Banana fish (11) (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館 (1997年5月1日発売)
4.13
  • (138)
  • (37)
  • (101)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 590
レビュー : 53
  • Amazon.co.jp ・マンガ (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091911810

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 「あいつは憎んで覇者となるよりも
    愛して滅びる道を選んだんです
    その命がけの選択を認めてやってはもらえませんか」
    ああ。アッシュ…。

    言葉にすれば陳腐だけどまぎれもない「愛」の物語だった。それは「憧れ」だったり「血の繋がり」あったり「執着」であったり「嫉妬」であったり、様々なかたちをしていた。
    あのディノですら結局アッシュに向けていたのは愛だったのだと読み終えてみてよくわかる。

    アッシュの生きざまは、傷だらけになりながら命を燃やして生きる様は、「生きる」とは何なのかという哲学的な問いにひとつの答えを提示していたように思う。

    アッシュと英二くん。作中では「親友」って表現されてたけど、個人的には「ソウルメイト」とでもいうのがしっくりくるふたり。
    会えない間も、たとえもう会えないとしても、お互いのことを想い合い、その存在がいることで前を向いていられる、強くなれる、救われる。
    それって相手がもう魂の一部になったということだ。
    なんと切なく美しい関係だろうか。

    英二くんはアッシュを「守りたい」と言った。自分の命も、その上で他人の命も守ることができる強靭な身体を持つアッシュに対して。
    アッシュは英二くんに「人殺しはさせない。俺が守る」と言った。
    おそらく彼らは人間としての尊厳、心の一番柔らかい部分、一番プライベートな部分、お互いの心臓をさらし、互いのそれを何より大切に思い、守ろうとしたのだ。
    それって凄まじい結びつきだ。セックスをするよりも余程。
    だからアッシュと英二くんという男同士の関係が描かれたのだとわかる。男女じゃ性欲やセックスという単純明快な欲望を媒介とする関係がどうしても発生してしまうから。
    この作品はそうじゃない究極の結びつきを描き出したかったんだろう。
    性的な欲望に傷つけられてきたアッシュ(ここは作者や読者の女性とも読み替えられる)が、求めるものはきっと欲望を媒介としない、それでも深く結び付き合った関係だ。

    対等に愛し合う人間と人間の関係、それによる自分自身という存在や愛への問題提起と追求、
    それらを描くという意味でこの作品はまぎれもなく少女マンガだった。内容がハードでも、視点のありかが少女じゃなくても。大切な誰かへ向かう感情がわかりやすい恋愛感情(性欲)じゃなくても。

    傷だらけになりながら、それでも「生」や「愛」を求め続け、そのありかを全身で訴え続けた彼らの物語はきっとずっと忘れない。

  • 言わずと知れた名作。多分再読。某健康ランドで偶然発見し、4巻まで号泣しながら一気読み。続きを…と思ったら、なんと5~8巻まで抜けてる!ショック…と思ったら、翌日、図書館で発見!ラッキー!やっぱここの図書館はいいなぁ。他にも読みたい漫画がいろいろあったぜ。で、5巻~最終巻である11巻まで、また号泣しながら一気読み。ほんとラストは切ない。こんな終わり方あり?アッシュがあまりにもかわいそうだ。でもほんとアッシュと英二が出会えて良かったと思う。アッシュが裏切るようなことをするとき、皆が英二を人質に取られたんだなと分かるところがすごい。英二自身がそれを悪いと思わなくなった、と言ったところがすごい。だって、そんなことアッシュは望んでいないもの。アッシュがこんな才能ほしくなかった、と言うのはほんとに切ない。しかし、人気になるはずだ、と思う。こんな昔にこんなテーマ。漫画は偉大だ。小児性愛者なんて死んでしまえと思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ほんとラストは切ない。」
      だから私は再読出来ません。。。
      でも、今は「海街diary」読んでウルウルしてます。
      「ほんとラストは切ない。」
      だから私は再読出来ません。。。
      でも、今は「海街diary」読んでウルウルしてます。
      2013/03/02
  • ネタバレされてて良かったかもしれない…
    このラスト知らなかったら耐えきれなかったかも…
    いや、私はいいよ
    英ちゃん大丈夫なのか?!
    がんばれ英ちゃん!!

  • 読みはじめて終わるまで一週間、ずっと頭の中はBanana Fishでした。
    他の人も書いていましたが、こんなに日常生活に支障がでる漫画の最終巻は初めてです。

    素晴らしい作品でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「素晴らしい作品でした」
      人が生まれ変わる話は好きだけど、この話は辛かった。。。
      「素晴らしい作品でした」
      人が生まれ変わる話は好きだけど、この話は辛かった。。。
      2012/12/08
  • 読了:2019/8/16

    名作傑作と言われてタイトルだけは知ってる漫画だったがようやく全巻読了できた。
    …が、あまり面白いと思えずに終了してしまった…「いつ、本格的な抗争が始まるんだろう?」と思いながら読んでいたら、最終盤まで来てしまって、「あぁ、あれとあれが前半クライマックスだったのか…」と後で気づいた。

    おそらく、文庫2巻解説の盛大なネタバレと、情報戦描写の古さ(「エドアルド・フォックス大佐に関する情報を提供せよ」(カタカタ)→経歴・エピソードなどが統合されてパッと表示)と、「若いチンピラなんぞすぐに捕まえられますよ」→「なにっ逃げられただと!?」→「アッシュを見くびってはいかんのだ…」のパターンの繰り返しと、アッシュが万能化するあまりに月龍が嫉妬で動く小者に成り下がってしまったところと、ブランカの動きがあまりにもアッシュたちにご都合良すぎるところなどが、いまいち入り切れなかった理由だと思う。

    アッシュと英二のつながりの深さに心動かされる質ならば、きっとハマれたであろう…アンダーグラウンドな世界の抗争とか駆け引きを期待して読んでしまったために、その描写が期待したほど深くなくて、この評価になってしまった。

  • いろいろ思うことはあるが、少なくとも天気のいい日と会議の前に読む本ではない。

  • 蜀崎ェュ縲ゅい繝?す繝・縺ッ繧ィ繧、繧ク縺ィ荳?邱偵↓縺?k縺ィ縺阪↓繧ケ繧ュ繧定ヲ九○繧九?ゅ→縺?≧縺薙→縺ッ縲√≠縺ョ謇狗エ吶?繧ィ繧、繧ク縺昴?繧ゅ?縺?縺」縺溘o縺代〒縲√◎繧後r謇九↓縺励↑縺後i豁サ縺ャ縺薙→縺後〒縺阪◆縺ョ縺ッ繧「繝?す繝・縺ォ縺ィ縺」縺ヲ縺ッ縺ゅk遞ョ縺ョ謨代>縺?縺」縺溘s縺?繧阪≧縺ェ縲ょキサ譛ォ繧ィ繝?そ繧、縺ッ譚大アア逕ア菴ウ縲

  • 遂にこの名作を読み終えることができてとても達成感があります。
    ネタバレからラスト予想図が自分の中に出来上がっていましたが痛恨のミス。(英二が死ぬものだと…)
    深手を負いました。大変泣き喚きました。
    アニメのエンディング変えて欲しいです…日本へ行こうよ…
    追記:変わることのない美味しさを味わいました。もう、感無量です。

  • 読者の胸をナイフで突き刺すようなラスト。
    久々に引きずる作品。

  • ラストはわかっていたのに、心がはち切れんばかりにギューっとなった。

    でも手紙を読んで幸せそうに微笑んで突っ伏している表情は、最後は愛に満たされていたんじゃないかと思わせる。

    この作品が1985〜1994年にかけての作品なのに今読んでも訴えかけるものがあるということに感動。そして作者は何を思ってこの作品を書いたのか、とても興味がある。リアルタイムで読んでいれば、インタビュー記事とか目にできたかもしれないのに。残念。舞台設定も登場人物も、どこかに同じような事が起こり、存在しているんじゃないかと思わせる。知識量にも驚きだけど、観察力や考察力そして表現する力がある作家さんなんだと思う。

全53件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

同姓同名あり。

1. 吉田秋生 (よしだ あきみ)
1956年、東京都渋谷区生まれの女性漫画家。武蔵野美術大学卒業。1977年「ちょっと不思議な下宿人」でデビュー。1983年、「河よりも長くゆるやかに」及び「吉祥天女」で第29回小学館漫画賞を、2001年に「YASHA-夜叉-」で第47回小学館漫画賞をそれぞれ受賞。その他代表作に、「BANANA FISH」。
代表作のメディア化が多く、「吉祥天女」は2006年TVドラマ化、2007年に映画化された。「海街diary」は2015年に映画化されている。2018年には「BANANA FISH」がTVアニメ化された。

2.吉田 秋生(よしだ あきお)
1951年生まれのテレビドラマ演出家。学習院大学法学部卒業。

吉田秋生の作品

Banana fish (11) (小学館文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする