- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091914583
作品紹介・あらすじ
惣領冬実・伝説のラブストーリー復活
・・・最高の人気と栄冠を手にしながら、作られたスキャンダラスでダーティーなイメージに身を任せ刹那的な日々を送るロック・スター、リンジー。自殺を図った恋人のアパートから出てきたところを「JP」と名乗る子供に見られてしまい、口止めのため、その子としばらく一緒に暮らすことになったリンジーだったが、やがて!?
感動を呼ぶ表題作を始め、「ジンジャーマン逃げた」「でも45°の彼」等を収録。
【編集担当からのおすすめ情報】
伝説のラブストーリー復活。惣領冬実・少女漫画家時代の傑作が蘇る!
感想・レビュー・書評
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古本を単行本で探してたけど見つからず、文庫本になっていたときの嬉しさといったら・・・!
よく見たら傑作選第一弾だと・・・!
純粋に、嬉しさで震えました。笑
彼女の漫画はいい意味で少女漫画らしくなく、よくある運命的に出会って恋に落ちて気持ちが通じあってハッピーエンド、っていう公式が当てはまらない、
感情的には、わりとリアルに近い作品なのかもしれない
恋愛以上に精神的な描写が強い気がする
ああ、もう、毎月が楽しみで仕方ないです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み終わって、ふぅと重い息を吐くような、そんな話でした。うーんこれが1980年代の作品か。すごいな。と惣領さんの過去作を読むといつも思います。でもその時代にしか描けない内容かもしれませんね。
ご本人は少女漫画を描く事にかなり悩んで苦心されてたみたいですが、個人的には惣領さんの少女漫画好きです。人の話。人間の話。恋愛漫画らしくない少女漫画というか。そこに悩んでたみたいですが、好きだから今後は可能性がほぼないのが残念です。
読むのは結構しんどいです。胸を抉られる。引きずりこまれてしまいそうになる。底を流れる孤独と哀しみ。幸せは一瞬で、奇跡で、だからこそ輝くのだと。
表題作の最後のシーンがとても印象的でした。柔らかな笑顔とステラの涙。いのちは繋がってた。
「ジンジャーマン逃げた」はこの中では明るい話。これは単行本で読んだ事ありました。虐めた方と虐められた方。だけど虐めてた九品仏さんの予想外のバイタリティがオチを良い、明るい方に持っていったなと新鮮でした。
「色あせる午後」はどろどろと、のしかかってくるような話でした。あぁそうか、耽美かな。笹原は孤独に殺されたのでしょうか。幸せを描かない少女漫画は今では珍しいかも。