- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091912589
作品紹介・あらすじ
不眠症に悩むダンサーのレヴィ。安らぎを求めて引っ越した先の隣人は!? ナイーブな青年の内面を描いた人気傑作シリーズ。
感想・レビュー・書評
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先月のちょうど今頃、池袋の梟書茶房に行ってきました。
タイトルも著者名もブックカバーで伏せられた1231冊の本が並んでいて、訪れた人たちは番号、紹介文そして直感だけを頼りに選んで購入できるカフェです。
それで私の誕生日とおなじ番号だったのがこちら。紹介文を読んでも興味を惹かれたので、買っていざカバーをめくってみたら漫画だったのでびっくりもびっくり!
萩尾望都さんかー、好きな作家さんたちの大好きな一冊としてよく挙げられているのを見るのでもちろんお名前は存じていたけれど、読むのは初めて。
バレエに打ち込むレヴィ、オリバー、サンドラたちまだ10代の少年少女が主人公の短編で、彼らは天賦の才能に恵まれながらも思い悩み落ち込み、壁にぶつかり、友とすれ違い、大切な人を守れず、派手な舞台の裏ではもがき苦しみながら生きている。
けれどそれらを乗り越えた先にみえる景色が、みせてくれる景色が、バレエという表現にギュッとよりあつめられて際立つ崇高な美しさをつくりあげているのかもしれない。少年少女の成長のすべてがそこにある。
いずれにせよこうして偶然(というかこれは必然!)に身を委ねなければ、きっと手に取ることのなかった一冊だと思う。
久しぶりにこんな珍しくておもしろい本との出会い方をして、なんだかすごくきもちのよい風が吹いた気がする。
たとえば誰かにその人の誕生日の本をプレゼントして、どんな本だったかいっしょに確認するのもワクワクして楽しい。梟書茶房また行きます。 -
バレエ・ダンサーの青年レヴィを中心に、何人かの登場人物たちによって構成される連作短編集です。
「感謝知らずの男」は、人と容易に打ち解けることのできないレヴィが、隣人になったモリスとミリーのカップルのおせっかいに困惑させられる話です。ほかに、レヴィのバレエを踊るすがたに魅せられて彼をモデルにしたいと申し出た写真家のアーチーと、その恋人だったガブリエラとの関係の変化をえがいた作品や、オリバーとローズマリィの恋をえがいた作品などが収録されています。
レヴィが主人公の4編にくらべると、あとの2編はややコミカルな雰囲気が強いようにかんじます。どちらもたのしんで読むことができました。 -
母親からの過干渉が伺える潔癖症のレヴィの成長譚かと思って読み始めたけど案外そんなことなくて、レヴィはひたむきにバレエに取り組むうちに読者そっちのけで大人になってしまった。
ちょっと拍子抜けした。笑
レヴィは他の萩尾望都作品にいるような、未成熟で傷つきやすい少年で居続けるにはいい人に囲まれすぎてるんだよね。適切な距離を守って良き友人でいてくれるミツグやシグ、信頼の置ける看護師ドーラ、彼なりに安定していく兄のショーン。みんないい人。
アーチー、ガブリエラとの切なく儚い友情の物語は「十年目の毬絵」を思い出した。切ない。 -
まだ読んでない萩尾さんの短編だったので、借りて読んでみた。表紙が綺麗。
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レヴィとアーチーの関係は切なかったな
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萩尾望都さん、竹宮恵子さん、名香智子さん、木原敏江さん、山岸凉子さん、森脇真末味さん、花とゆめ、LaLa、プチフラワーを踏まえてから、いわゆるオリジナルJUNE漫画系を手に取り、現在のリアルBLで舞い戻る、と言う段階を踏んでいる私ら世代は恵まれてるんじゃなかろうか。悶々としている思春期に、ど真ん中ド直球描写ではなく、匂い立つもので悶々さに拍車をかけて想像力を豊かにして貰い、割と肝が座ってくる大人になってからBLを与えられると言うのは。思春期でいきなりBLが目の前にあるのは幸運のようでそうじゃないかもなぁ、見えそうで見えない、判りそうで判らない所を想像力爆発させる、と言う経験はさせて貰えてないかもしれんね。豊潤に与えられると感覚は鈍麻する、それは自分の肉体に欲するがままにジャンクフードを与え続けて肥え太るのに似ている。溜まってしまう脂肪は「余分」でしかない。人は飢えているくらいが丁度いいと思う。摂取しても捨てる選択肢を持つ、食べたら食べ多分運動すればいい、と言うのに似てはいまいか。
主人公のレヴィの存在感そのものが今で言うところのBLなのである。カップリングの塩梅や、シチュエーションではなく、人物そのものが… -
海賊と姫君がすき~ローズマリィかわいい
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萩尾望都の主人公は綺麗で抽象的なイメージが強かったけどレヴィは何だかリアルだったな。「現代っ子」って感じ。
バレエを題材にした話。面白かった! -
ぼくは
まだ持ってる
あんたが
くれたものを
ハイド・パークの
会話
ばかばかしい
ニースの別荘の
ワナに はまった夏
レンズの
向こうの
テレパシー
はじめまして、フォローありがとうございました。
そうだったんですね!私はこの感謝知らずの男と、そのあとイグアナの娘という漫画だけ...
はじめまして、フォローありがとうございました。
そうだったんですね!私はこの感謝知らずの男と、そのあとイグアナの娘という漫画だけ読んだのですが、ショッキングながらも繊細ですごく心に深く刺さりました。もしおすすめ等あればぜひ教えてくださると嬉しいです。
コメントありがとうございます。
萩尾望都さんのは、昔の作品が、結構好きです。ポーの一族、トーマの心臓、などは、やはり名作だと思い...
コメントありがとうございます。
萩尾望都さんのは、昔の作品が、結構好きです。ポーの一族、トーマの心臓、などは、やはり名作だと思います。ポーの一族は、2016年?から、40年ぶりに新作が出て、私などは嬉し泣き、したものです。新作は、
現在3冊出ています。 あと、 11人いる! は、SFなのですが、出てくるキャラクターが素敵で、ストーリーも、面白く、楽しく読めると思います。
AーA' というSF作品も、私は好きです。1冊にまとまっているので、内容は濃いのに、読みやすく、おすすめです♪
望都様の、世界にハマったら、作品全てが素晴らしく思えるのですが、 残酷な神が支配する だけは、あまりにも残酷すぎて、読むのが辛かったです。(でも、全巻持っている)
いろいろ書きましたが、参考まで…。
40年ぶりの新作とはすごいですね!未読ばかりなので、これからその世界にたくさん触れていけるのが楽しみです。
ありがとうございます^^