- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091910011
作品紹介・あらすじ
アメリカの青春を鮮烈に描いた感動の長編!
青い空、緑の大地、光輝くカリフォルニア。 だが、カリフォルニアだっていいことばかりじゃない。父親との確執、兄へのコンプレックスなど、さまざまな人間関係のきずなを振り切ろうと高校をドロップアウトしたヒースは、冬のニューヨークにやってきた。相棒で同居人のイーヴ、悪友ブッチ、その妹で恋人のスウェナ……灰色の空のもと、大都会の片隅でひとつの青春が始まった。吉田秋生の名を世に知らしめた初期傑作青春ロマン。
感想・レビュー・書評
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お店にあって夏休みごとにちょっとずつ読むのが楽しみだった。ヒースの花ってどんなだろうとずっと気になっていり、「殊勝」ってどういう意味だろうかとか。「吉田秋生」はいっぱつ変換できるんだ。
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大串尚代「立ちどまらない少女たち: 〈少女マンガ〉的想像力のゆくえ」で、70〜80年代のコミックにも読むべきものがけっこうあるようだなあと目を開かれて、手始めに借りてみた一冊。70年代のアメリカ(ニューヨークと西海岸)を舞台とした高校生たちの青春ロマン。
西海岸育ちで屈折をかかえてニューヨーク(ちょうどウエストサイドストーリーの頃か)にやってきた主人公ヒース、彼自身も出会う仲間もみななんらかの屈折や秘密を抱えている。それぞれの過去やなれそめは少しずつ明かされていく感じ。コミカルな演出でなごませつつ、暴力、虐待、薬物、犯罪、性志向、差別と偏見など心身や人間関係の問題のオンパレード、いま読んでも古臭さはない。
初出は「別冊少女コミック(1978年2月号 - 1981年12月号)」、解説はなんとタケカワユキヒデ。 -
全4巻
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イーヴの死はショックでした…
が、そのことをきっかけに現実と、自分の持つ夢や憧れとのギャップに気づかされました。吉田秋生先生の描く物語はとてもリアル。性に関しても開放的。このリアルさを良しとするか辛いといって読めないかは人によると思う。 -
1970年代の病めるアメリカを舞台にした群像劇です。
カリフォルニアに生まれ、厳格な父との確執、優等生の兄へのコンプレックスから麻薬中毒になった過去を持つヒースはニューヨークで育ち、カリフォルニアに憧れる少年、イーヴと出会います。
すっかり心を閉ざしていたヒースですが、生きるためには男娼までしながらも荒まず、きれいな心を持つイーヴと暮らすうちに元の明るさを取り戻します。また、同じアパートに住むアレックス、ケイシー、ブッチという仲間に囲まれ、ようやく自分の場所を見つけることが出来た、かのように思えたのですが…
人間は同じ場所に留まらず、回り道をして成長していくもの、必死に生きる姿は希望に満ちている、ということがこの作品で再発見できます。 -
思い出すなぁ。「真夜中のカーボーイ」や「風と木の詩」の後半を。
しかしそれらとは決定的に異なるところがあり、それが美点でもある。
絵柄がごろごろと変容するのがまたよい。 -
全4巻
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警部が登場すると聞いたもので・・・
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2008/8/10読了。