漂流教室 (1) (小学館文庫 うA 11)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091931719

作品紹介・あらすじ

隔絶された地で、死の影と戦いながら懸命に生きる少年たちの愛と勇気!!明日なき人類の行く末を警告する、SFロマン!!

感想・レビュー・書評

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  • ある日、小学校の周りのものが、なにもかも無くなった。
    実は、周りがなくなったわけではなく、小学校が未来へ行ったらしい。

    漫画は、あまり読む事がないし、しかも、
    楳図かずおさんと言えば「まことちゃん」のぐわししか知らないけど、以前に百田尚樹氏が、激しく勧めておられたので、きっと、感動することだろう。

  • 全巻読了。
    これは、驚いた…、すごい漫画だ…(語彙力)
    人間の、目のそむけたい嫌な所を、傷口をむりやり裂き開くかの様に描き出す。
    結末もまったくもって予想外の外の外。
    1972年から1974年に連載だってぇ〜っ!
    傑作中の傑作。

  • 楳図かずお先生の『漂流教室』、20数年ぶりに再読中。読もうと思ってた1月に『楳図かずお大美術展』でニュースに出てびっくり、さらにNHKの『むちゃマン』にも出てて、ヤマザキマリ先生が「サバラ!!」ってやってたのがかわいかった笑。

    楳図先生の漫画はほとんど読んだことがない。小さい頃にいとこの兄ちゃんが『まことちゃん』を持ってて読んだ記憶はあるけど、グワシ戦闘機しか覚えてない!20数年前、親友が『漂流教室』を持ってて読んだぐらいです。親友の本棚には望月峯太郎やら松本大洋やら伊藤潤二やらありまして、今をときめく(悪い意味で)園子温の『自殺サークル』やら、コーエン兄弟の『ビッグリボウスキ』を一緒に観てた。つい先日亡くなった青山真治監督も、彼から教えてもらった。当時の趣味について訊いたら「サブカルにカブれたかった」と言われたけど笑。

    『漂流教室』の細かい内容はまったく覚えていなかった。当時読んだ感想はとにかく怖くて、でも読みたくて止まらなかった。今読むと、楳図先生の絵柄でどうしても笑ってしまうところがあるけど、それでもページをめくる手はとまらない……私は漫画を読むのも遅いのに、かなり高速で読んでしまう。

    この作品が少年サンデーで連載されていたのは1972年から74年までとのこと。オカルトブームって『日本沈没』や『ノストラダムスの大予言』が1973年なのに、その前年。これってすごくね?やっぱり重要な、すごい作品だと思う。
    解説の川本三郎さん(といえば『マイバックページ』)の言にもあるけど、『十五少年漂流記』そしてゴールディングの『蠅の王』。映画版の再発DVDジャケットは楳図先生が描かれていた。ちょっとずれて、藤子F先生の『宇宙船製造法』(1979年)もこれらの影響があると思う。

    学校ごとというアイデアがすごい。学校の校舎を舞台にできて、そこが良いし怖い。文庫版1巻はパニックになる子供、給食の関谷のオッサン、狂気の先生。まずは大人たちとの対決。しかしまだ戦後感が強い時代……泣く子供たちを見ると玉音放送みたいだし、関谷のオッサンは戦争に行ってたのかも。教室にバリケードを組むのは安田講堂のように見える。そして当然ながら核戦争に対する恐怖。

    漫画を動画(アニメ)的に捉えると、楳図先生の表現はあまり動いてる感じがしない。走ってるシーンの足の表現とか、今見るとちょっとかわいらしくて笑ってしまう。序盤の咲っぺもかわいい。
    それよりもやはり重要なのは、楳図先生の「ギャー!!」っていう例の顔。楳図先生といえばあの顔だよな……映画でも同じだけど、「恐怖の対象ではなくて、それを見てリアクションしてる側の顔を映す」というやつ(スピルバーグフェイスとかと同じ)。だから怖い。読んでいる私の方も一緒になって「ギャッ!!」「ギャーッ!!」と、あの顔になってしまうのだ……。

  • 読んだら眠れなくなった。

  • 70年代の作品ということだが、自分が幼いころや、子供のころに、これらの作品に出会っていないことが、とても惜しいと思った。
    子供のころから、読書に親しんでいたら、今頃どれぐらい想像力豊かな大人になっていたことだろう。
    この年になって初めて、著者の存在を知った。
    今順番に読んでいる所で、本当に没頭できる。

  • 人生で読んだ中で最高の漫画かもしれない。もっと早く出会っていたら本当に人生を変え兼ねない。単にワンシチュエーションでのサバイバルものだと思ってたから、こんなにもたくさんの場面が出てくるSF、恋愛、アクション、ギャグに昇華していくとは予想だにしていなかった。これ一本だけで作家が燃え尽きてもおかしくないが、我々はこの作家の幾多の名作漫画を読むことができる訳で、本当に恐ろしい。

  • 小島秀夫監督のおすすめで全六巻読了。

    敵が、大人、幻覚、病気、内部抗争、とさすが週刊誌で掲載されているだけあり圧巻の展開。
    最後に共存する道を選んだのは素晴らしい幕引きでした。

    荒廃した世界をテーマにした作品はその後多々生み出されますが、今でも輝きが色あせない傑作と言って良いと思いました。もちろん、気性が荒すぎる登場人物の人間性や、無理がある展開も散見しましたが、それは週刊誌の宿命でもあるのかなと思います。映画など長編でまとまったストーリーを作れる作品であったなら違ったと思います。

    私としては、それまでの生活を奪われ、あらたな生活を選んだ作品としては「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」と通ずるものを感じました。
    SF的には過去を変える、未来を変える、という選択肢もあったと思いますが、受け入れて乗り越えるという、非常に人間らしい困難との立ち向かい方が素敵でした。

  • 読んだことのある楳図作品の中では一番好きです。

    何故なのか 内容が、素晴らしく違うドラマ(ロングラブレター??)になっていた際は、非常に気分を害しました;;

    10代の頃、夢中になって1~6巻まで読み通しました。
    極限状態というものを、こんなに見事に表現出来た作品は中々無いと思いました。

    しかも、まだ小学生である 幼い子供達で表現されていくのです。
    なのに、容赦なく殺されたり 死んでいくし、次から次へと絶望的な場面に襲われるし.......
    本当に可愛そうになって 読めなくなっても可笑しくない程だと思いますが、
    そんな状況においても必死で誰かを助けたり、生き抜く様、
    子供ながらに成長する様には心を打たれまくります。

  • あ〜、面白い。人をよく分かってる。

  • なんかすごいな。
    これが楳図かずおさんワールドか。
    最初は絵に癖を感じるけど、途中から慣れてくる。
    現実逃避になる

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著者プロフィール

楳図 かずお(うめず かずお)1936年和歌山県生まれ。55年に貸本漫画家としてデビュー、『週刊少年サンデー』などに作品を発表。ホラー漫画の第一人者。代表作に『漂流教室』『まことちゃん』『わたしは真悟』『14歳』など。ホラー、SF、ギャグ、時代劇まで幅広い。1995年以降、腱鞘炎という理由で漫画は休筆中。タレント活動を行い、2014年には長編ホラー映画『マザー』を初監督・脚本・出演。

「2022年 『こわい本11 猫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

楳図かずおの作品

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