガと言うのが面白かった。)原始人のことばなんだとか。ンガ。(よくわからない・・・)

  • 【あらすじ】
    2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  • 中学受験塾が舞台、塾講師が主人公のマンガです。
    自分自身が大手塾に通塾して中学受験を経験していること、勤務校が私立中学(受験の対象校)であることなどから、とても身近なテーマです。

    絵も丁寧に描かれていますし、「なつかしさ」半分、「(受験生や保護者に対しての声掛けの)勉強」半分、ということで、楽しく読み進められそうです。

  • 中学受験の真実。

  • 中学受験を描く力作。
    綿密な取材に基づき、受験に挑む小学生たちとその家庭が巻き込まれる大渦が、読む人が読めば元ネタがわかる塾名や学校名を織り込んでとてもリアルに描写されます。タイトルで検索すると、中学受験を知るためにとても参考になるという評価を塾関係者や受験生の保護者などからたくさん受けていることがわかります。
    実際、同じ作者が「中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ」を出版しており、こちらは書店では中学受験コーナーに並んでいます。

    もちろん単に中学受験事情を紹介するだけではなく、中学受験の渦中で、理想に燃えるだけで実力が伴わない新人塾講師佐倉と露悪的なトップ塾講師黒木を筆頭に、受験生一人ひとりの事情と成長、佐倉の挫折と成長、黒木のトラウマからの解放などが語られる素晴らしい群像劇・ビルドゥングスロマンとなっています。

    綿密な取材に基づく群像劇・ビルドゥングスロマンで、取材元の業界からリアリティを認められているという図式は、先日読了した「コウノドリ」と同じ構図です。(そう言えば、主人公はどちらも「さくら先生」です‼)
    面白くならないわけがありません。てか面白いです。読んでください、ほんと。お勧めします。

    さらに(おそらくですが)ある学年を、小5の3月から受験当日である小6の2月まで追う構成となるでしょう。限られた期間を描き切り、期間の終わりとともに物語の世界にも幕が下ろされる作品が好物なので、ここにも期待できます。(例えば高校3年間をきっちり描き切った「けいおん」とか「ときめきメモリアル」とか。逆に、いつまでたっても世界が閉じない「涼宮ハルヒの憂鬱」とかだと、世界はだんだん色あせてしまうように思えるのです)

    1巻は「受験塾は子供の将来を売る場所」と嘯く黒木の異常さと、それに反感を抱く佐倉の青臭さを印象付けるエピソードを中心に、生徒からは成績順にΩ、A、Rに構成されている桜花ゼミナール吉祥寺校の小6生徒たちから、Ωクラス所属の島津順、前田花恋の2人、外部生として模擬試験を受験して勧誘される三浦佑星、そして最下位Rクラスの中のさらに最下位、加藤匠にスポットライトが当たります。

    ちなみに登場する受験生は戦国武将の苗字を名乗り、一人ひとりがそれぞれ描き分けられています。島津君、前田さんや柴田さんあたりには単に苗字を借りているだけで特に元ネタの武将のイメージはありませんが、直江さんにはなんとなく直江兼続のイメージがちらつきます。後に出てくる「織田」君は完全に信長のイメージですね。
    一方で塾関係者は草木から取られています。
    この巻だと杉山前校長、桂先生、橘勇作先生、木村先生などの名前を見て取ることができます。

    舞台は中堅塾「桜花ゼミナール」。
    その吉祥寺校に、「化物級のトップ塾」フェニックス(元ネタはもちろんSAPIXですね)を辞めた黒木が校長として赴任してくるところから物語は始まります。

    「オープンテストは「新規顧客」獲得のチャンスです」
    「金脈を獲りに行きますよ」

    と生徒を金に換算するセリフを吐いて佐倉をドン引きさせた黒木でしたが、

    桜花ゼミナールで生徒の前に初めて立っての第一声が
    「君達全員を第一志望校に合格させるためにやってきた」「黒木蔵人です」
    でした。

    これはもう、おそらくは伏線です。
    きっと最終話「二月の勝者」では、生徒それぞれがきちんと自分に向いた第一志望校を決め、全員がそこに合格する大団円が待っているに違いない、と心の片隅にメモをしておきます。

    このとおり、講師たちの前――読者に向かっては露悪的に、中学受験を批判的に考える人が求めるように振舞う黒木ですが、受験生たちにかける言葉は彼らの心に響くものです。

    サッカー少年三浦佑星には
    「解こうと粘ったのがよくわかる答案です」
    「スポーツか何か――長い期間、取り組んできたものがあるのでしょう」
    「粘って頑張った経験のある子は、受験でも強いですよ」
    と言葉をかけ、結果として彼は桜花に入塾します。

    この巻では営業テクニックなのか、本人の内心に寄り添った言葉なのか、まだまだ判然とはしませんが…。


    また、佐倉の未熟さも明らかになってきます。
    最下位、Rクラスで一番後ろに座っている加藤匠を何とか落ちこぼれから引き揚げようと、「わからないことがあったら聞きに来て欲しい」と手をかけようとします。
    しかし、これは、トップのΩクラスの生徒、前田花恋の大きな反発を招きます。

    「マンツーマンで見るよ!とか言っちゃってさ、それってひいきじゃん?」
    「こっちはいつも質問は順番待ちしてんのに」
    「だからあの男子に言っちゃったよ」
    「「落ちこぼれダッサー」って」
    「落ちこぼれのレベルに合わせるのなんか学校だけで十分だよ」
    (なお、ここだけ見るととても嫌な奴なのですが、後の巻で前田花恋の内面もきちんと紹介されます。)

    言われた加藤匠は塾を辞めたいと言い出してしまいます…。
    それを思いとどまらせたのもまた、黒木の中学受験に関する広く深い知識でした。鉄道好きな加藤匠に、鉄道研究会がある男子校を紹介し、目標を見つけた彼は俄然やる気を出すのです。

    もっとも、紹介した学校は「持ち偏差どんだけ足りないのか」と橘先生があきれる上位校ばかり。一方で桂先生の「毎年必ず出るじゃないですか、ミラクル下克上系。特に男子は」の言葉もあって、相変わらず黒木の真意は測りかねる状態です。



    さて、1巻ですでに、気になる子が3人出てきてしまいました。
    この時点では鼻持ちならない嫌味な子、前田花恋。
    サッカー少年、粘りが身上、三浦佑星。
    受験の動機付けができて、下剋上なるか、加藤匠。

    これまでに黒木が語った中学受験論は
    ・ 平凡な子ほど中学受験すべき。
    ・ 才能がものをいう芸術・スポーツは厳しい。勉強のほうがまだ努力のリターンが得やすい。
    ・ 他に好きなことがある子ほど受験をやめなくていい。


    さらに、細かい伏線が気になります。
    冒頭、黒木の左手首にミサンガ?が巻かれているのがクローズアップされています。
    何かを心に誓うところがあって、事あるごとにミサンガに触れて誓いを再確認しているのではないか。

    あと、黒木の机の上がぐっちゃぐちゃです。
    「勉強のできない人の気持ちがわからないんですね」との佐倉の発言に「――はい。わかりません」と答えているのですが、これ、皮肉や嫌味ではなく、本当にわからなくて理解できるようになりたいと思っていることが後の巻で出てきます。本筋と関係あるかどうかわかりませんが、黒木には大人の発達障害が入っているんじゃないかなあと思ったりします。

    黒木がサッカーの経験者らしいことも何かの伏線なのでしょうか。

    現在10巻まで読み進んでいますが、もっとたくさんの生徒が、もっとたくさんの講師が、もっと気になっている状態ですw
    続編を首を長くして待ち望んでいます。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      hanemitsuruさん
      へぇ〜
      中学受験、、、猫には想像もしない世界ですが、講師の人間像には興味が!
      hanemitsuruさん
      へぇ〜
      中学受験、、、猫には想像もしない世界ですが、講師の人間像には興味が!
      2021/04/28
    • hanemitsuruさん
      猫丸(nyancomaru)さん
      コメントありがとうございます。

      主人公黒木は、露悪的、凄腕、裏に隠された人間愛といった主人公にふさ...
      猫丸(nyancomaru)さん
      コメントありがとうございます。

      主人公黒木は、露悪的、凄腕、裏に隠された人間愛といった主人公にふさわしい属性をたくさん持っています。
      ブラックジャックとか、マスターキートンの平賀=キートン・太一とかが同じ属性持ちかなあと思います。もちろんどれも面白い。

      ぜひご一読を。
      2021/05/11
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      hanemitsuruさん
      何だかツボっぽい、、、
      hanemitsuruさん
      何だかツボっぽい、、、
      2021/05/11
  • 柳楽優弥さん主演でドラマ化
    もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を 圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃作!

  • 4巻まで読了。

    中学受験する小学生を対象としている塾の講師たちのお話。
    塾も営利企業なんだよなぁと思い知らされた。
    でも利益だけではないのではと思わせつつ、やっぱり利益優先なの?いや、そう見せかけておいて実は??と、はっきりとは示されないところに多少モヤモヤするものの、こういうのは明示させない美学というものもあるということにしておきましょう。玉虫色も良き。

    自分は中学受験をしていないので、していたらこんな目にあってたのかしらと戦々恐々で読み進めてしまった。

    お子さまが生まれた親御さんにはすぐに、中学受験ってどんなものかしらと思ってる親御さんにぜひ読んでみて欲しい作品です。

  • めちゃくちゃ面白い。気持ちいい。
    ドラマの再現度がいかに高いかも分かる。
    漫画もいい。

  • 中学受験が題材ということで、いろんな方向性の毒親が登場するのかとかなり構えて読んだら、全然違った。
    (とりあえず1巻は。この先はどうなるかわからん)

    まさか、講師側目線の話やったとは。めちゃくちゃ面白かった……!

    個人的には「生徒」ではなく「お客様」なのも、成績がいい子を受け入れて塾としての地位を確定させるというやり方も嫌いではない。

    このあたりはデリケートなのであんまり言い切れないけど、「とりあえず大学まで」がメインやったわたしの世代では、「専門的なことを勉強したいなら大学院から」と、いうところがあった。

    (大学でもある程度は専門的なことができるけれど、じゃあそれで就職するのか? と、いうと、すべての人が、就職するための学びとして大学進学をしているわけではなさそうやったので)

    でも、今は、高校から専門的な分野に進んでもええんかもな……と、わが子を見て思っている。

    ……いた。笑

    もしかすると、すでに世間では中学生から専門的な分野に進む世の中になっていたのかもしれない。

    ちょうど就活がテーマの「書店ガール」も並行して読んだ。
    2015年初版の「書店ガール」では、大学3回生の子たちが「自分は何をしたいか?」「何ができるか?」「将来はどうしたいか?」「今まで自分は何をやってきたか?」に直面せざるを得なくて、「どうしよう」と、悩んでいるところやった。

    それはそれで応援したい気持ちはあるけれど、果たしてこの漫画では、それを小学校6年生に問うている。……のかもしれない、と、思った。

    何がどうじゃなくて、しかもまだ先を読み進めてみないとわからないけれど、あれせえこれせえとわが子にせっつくわたしは、今の子どもたちよりもっとのんびりした子ども時代を送っていたと思う。
    せやのに、自分もできてなかったことをわが子にやいやい言うてええん?
    (子どもらがそう望んでるならともかく)

    わたしはずっとそこの壁が越せん。

    親は親、子は子、なんかもしれへんけど、自分もできひんかったことを他人(子やで)にせえと要求するのは、さすがに傲慢すぎんか……?

    せやけどそう言うてやいやい言わんことを(親としてのわたしの)甘えととるか怠けととるかも、びみょうなところ。

    伝家の宝刀、「子どものためを思って」は、自分はやってきていなくても「今の時代はこうあるべき」と大人目線で子どもに言うことと、「わたしもやってなかったのにえらそうには言えんわなぁ」と思って強く言わんことの、果たしてどちらが正しいんやろう。

    今のわたしの目線やできることと、わが子の年齢のときのわたしのそれは、全然違うからなあ。


    せやけど、わたしには学歴がない。ひつこいけど大学受験すらしていないので受験勉強もしていない。
    そうしてここまで働いてきて、学歴がなくて困ったことはなかった(知識がないことに苦労しているのは前述の通り)。

    せやから余計に「なんとしても大学進学」「とりあえず勉強」とは言えないんだよなあ。


    将来の選択肢を増やすためにたくさん勉強して進学するのは正しいことなんやけど、そのために勉強しかしてこなかった、と、なってしまうのなら、それってどうなの……、とは思ってしまうねんな……。

    わたしのそんな考えが覆されるくらいの深さが、この漫画を通して知れればいいなと思ってる。
    わたしの経験談だけでは、子どもへ未来を伝えるなんてとても足りなさすぎるからなあ。

  • 読了。娘の受験が終わった。うちはお客さんかな?

  • 丸善お茶の水店でパワープッシュされていた中学受験マンガ(参考書が充実しているお店だもんね)。いまどきのお受験のリアルもさることながら、手練手管で親子をその気にさせていくさまが面白い。先生は勉強を教えることができるけれど、受験するのは結局本人だから、頑張ってもらうほかない。だからこそドライな現実だけではないプラスアルファが必要だし、そういうものには人生のドラマが宿るのだろう。

  • 中学受験を扱った漫画。類書がないだけに新鮮であり、かつ塾と親との複雑な関係を描き、引き込まれた。次の巻が楽しみである。

  • 「中学受験界に現れた最強最悪の絶対合格講師

    2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!


    中学受験塾を舞台に、講師と生徒、保護者の、合格を勝ち取る闘いを
    強烈なキャラクターと圧倒的なリアリティで描く、
    時代の要請に応える作品。」

  • めっちゃ面白い!頑張れ!

  • 期間限定無料をブラウザで読みました。ぼくも中学受験をした口なのですが、ずいぶんと様変わりしているなと思います。面白いですね。

  • 読む前からこれは絶対ハマると思いつつ読んだらやっぱりハマったやつ。笑
    最初ムカつく奴だと思ってたクロッキーにいつのまにか共感するようになってた。恐るべし・・・。
    そして登場してくる子どもたちにもいつしか思い入れができて、頑張れ、頑張れ、と応援しながら読んでる自分がいた。
    まだ1周目でさらっとストーリーを舐めるくらいだったけど、よくよく読むと中受にまつわるTIPSも学べそうなので3周くらいは読みたいなと思う。

  • 受験をテーマとした漫画
    知り合いの塾の先生が読んでいて面白いとのことで
    読んでみることに。

    塾業界のことや、受験に関してリアリティを感じつつ、
    その中で闘っている保護者、講師、そしてこどもたちの様子が魅力的に描かれている。

    黒木蔵人は、善か悪か。

  • 記録用

  • 中学受験の学習塾が舞台だが、人のやる気の出させ方や、一人一人の特性の分析方法は仕事にも役立つ内容だと思います

  • 期待できる作品

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著者プロフィール

高瀬志帆:累計75万部の『おとりよせ王子 飯田好実』の他、現在はTVドラマ化が発表された『二月の勝者』(小学館)を連載中。

「2020年 『おとりよせ王子 飯田好実 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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