漂流教室 (4) (小学館文庫 うA 14)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091931740

作品紹介・あらすじ

隔絶された地で、死の影と戦いながら懸命に生きる少年たちの愛と勇気!!明日なき人類の行く末を警告する、SFロマン!!

感想・レビュー・書評

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  • 感想は、六巻で。

  • 『漂流教室』4巻。
    ・現代のお母さん
    ・雨乞い
    ・キ◯コ
    ・関谷ふたたび。いやみたび!!!
    ・教団

    ・お母さん……漂流教室は現代と話が交錯するのが面白い。アメリカ映画では父と子の話が多いけれど、日本は母と子の話が多い気がする。これは序盤からすでに表現されていて、お父さんの顔はなぜか新聞で隠されている。お母さんが(事情を知らない現代社会の人からすれば特に)クレイジーなのが素晴らしすぎる。ユウちゃんのお母さんが登場して対比させるのもいい!

    ・雨乞い……咲っぺがオルガンを弾く。ついでに、美川さんも音楽家志望で音楽室でピアノを弾く。

    ・キ◯コ……マ◯ンゴだこれ。

    ・関谷……寺田ヒロオは置いといて、『北斗の拳』のジャギって関谷オマージュなのかなと思う。どちらも荒廃した世界の話。関谷の初登場から感じていた、戦争との関連性がこの巻で一気に出てくる!!「きょうから、軍隊式のきたえかたをしてやるっ!」「オレがおまえらのころは、みんなこのようにしてきたえられたんだっ!!」

    ・教団……いい!!
    私が初めて『漂流教室』を読んだとき、友達の家で一緒にやってたのが『サイレントヒル』でした。『サイレントヒル』のルーツはスティーブンキングの『ミスト』で、キングと言えば宗教おばさんとクトゥルフ。キングが『キャリー』でデビューしたのは1974年なので、『漂流教室』の方が早い(キングはその前に短編も書いてるようだけど)。そしてどちらもモンスターもの。

    話は脱線して、1974年春にキングは『キャリー』を、同年末?に藤子F先生は『エスパー魔美』の原型である『赤毛のアン子』を発表、たぶんこれらはユリゲラーの影響かなと思う。『エスパー魔美』では、魔美がエスパー能力を悪用することは基本的にはない。これの逆で、『キャリー』タイプの作品が藤子A先生の『黒ベエ』や『魔太郎がくる!!』だったのか!と、A先生の追悼番組を見てようやく気付きました。楳図先生もA先生もほんとに素晴らしい。

    そして美川さんである……序盤から、クラスのモブに美少女キャラがいるなーと思っていた、あの美川さんである。ここまで引っ張っといて、そして使うんだ!!と本当にびっくりしました。美的価値観の逆転。

  • 関谷まじ関谷

  • 感想書くの忘れてたー!4巻はお母さんの行動が感動的だったのと、この作品のテーマのひとつだったような気がする、集団心理の怖さがよく表れていた回だったと思う。全体的に読者が期待する展開だったのもツボを押さえていたように感じた。

  • 翔くんのお母さんの愛が病的なほどだ。物凄い行動力。
    あと一つ目教のエピソードが個人的に一番怖い。
    こういう絶望的な状況が狂った宗教をうんでいくんだろうな。

  • 「咲子さん、あなたの顔はとても醜いわっ!
     さあこの神様に、仲間にいれてくださいって、お願いするのよ。
     そうしたら、わたしたちの仲間に入れてあげるわ。」

  • 持ってるのはサンデーコミックス版だけど、とりあえず。ちょっとだけ未来に、彼らががんばって生きているような気がしてならない。

  • 関東などを舞台とした作品です。

  • 最終巻は本当に衝撃を受けた。
    しばらく鬱になったような覚えがある。
    色々考えさせられる漫画である。
    登場人物はまだ小学生の子供達だが、
    子供であれ程狂うのだから大人達に
    変えたら怖いだろうなあ、と思う。
    まあこんな未来は嫌だし、したくない
    と思った。

  • 言わずと知れた楳図かずお先生の名作。眼を背けたくなるような表現のグロテスクさと、翔ちゃんや咲っぺはじめ子どもたちの勇気や一途な想い、家族の絆など、涙なしには読めない話の数々が同居しています。まあ、それが楳図作品の真骨頂と言えるのでしょうが…。

    さらに、「漂流教室」は、荒廃した未来をテーマに環境問題にも警鐘を鳴らす社会派作品でもあります。うーむ、その奥の深さに脱帽です。

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著者プロフィール

楳図 かずお(うめず かずお)1936年和歌山県生まれ。55年に貸本漫画家としてデビュー、『週刊少年サンデー』などに作品を発表。ホラー漫画の第一人者。代表作に『漂流教室』『まことちゃん』『わたしは真悟』『14歳』など。ホラー、SF、ギャグ、時代劇まで幅広い。1995年以降、腱鞘炎という理由で漫画は休筆中。タレント活動を行い、2014年には長編ホラー映画『マザー』を初監督・脚本・出演。

「2022年 『こわい本11 猫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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