人間交差点(ヒューマンスクランブル) (2) (小学館文庫 ひA 2)

著者 : 矢島正雄 弘兼憲史

• 小学館 (1994年11月17日発売)

作品紹介・あらすじ

愛と憎しみ、喜びと哀しみが織りなす無限の人間ドラマを描く珠玉の名作

▼第1話／遠い抱擁▼第2話／従順なる復讐▼第3話／あの日川を渡って▼第4話／象牙の罠▼第5話／消えた国▼第6話／流された記憶（前編）▼第7話／流された記憶（後編）▼第8話／白い返事▼第9話／午後のフットワ-ク▼第10話／海のある風景 ●あらすじ／終電近い電車の中にガソリンが撒かれ、放火される事件が起きた。だが、警察は犯人どころか、手がかりさえつかむことができない。焦る捜査員の中で、片田刑事は、この事件で唯ひとり生き残った男「マンジュウ爺さん」に注目する。しかしその男は、何が目の前で起きようと、何も見ていない廃人同様の人物で、目撃証言は得られない。だが片田は、彼が「マンジュウ爺さん」と呼ばれるに至った理由を探り、そこから事件の真相を解きほぐしていく（第5話）。▼少年はじめは、飲んだくれの父親に、学校へも行かせてもらえず、働いている。ある日、新任の女教師が、はじめを学校へ来させるように、父親に直談判にやってきた。だが、激怒した父は暴力に訴え、はじめは頭部に怪我を負ってしまう。そして、もうろうとする意識の中で、彼は手に斧を握りしめるのだった。意識を取り戻した時、父は頭を割られて死んでいた。だが、やってきた伊勢湾台風によって、家も、父の死体も、何もかもが押し流されていく。歳月が過ぎ、はじめは、女教師の保護のもと成長し、医者となっていた。だが、ある日、工事中に発見された白骨遺体が、父のものであることに気づく（第6話）。▼頭蓋骨の傷が生前についたものか、死後についたものかを確認するため、はじめのもとに父の遺体が運ばれた。23年ぶりの父との対面。確かに、頭蓋骨には、あの時彼がつけた傷が額に刻まれていた。死後の損傷によるものと警察に報告し、それですべてが終わったかのように思えたその時、女教師が衝撃的な告白をはじめる（第7話）。

感想・レビュー・書評

[もにょもにょさんの感想 · 2021年5月7日]

1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13. 15. 17.18.

[ラビットサンバさんの感想 · 2014年2月1日]

本当に重いね…

[まなべさんの感想 · 2012年5月5日]

人間やっぱり他人を信じることが大切。
信用できないがばっかりに、哀れな末路を迎える人が多く描かれている。
感動よりも、気持ちが沈む話の方が多かった。
　
お気に入りは、幼いころに自ら父を殺めてしまった記憶を辿る「流された記憶」と、官舎へ飛んでくる紙飛行機「白い返事（メッセージ）」。

[tabidokushoさんの感想 · 2011年6月23日]

網走などを舞台とした作品です。