史記 (9) (小学館文庫 よF 9)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091925695

作品紹介・あらすじ

▼第44話/禍、これより始まらん▼第45話/後継者争い▼第46話/呂后専横▼第47話 /呂氏の陰謀▼第48話/呂氏誅殺●主な登場人物/蕭何(第44話)、戚姫(第 45話)、呂后(第46話)、呂后、呂禄、呂産(第47話)、周勃(第48話)●あらすじ /時は前漢の時代。恵帝が没した後、その妻・呂后は帝の一族である劉氏一族を次々 と謀殺していき、呂后の勢力はますます強まっていった。呂后、絶頂の紀元前 181年。この年に起こった日食に不安を感じた呂后は、すぐに祭壇を作らせ厄払いの 儀式を執り行なった。しかし、彼女はその帰路に、青い犬に咬みつかれる幻を見る。 宮殿に戻った呂后は、この幻が吉凶かどうかを占い師に訊ねたところ、"如意の祟 り"と出た。如意というのは、かつて呂后が毒殺した王族だった…(第47話)。●本 巻の特徴/長い戦国時代も、劉氏によってようやく終止符が打たれたかに見えた。だ が高祖・劉氏の死をきっかけに、世の中はまたも激変。権力を得た劉邦の妻・呂后に よるすさまじい専横政治が始まる。そして、新しい時代を作るべく、巻き返しを狙う 者たちは…!?「禍、これより始まらん」など、全5話を収録。●その他の登場人物 /鯨布(第44話)、周昌(第45話)、如意(第46話)、灌嬰、陸賈(第47話)。●本 巻に登場する故事成語・諺・歴史用語など/左袒する(第48話)。

感想・レビュー・書評

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  • 史記第9巻
    ・禍、これより始まらん
    ・後継者争い
    ・呂后専横
    ・呂氏の陰謀
    ・呂氏誅伐

    劉邦の后で悪女の名高い呂后は劉邦の死後、彼の寵愛していた戚姫を惨いやり方で殺し、その子、如意も毒殺。その後も呂氏一族から王を出すため悪政を続ける。えげつなさにげんなりしたが、高祖(劉邦)のかつての重臣たちが連合を組み、呂后の死後2ヶ月で、呂氏一族を誅伐する。
    酷い世の中ながら、忠誠心の強い人たちがいたことがせめてもの救い、といったところ。

  • 横山光輝「史記」9巻。
    高祖・劉邦の死、呂后専横から滅亡まで。

    呂后の振る舞いには怖気しかない。妲己、褒姒、西施、西太后と悪女と呼ばれる女性はは中国史に多く登場しますが、彼女が一番恐ろしい。
    ただ、呂氏のほぼ独裁を許しながらも、命脈を保った前漢の強さにも怖さを覚えますけどね。劉邦はどれだけの人材を残していったのか、と。

  • <目次>
    第44話 禍、これより始まらん
    第45話 後継者争い
    第46話 呂后専横
    第47話 呂氏の陰謀
    第48話 呂氏誅伐

  • ▼第44話/禍、これより始まらん▼第45話/後継者争い▼第46話/呂后専横▼第47話 /呂氏の陰謀▼第48話/呂氏誅殺●主な登場人物/蕭何(第44話)、戚姫(第 45話)、呂后(第46話)、呂后、呂禄、呂産(第47話)、周勃(第48話)

    ●あらすじ /時は前漢の時代。恵帝が没した後、その妻・呂后は帝の一族である劉氏一族を次々 と謀殺していき、呂后の勢力はますます強まっていった。
    呂后、絶頂の紀元前 181年。この年に起こった日食に不安を感じた呂后は、すぐに祭壇を作らせ厄払いの 儀式を執り行なった。

    しかし、彼女はその帰路に、青い犬に咬みつかれる幻を見る。 宮殿に戻った呂后は、この幻が吉凶かどうかを占い師に訊ねたところ、"如意の祟 り"と出た。如意というのは、かつて呂后が毒殺した王族だった…(第47話)。

    ●本 巻の特徴/長い戦国時代も、劉氏によってようやく終止符が打たれたかに見えた。
    だ が高祖・劉氏の死をきっかけに、世の中はまたも激変。権力を得た劉邦の妻・呂后に よるすさまじい専横政治が始まる。そして、新しい時代を作るべく、巻き返しを狙う 者たちは…!?「禍、これより始まらん」など、全5話を収録。

    ●その他の登場人物 /鯨布(第44話)、周昌(第45話)、如意(第46話)、灌嬰、陸賈(第47話)。

    ●本 巻に登場する故事成語・諺・歴史用語など/左袒する(第48話)。

  • 横山光輝の名作。読みやすい。

  • 呂氏の悪行。四股切断、五感断絶の人間瓶はヤバイ。

  • 秦朝はわずか三代で滅びた。

    その原因は、力を得た宦官が私利私欲に走り、幼い三代目の王の後見にかこつけたことが原因だった。

    乱れた世に農民一揆が革命の狼煙を上げ、広大な大地のあちこちで、反乱が始まり、最後は大きな流れに収束していった。

    このとき最後に笑ったのが、小さな村の小役人で、漢王朝の始祖となったのだが、結局歴史は繰り返されるのか、始祖の妻が王の死後に実権を握り、王の一族をことごとく排除し、自分の一族に取って代わらせた。

    しかし秦王朝と違ったのは、各地の不満が、王の妻である呂氏に集まり、逆に漢氏に対する忠誠が強かったことだろうか。

    これにより漢王朝は秦に比べながら得るチャンスを得たということなのだが、この二つの国の流れを見ていくと、臣下に対してどのような振る舞いをしたかで、永らえるのか滅びるのかがわかるようである。

    これって上に立つものの考え方、行いの教訓となる流れなのかもしれない。

    性悪説を唱え、厳しい法で人々を縛ったがために、反発を買い反乱の種をまいた秦にたいし、漢は知者の話をよくいれ、恩義を重んじた結果、忠誠心が勝った漢というところだろうか。

    中間管理職の立場で、なかなか辛い所であるが、挫くのではなく、褒めることで部下か伸びることで、自分の評価にもつながるということを改めて考えさせられたようでもある。

    史記も番外編を入れてあと2巻。

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著者プロフィール

ロングセラー「三国志」をはじめ、「水滸伝」「項羽と劉邦」「殷周伝説」(いずれも小社刊)をはじめ、著書多数。

「2019年 『カジュアルワイド 三国志 6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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