漂流教室 (2) (小学館文庫 うA 12)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091931726

作品紹介・あらすじ

隔絶された地で、死の影と戦いながら懸命に生きる少年たちの愛と勇気!!明日なき人類の行く末を警告する、SFロマン!!

感想・レビュー・書評

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  • 『漂流教室』の2巻。今回もヤバい。私は70年代の作品をリアタイで読んだり観たりしていないので、やりたい放題の表現から70年代の狂気を感じてしまう。少年マガジンの『デビルマン』やら、少年ジャンプの『はだしのゲン』やら。『鬼滅の刃』と掲載誌いっしょですよ?(どちらのアニメ版にも参加している川尻善昭さん……笑)

    週刊少年サンデー連載の『漂流教室』。前回書き忘れたけどさいとうたかを先生の『サバイバル』も、同じくサンデー。『漂流教室』終了後の1976年に連載開始だったとか。望月峯太郎の『ドラゴンヘッド』を読んだ際に、『サバイバル』じゃん!と感じたことを思い出す。

    2巻にて給食の関谷のオッサンの年齢が判明。38歳!思ったより若くてびっくり笑。当時と今の年齢の感覚が大幅に違うなあ。関谷のオッサンは、つまり楳図かずお先生の2歳上の設定か。終戦時に11歳なので戦争には行ってなかった。
    関谷の人物造形からは、なにかこうものすごい情念や怨念が感じられて、すごくリアル。楳図先生が出会ってきた「汚い大人」を表現してるのかなと思うけど、特定のモデルがいるのか?(と思って調べたら、寺田ヒロオ説が……。そして追悼藤子A先生。)

    2巻のおもな内容。
    ・狂気の先生
    ・関谷
    ・スケ番
    ・怪虫

    怪虫……ゲジゲジや三葉虫やアノマロカリスな感じでアフターマン的。アフターマンより当然早い。今見るとやはりエヴァの使徒っぽくもあるし、学校で戦うのは『寄生獣』を連想。もちろん順番は逆、庵野秀明と岩明均は1960年生まれの同い年。子供たちで……というのはジョージ秋山先生の『ザ・ムーン』も連想したけど、これは少年誌だからで普通か。『ザ・ムーン』もサンデーで、掲載時期が重なっている。

    女番長(お姫さま)……ハカセ君的なキャラの我猛くん曰く「その意味からすれば、あの女番長は適任ですけど、でもあの人はあまりにき、き、き、きけんすぎます。おもいやりが欠けるからです。きっとこれから、今よりもっとはげしい恐こうがおきると思います。」「そ、そ、それに、こういう場合に女の人は不適当なのです。なぜなら女の人は基本的に子どもをうんで、そだてるようにできているから、近視的な視野でものごとをはんだんします。それに理論が感情に転化しやすいのです。だから大局的なはんだんで失敗する恐れがあります。」

    ↑今だったら100%アウトなひどい偏見wwww
    だと思うんだけど、今さらになってツイフェミのことを知って色々と考えさせられていた私からしたら、楳図先生がツイフェミの出現を予言してたようでとんでもなく恐ろしかった。

    しかも、私自身の体験からしても笑えない……ここ数年、女性から感情的なとんでもない暴言を吐かれたことが8件ぐらいある。うち半分ぐらいは差別的な内容だった。私は私に非があることならすぐに謝るタイプだけど、何の脈絡も非もなく突然暴言を吐かれることがかなりある。ちなみに全員大卒です。

    私から言えることは、女性はトリプトファンが多く含まれる食物を摂取してくださいとしか……。これは中野信子先生が仰ってました。私も筋肉量が少ないので、肉類・魚・大豆食品など蛋白質をなるべく摂るように心がけています。あと男女ともにだけど、年とると記憶力低下と、脳みそカチコチになって思考の柔軟性が失われがちだよね(私の友達にもすでにそういう奴がいる)。『漂流教室』も子供たちが思考の柔軟性で生き延びる話なので、大いに関係ある。富野総監督の作品とも共通しているかも。

  • むり…こわい…

  • 女番長すごかったなぁ・・・!こういった極限状態で組織が出来上がっていく作品はほかにもあるとはいえ、強い印象を残すのは楳図かずおの絵の影響だろうなぁ。それとテンションが高い作品だけど、すごく冷静な部分を持っている印象もある。

  • 「これからはあたしに従うのね。
     不服なら勝手にどこかへ行くといいわ、死にぞこない!」

  • パニックな状態に陥っても、すぐに冷静な判断を下して困難に立ち向かう子どもたちだが、ある意味そこが一番怖いのではないか…と思えてきた。
    大人には到底できない思考の切り替えの素早さでないかという気がする。

  • 持ってるのはサンデーコミックス版だけど、とりあえず。

  • 池垣くん

  • 言わずと知れた楳図かずお先生の名作。眼を背けたくなるような表現のグロテスクさと、翔ちゃんや咲っぺはじめ子どもたちの勇気や一途な想い、家族の絆など、涙なしには読めない話の数々が同居しています。まあ、それが楳図作品の真骨頂と言えるのでしょうが…。

    さらに、「漂流教室」は、荒廃した未来をテーマに環境問題にも警鐘を鳴らす社会派作品でもあります。うーむ、その奥の深さに脱帽です。

  • お母さんは正直電波すぎる。たまに怖がればいいのか笑えばいいのか分らなくなって、怖さと笑いって紙一重なんだなと思う。

  • 関谷が!!

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著者プロフィール

楳図 かずお(うめず かずお)1936年和歌山県生まれ。55年に貸本漫画家としてデビュー、『週刊少年サンデー』などに作品を発表。ホラー漫画の第一人者。代表作に『漂流教室』『まことちゃん』『わたしは真悟』『14歳』など。ホラー、SF、ギャグ、時代劇まで幅広い。1995年以降、腱鞘炎という理由で漫画は休筆中。タレント活動を行い、2014年には長編ホラー映画『マザー』を初監督・脚本・出演。

「2022年 『こわい本11 猫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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