少年SF短編集 (1) (小学館コロコロ文庫 ふ 1-25)

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091940353

作品紹介・あらすじ

●あらすじ●日本一のストーリーテラー藤子・F・不二雄先生の珠玉の短篇集。人生の勝利者をめざし、わき目もふらず勉強する少年、学は父の工場がつぶれ、高校進学を断念しなければならなくなる。そんなとき、人生に成功した大金持ちの老人と知りあう。自分の未来の不幸をなげき、老人をうらやましがる学に、老人は自分の全財産と学の未来を取りかえてもいいともちかけた。それを老人のじょうだんだと思った学は軽い気持ちで契約書にサインしてしまうが、本当に体を入れかえられてしまう! そして、老人の余命は半年だった!! はたして、学の未来はどうなるのか!? (『未来ドロボウ』より)ほか七話収録。▼第1話/ひとりぼっちの宇宙戦争▼第2話/コマーさる▼第3話/なくな! ゆうれい▼第4話/未来ドロボウ▼第5話/四畳半SL旅行▼第6話/恋人製造法▼第7話/ニューイヤー星調査行▼第8話/宇宙船製造法▼解説/大林宣彦

感想・レビュー・書評

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  • ■少年SF短編集1 未来ドロボウ(全8話)
    ひとりぼっちの宇宙戦争  ★丘にて。
    コマーさる
    なくな! ゆうれい
    未来ドロボウ
    四畳半SL旅行
    恋人製造法  ★切なさ。
    ニューイヤー星調査行
    宇宙船製造法
    (解説・大林宣彦)

    90年代にたくさん出版されていたドラえもん関連の雑誌の中のどこかに、「ひとりぼっちの宇宙戦争」の、草山で膝を抱えているカラーのコマが大きく掲載されていて、そのタイトル、剣と盾を持った表紙イラスト、すべてに憧れていつか読みたいと思っていた……のを、いま、思い出した。
    なかなかすさまじい話で、読めてよかった。
    「火事場のばか力」ってのが伏線だとは。

    一番ぐっときたのは「恋人製造法」。
    責任なく命を生み出してしまう恐ろしさ、しかし生んでしまった命との日々……ひどくエロチックでフェティッシュでリリカルで。

    大林宣彦が《――「すこし」、というのは、この世でいちばん、優しい言葉、だと思う。……》から始まる解説を寄せていて、あまりに大林節、口調や顔つきまで浮かんで笑ってしまうが、なかなかいいことを言っている。

  •  私は子どもの頃、一時期コロコロコミックを定期購読していたことありました。
     コロコロコミックには藤子不二雄の『ドラえもん』『パーマン』『怪物くん』等が連載されていました。
     だから藤子不二雄さんのマンガは懐かしい感じがします。
     でもコロコロコミックには藤子不二雄の読み切り短編マンガは掲載されていなかった。
     本書に掲載されているような短編作品も載っていたら楽しい思い出になっていたはずだと思います。
       http://sfkid.seesaa.net/article/475562241.html

  • やはり少年向けのせいか、えぐみが薄い。
    「恋人製造法」「宇宙船製造法」が面白かった。

    ▼ひとりぼっちの宇宙戦争
     「火事場のバカ力」が伏線として早々提示され、最後のオチで回収される。分かりやすい構造。
    ▼コマーさる
     駄じゃれから考えられたと思われるワンアイデアもの。こんな猿がいたら広告業界が崩壊する。 
    ▼なくな!ゆうれい
     オバQとはだいぶ趣が違う。子供用の話。悪役が珍しく複数。
    ▼未来ドロボウ
     親子とか異性間とかに続いて、年齢の差を越えて身体を入れ替える話。死を目前に冷静なじいちゃんが格好いい。
    ▼四畳半SL旅行
     マニアを極めると別次元の扉が開く。
    ▼恋人製造法
     年頃の男の夢を叶えた話。それでも現実は重くのしかかる。
    ▼ニューイヤー星調査行
     要はやらせでしょ。
    ▼宇宙船製造法
     未知の土地で集団でサバイブする人間模様がリアルで巧い。

  • コロコロ文庫ということでターゲットは子供かなと思ったけど、これは大人向けのファンタジーでした

  • 日本一のストーリーテラー藤子・F・不二雄先生の珠玉の短篇集。人生の勝利者をめざし、わき目もふらず勉強する少年、学は父の工場がつぶれ、高校進学を断念しなければならなくなる。そんなとき、人生に成功した大金持ちの老人と知りあう。自分の未来の不幸をなげき、老人をうらやましがる学に、老人は自分の全財産と学の未来を取りかえてもいいともちかけた。それを老人のじょうだんだと思った学は軽い気持ちで契約書にサインしてしまうが、本当に体を入れかえられてしまう! そして、老人の余命は半年だった!! はたして、学の未来はどうなるのか!? (『未来ドロボウ』より)ほか七話収録。(Amazon紹介より)

  • 実に40年ほども前の作品集なんですねぇ。おもしろいです。でもちょっとだけこわい。

  • 時間・現実・自己という概念は当たり前だけど、それだからこそ不思議なものである。そういう不思議を少しずつ集めていった短編集。
    はたして描かれている人間は、漫画中の人間が書いた作品なのかどうか。自分というものは、体が入れ替わっても記憶が連続していれば自分と呼ぶ事が出来るのか。もしかしたら、今生きているこの世界自体が、誰かがつくったジオラマの世界の中なのかもしれない。そういう不思議がいっぱいつまっている。
    そんな不思議と同時に、それぞれのキャラクターが思い思いに息づいているのもまた魅力である。そういうキャラクターだからこそ、不思議にのまれることなく、結末は温かくなっている。
    おおがかりな設定を持ち出さなくても、不思議というものはどこにでも転がっている。

  • 悲観的に見せて、けっこう希望はある。

  • 子どもが科学に関心をもつ糸口としてとてもよい作品だと思います。

  • “少年”というからには軽めのストーリーかと思っていたが、青年誌に掲載されていてもおかしくない内容。
    「ふたりぼっち」のエピソードは、少しずれた世界の自分を客観的に見るというものだが、自分を外から見るのはとても怖いことだと思った。

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