- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091916150
作品紹介・あらすじ
愛と憎悪、複雑な人間の感情を描く感動巨編
感想・レビュー・書評
-
5
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読
-
想像出来ない展開になってきた。
この先、ジェルミは幸せになれるんだろうか? -
グレッグはいなくなったけど、それでも結局ジェルミ自身は救われないのが悲しい・・・
イアンの葛藤もわかるけれど、ジェルミに対してさんざん真実を!と追及しておきながらいざ知った真実が自分の意に添わなければ信じないとか、前半は結構ひどい。確かに、尊敬していた父親が実はド変態でしたとか、すぐには認められないだろうけど・・・。父親の裏の顔を認めてから、彼がどうジェルミに償おうとするかが今後の課題。 -
告白するジェルミ
-
そうか・・そうなっていくか・・
悪者はもういないのに、いつまでも精神的に立ち直れない主人公
救われる日は来るのか・・・ -
ジェルミはイアンに全てを告白しますが、父親は完璧な人間だったと思っているイアンは、彼の言うことをまったく信じようとしません。
グレッグが張り巡らした虚像の巧妙さ、狡猾さはおそろしいほど。
予想だにしなかった恐ろしい父親の秘密が暴かれはじめ、現状把握と保身心理との激しい葛藤に苦しむイアン。
自分にとって都合のよいことしか受け入れようとしない人間の弱さが、いやというほど明るみにさらされていきます。
息詰まるような、恐ろしい作品です。 -
母が再婚した男から性的虐待を受ける主人公。そして、その義理の兄。結局は主人公だけでなく、兄を含めた二人の成長の物語だったように思う。が、考えさせられる。もーさまの作品はいつもそうだ。読んだ時にもそれなりに受け止めているんだけど、時間がたってふいに自分の中に流れ込んでくるように「意味」がわかる。
なので、これもきっと10年ぐらい(<おい)して、ある朝ふいに「あああ」って思うのだろう。
解説の中で「トーマの心臓」になぞらえてるものがあった。それも複数。でも私は「訪問者」を考えていた。雪の上をたどって神様が罰を与えにくる。そのモチーフが頭の中をぐるぐるしていた。
罪、罰、犠牲、人はどうして、そんなものを必要としてしまうのだろうか?
そして物語は、真のカタルシスもなく終る。そして、そのことこそが萩尾望都の言わんとするところを示しているのではないだろうか。つまり、痛みは消え失せることはないから、人はそれを抱えて生きていかなければならないと。
萩尾望都が読める今、生きててよかった。 -
イアンの葛藤がたまらない!ジェルミを信じたくない心、自分を信じたくない心…
そしてまた気になる最後。あーもう続きほんとに気になる。 -
読んだ日:2005/04/01
買った日:2005/04/01
買った所:文教堂書店 新城店
値 段:\610