風と木の詩 (1) (小学館叢書)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 87
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091970510

感想・レビュー・書評

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  • Juneのなかでも古典中の古典にチャレンジ…ということで読み始めました。
    お恥ずかしながらちゃんと読んだことがなかったので。
    1巻だとまだわからないことがいっぱいあるのですが、それでも
    何故ジルベールがあんなんなのか、とかジルベールの魅力はガンガン伝わってきます。
    今読んでも新鮮で、じっくり腰を据えて取り組みたい作品です。<c>

  • この愛蔵版に関してだけいえば、巻末、河合隼雄先生があとがき解説で盛大にネタバレをかましているので注意f^_^;)
    河合隼雄先生曰く、「少女の内界を見事に描いた作品」であり、「少女が大人へと成長して行く時、その内界において生じる現象を描いたもの」なのだとか。

    少女漫画の名作として聞いていたので読み始めましたが、巻頭からいきなりBL慣れしていない人にはきつい描写があって読んで早々本を閉じそうになってしまいます。それを乗り越えたらなれて読めます。

  • 以前一ページ目の性描写で気持ちが悪くなって挫折したのを再挑戦。

    わりとどぎつい描写が多い。読者を意識した描き方だなと思った。読者にわかりやすい表現、伝わりやすく迫力がでる構図・・・みたいな、かなりロジカルな描き方。私は同じ作者の私を月まで連れてっての方が好きだな。

    話の内容は、魔性の美少年と黒髪の真面目少年が出てきて、どう考えてもこれからこの二人が惹かれあうのですねわかりますという感じ。それがイントロでわかるわりに話の進度が遅いので少しモタモタした印象。

  • <最終巻までのネタバレを含みます>

    読むことでこんなにも疲弊する、あるいはしんどかった漫画は初めてだった。悲劇が起きても、思わず涙が溢れるというのじゃなくて、ただ胸がぎりぎりと痛む。きりきりじゃない。歯を食いしばりたいまでにぎりぎりと痛むのだ。呼吸を止めでもしないと読めないシーンが沢山あった。あまりの辛さになんとか理性に頼って読み進めようとして、「ジルベールを弄んだ大人たちが悪い」とか、「セルジュの純心さをたしなめなかった環境が悪い」とか、そんな風に自分が納得しやすい適当な悪役をみつくろって、悲しみや怒りをおさめようとまでしたけれど…4巻の最初で竹宮先生が「(ボナールを)ジルベールをおそった悪人だなんて今もかたくなに信じてる人、あなたは教科書通りの勧善懲悪主義者ね」と書いているのを読んだ瞬間、頭はすっかり真っ白になってしまった。自分がこれまで植えつけられてきた価値観やモラル、そういったものに逃げることでこの作品が突き付ける奔放無形の愛を無視しようとしていた自分の弱さを見透かされたようで、ものすごいショックを受けた。だから、それからはなるべく何も考えずに、あるがままを受け入れるつもりで最後まで読み進めた。でも、本当に辛くて辛くて、途中何度も読んでいられずに本を投げ出した。
    性的な表現が強いからとか、内容が反道徳的であるとか、そういった分かりやすい難点以上に、この作品にはまず「読める人」と「読めない人」の二種類がきっぱりと分かれて存在すると思う。読めないという人は、自分の根っこの部分にあるすごく大事で柔らかなもの――それは分かりやすく言えば、モラルとか信念とか、自分と社会とを分かちがたく繋ぎ合わせているものなのだろうけれど、それが容赦なく揺さぶられるような感覚を覚えて恐ろしくなるのだと思う。一切の社会性を剥ぎ取られ、ただ己の希求する美しさのままに、剣も盾も持たず「自由に」生きることの恐ろしさ。ジルベールという無垢な少年は、まさにそのことを自ら体現して、結果破滅的な死を迎えた人だけれど、彼の全身から匂い立つあのぞっとするまでの美と官能、むきだしの幼児性と苛烈こそが、そうした読者の恐怖の源となっているものなのだろう。かつてアリストテレスは人間を「社会的な生き物である」と言ったけれど、最終巻にもある通り、ジルベールは「生き抜いていくには不適格な子」。一切の社会性、一切の生理的飢餓から解き放たれ、彼は水や食事を必要とする代わりに、とにかく愛という名の栄養を求める。愛、愛、他のものなど何も要らない!彼は愛されていなければ生きられない少年で、そうしてセルジュは愛していなければ生きられない少年だった。二人ともそれを受け、与えることによって自ら依って立つ類の人間だった。そんな二人が運命の赤い糸に自ら雁字搦めに縛られて行くようにして距離を近づけていく様は恐ろしく、不穏で、だからこそ純正で美しい。まだ咲き切らないうぶな二輪の薔薇を、花弁が撒き散らされるまでに激しく手の中で揉み合わせた時のような恍惚がある。二人はそうやって一つになるけれど、それは双方の身を滅ぼすことだ。いっそ共に死なせてやれたら良かったものを、二人の間に介入する様々な人々や思惑が、時には彼らを煽りたて、時には彼らを隔て遠ざけることで、結果恋人たちの片方を天の国へと捧げてしまった。彼に永遠の翼を与え、「ジルベール!」と叫ぶセルジュの指先から、軽やかに羽ばたき立つ自由を彼に与えた。
    それでも、それでも、だ。生まれてから死ぬまで、愛という名の報いを求めて現世を彷徨い歩いていたジルベールが、死して初めて「だいじょうぶ もう離れない ぼくはきみのもの」ともの思うシーンは、そんなジルベールの性質を知るだけに衝撃である。この言葉は結局セルジュには届かない。彼はジルベールの死骸を抱いて涙するだけで、骸となったジルベールの真意は拍動を止めた彼のちいさな心臓に秘められたままだ。それでも、ジルベールははっきりと「ぼくはきみのもの」だと了解したのだ!自由で何にもとらわれず、自らの高慢な感性を守る意思も術も持たない薄弱なジルベールが、それでも今わの際に「ぼくはきみのもの」だという結論に達した。そうして、本当に「セルジュのもの」になるためには、おそらくジルベールは死ななければならなかった。愛を求め彷徨い歩く永遠の無宿人が、ただ一人に魂を定めて安らかならんと欲すれば、それはもう死ぬことでしか購えないのだ。なんと激しく、ひたむきで、悲しくも美しい愛だろうか!「ジルベール・コクトー わが人生に咲き誇りし最大の花よ」に始まる最後のセルジュの独白は、ジルベールが命を賭して捧げたその愛を、彼がようやく永遠のものとして受け入れたことを意味するのではないだろうか。曲解をも寄せ付けぬ字義通りの純正さで以て、ジルベールはセルジュの永遠となった。そうして、同様にセルジュもまたジルベールの永遠となったのだ。「死」という名の、イエス=キリストの磔刑以来この世で最も意味深いとされる対価によって。
    風が木々を揺らすあのざわめきを聞くたび、素肌に刻まれた熱と高ぶりの余韻と共に、セルジュは自らの魂に宿りしジルベールの美しい双眸を思い出すのだろう。そこで、彼の腕の中で、ジルベールはようやく微笑んでくれるだろうか。思い出こそが美しいというのではなく、思い出になることでしか結び得なかった鮮烈なる魂の交接。片方は神の国へ、もう片方は実存へと立ち帰ることでそれぞれの安寧を手に入れたのである。

  • 焼き栗熱いよ焼き栗
    既にお互い意識しあっちゃってる二人がまだまだ初々しい。

  • 古い作品なので、絵がちょっと…
    恥美BL漫画の走り?と友達に聞いて、大人買いしました。

    元祖ツンデレ!?なジルベールですが、こういう性格の奴は私は好かん!!
    そして、結局はウジウジネチネチのセルジュも好かん!


    ビジュアル的にはジュールが好き


    でも、結局出ているキャラ皆痛い子(笑)

  • 古い作品だから…絵がね…

    ジルベールみたいな性格の奴は…私は合わん!
    結局はネチネチ?考えるセルジュがいや!

    ジュールが好き

  • 心の漫画。超、名作。
    読んだあと一晩中泣いてました。

    いろんなバージョンあるけど
    初めて読んだのがこの愛蔵版だった。

  • 全9巻

  • 2〜5

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