史記 (1) (小学館文庫 よF 1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091925619

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  • 中国/歴史/漢時代
    16.09.09 新規up

    全15巻 完結

  • 史記は漢王朝の武帝の時代に、司馬遷という学者の書いた歴史小説です。
    司馬遷は当時、武帝にとある武将を弁護する発言をしただけで拷問にかけられて宮刑(去勢されること)となります。
    当時宮刑は死よりもつらいとされていましたが、この史記を書くために司馬遷は刑を受けたんです。
    ここからしてもう残酷。

    そしてお話は司馬遷が書いた史記の内容にお話がうつります。
    紀元前7世紀の周の時代のお話に始まって司馬遷が生きていたとされる漢の武帝の時代まで。
    約700年の間のお話です。
    その間国どうしの戦い、政権争いなどが絶え間なく、三国志よりもかなり血なまぐさいお話でした。
    この時代には良かれと思って帝に進言してもそれが気に障れば殺されるし、周りから冤罪をかけられたりして、とにかく常に人の心を先読みしないと生き残れない。
    そして一度罪に問われると本人だけじゃなくその一族全て抹殺されるんです。
    また兄弟、親子でも容赦なく切り捨てていきます。

    私がこの史記で一番面白かったのはやはり秦の始皇帝の時代です。
    それまでさまざまな国が勝ったり、破れたりを繰り返す中、初めて国を統一した人が始皇帝です。
    始皇帝は性悪説を信じていて徹底して人を信じず、疑わしきは罰する人でした。
    あの時代それくらいの人じゃないと国を統一するなんて出来なかったんだろうな。
    残酷で恐ろしい人ですがすごい人だとは思います。

    三国志を読んだときもそうでしたが、この史記には今の時代でも生かせるような人生訓があります。
    例えば漢王朝を興した劉邦と対立した項羽の話では、最後に勝つのは力でただ押すだけでなく柔軟性をもった人間だ、とか。
    人の上に立つ人はえらくなると耳に痛いことは聞かなくなるものですが、それを素直に受け入れる度量がある人は部下から信用され、自分にも利益が返って来るんだな~とか。
    そういう事を言ってくれる人こそが信頼できる臣下なんだとか。

    またこの史記には今でも使われている諺や言葉がたくさん出てきます。
    屍を鞭打つ、臥薪嘗胆、馬鹿、国士無双、背水の陣、四面楚歌などなど・・・。
    この諺ってこういうことで出来たんだ~と思って見るのも面白かったです。

  • 人間の欲・・。ほんま昔っから、権力者の欲によって、たくさんの人が巻き込まれていくな・・。さて、まだまだ一巻。これからどうなるのだあ☆

  • 中国らしいや
    感想は後ほど

  • 横山光輝御大謹製の漫画版史記。
    コミックス版を途中までしか持ってなかったので、文庫版で大人買いした。
    中国の春秋戦国時代〜漢の武帝辺りの壮大な歴史を楽しく読める。
    全11巻。

  • 最近戦略という言葉に弱いので、買ってしまいました。
    だって帯に 「人生」最高の戦略本 なんて書いてあるんだもの。
    中国の古典書をマンガで読む。
    最近 難しい本にはだんだん手が出なくなってきた、というか昔から難しい本には余り手を出してこなかったので、史記なんていわれてもピンとこなかったんですが、先日レッドクリフ(赤壁の戦い)の映画を見に行ってから、息子に三国志とか、魏・呉なんていう言葉について聞かれても答えられないので、少しだけ勉強してみようと手にとって見ました。
    恐るべし中国の歴史です。
    紀元前にすでに武器を持って争っていたんです。社会をしっかりと形成していたんですね。
    日本で言えば弥生時代のころらしいです。

  • 森内さん選 選者2位

  • 項羽と劉邦や、韓信、張禄など、いろんな人生が垣間見れる。

  • 4091925618 422p 2003・2・1 初版7刷

  • 現実の中国史は残酷きわまりないネタが沢山あるが、この辺は横山先生のタッチでさらりとしたバランス。手塚治先生はじめ昔の大御所の先生方はキャラの単純化が上手い様に思う。この表紙の様なイメージで描かれてしまってはかったるい。

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著者プロフィール

ロングセラー「三国志」をはじめ、「水滸伝」「項羽と劉邦」「殷周伝説」(いずれも小社刊)をはじめ、著書多数。

「2019年 『カジュアルワイド 三国志 6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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