- Amazon.co.jp ・マンガ (533ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091910127
作品紹介・あらすじ
萩尾望都が描き出す、壮大なSF叙事詩。
太陽系第4惑星・火星。赤い風の吹く星。23世紀末の地球に天を見つめる1人の少女がいた。レッド・星(せい)。火星に生まれ、火星を恋する第5世代の火星人。しかし、夢にまで見た故郷に帰った時、火星の大いなる災いが始まった。火星と火星人の呪われた運命を救うため、銀河系の中心で少女が見たものは……。萩尾望都が描く壮大なSF叙事詩。
感想・レビュー・書評
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萩尾望都のSFは、入り口が「11人いる!」だったが、光瀬龍原作の「百億の昼千億の夜」に夢中になったものだ。このスター・レッドは、今回初めて読んだのだが、初めてなのに懐かしい気がしたのは、以前に読んだ萩尾SF作品と通じるところが多いからなのだと思う。
どうやら、自分は、萩尾SFの中ではスター・レッドを飛ばして銀の三角あたりにまた読み出したようだ。いったい何故この時期の萩尾漫画が抜けていたのかな。 -
萩尾さんの長編の主人公で、彼女以上にかわいそうな人はいないよ…。と何度読んでも憐れに思ってしまうのです。僭越ながら。
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中学生のとき、友達が貸してくれたので読み、
長~い時を経て、別の友達がまた貸してくれたので再読した。
未確認だが、もしかすると母が購入していて、今頃実家にあるかもしれない。
スケールの大きなSFだけど、
時空間を巻き込む巨大な流れよりも、
結局はちっぽけな人間の心の問題が肝心なのだと考えさせられた。
ラバーバのセリフ「わたしの妻をですか?」で、お茶噴いたけど(笑)
ラストも切なくて好きだなぁ。
……ところで、ジャンルが「本」になっていたので
運営さんに連絡して「マンガ」に変更してもらいましたよ。-
「しりとり」の回答を見て花丸打たせていただきました。
いやぁ、懐かしい!!
自分も高校生の頃、読みました。
深川さんのレビューに書いて...「しりとり」の回答を見て花丸打たせていただきました。
いやぁ、懐かしい!!
自分も高校生の頃、読みました。
深川さんのレビューに書いてあったように、あのラストはホント切なくて…なんともいえない余韻を感じました。
2012/10/24 -
花丸&コメントありがとうございます!
日本SF少女マンガの古典的名作というか、
時代が移り変わっても古びないのが凄いなぁと思います。
...花丸&コメントありがとうございます!
日本SF少女マンガの古典的名作というか、
時代が移り変わっても古びないのが凄いなぁと思います。
まさかこんな落着の仕方……って、
初めて読んだときは絶句しましたけど(笑)
この本は今、手元にないので、そのうち新版を買おうかな、と。2012/10/24
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23世紀のニュー・トーキョー・シティで生活をしているレッド・星(せい)は、火星に移住したあと見捨てられた人びとの子孫です。赤い瞳に白い髪をもつ火星人たちは、超能力をつかうことができ、その力を怖れる地球人たちに迫害されていました。
正体をかくして生活していた星でしたが、エルグという青年に赤い瞳を見られてしまいます。しかし、彼女が火星人であることを見抜いたエルグは、星に協力して火星に潜入しますが、彼女に不審をおぼえた情報局のペーブマンがそのあとを追います。やがて星は、火星に暮らしている火星人たちに出会いますが、彼らが未来を占ったところ、星は災いをもたらすというお告げが示され、星は彼らのもとからも逃げ出すことになります。
地球人たちに迫害された火星人たちの歴史に心を寄せる星が、彼女たちの能力は人類の退化の証であると主張して彼女を捕らえようとするペーブマンから逃げつつ、地球人と火星人の悲劇的な運命によって翻弄されるストーリーは、読者を引き込む魅力をもっています。ただ、エルグの正体が判明したあたりで、星を取り巻く基本的なテーマはすでに出そろっている感もあり、それ以降のストーリーがやや著者のコントロールのもとを離れてしまったような印象を受けてしまいました。 -
エルグが角を折るシーンの美しさが忘れられない。男の子だったのに妊婦になっちゃうヨダカが好きでした。
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SFと女性性を美しく描き出した作品。
宇宙は女性的。
たくさんの自分の好きなSF作家がこの作品の影響を受けているだろうということを感じた。
これが「少女コミック」に連載されていたということも、また時代なんだと感じる。
女性の持つ力、男性には解らない神秘。
だけど、男性から見ないと解らない力や、男性にこそ神秘に感じられる部分もあるのだろう。 -
‘きみを独り占めし
数千年の孤独を すべてうめたかった’
異端とか異質とか異形とか、そういうものの「哀しみ」を描くのが、凄まじく上手いと思うのです -
昼は女学生、夜は暴走族女リーダーである主人公・レッド星。
彼女は生まれ故郷の火星に強い憧れを抱くエスパーであった。
正体不明の美少年・エルグと出会ったことで、彼女の人生が大きく動き出す。
萩尾望都大先生のSF長編。脇役もちゃんと活躍するのが素敵。
「主要キャラクターはあれだが、希望は残った…」という感じの終わり方や迫害されるエスパーという設定、溢れんばかりのSFイズムが竹宮惠子『地球へ…』を思わせる。あれも名作。
しかし、この人の漫画は設定がしっかりしているのにいつも感心させられる。
一部の登場人物の造型や世界設定が『マージナル』に引き継がれてるように感じた。
著者プロフィール
萩尾望都の作品





