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- Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
- / ISBN・EAN: 9784092643017
作品紹介・あらすじ
囲炉裏端でアイヌの古老が語る、昔話・カムイユカラ・言伝え・子守歌。30年にわたる収集・記録と日本語訳。未発表51作品掲載。
感想・レビュー・書評
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アイヌの昔語りの口調そのままに、臨場感に溢れ、生き生きしたアイヌの世界を知ることができる。その物語はどれもおもしろい。
見目麗しい男女は神と見まごうほど。神はそんな男女に横恋慕して、殺して魂を奪い、神の国へ連れて行こうとする。それは病気の神だったり、下等な獣の神だったりする。そんな神はアイヌに怒られ、体をばらばらにして湿地にばらまくぞと脅かされたりする。すると、神は謝って、自分を神の国へ取りなしてくれ、祭ってくれれば、ずっと守護すると約束する。神とアイヌが対等以上なのがおもしろい。
男達は熊や鹿を狩り、その頭を祭って祈り、神の国へ、イナウや土産物をたくさん持たせて帰す。すると熊や鹿は、ごちそうになりたくて、ユカラを聞きたくなって、再びアイヌの所へやってくるのだ。物語を途中でやめて続きは次回にと、帰すこともあったという。
50以上ある物語を毎日少しずつ読み、アイヌの世界に旅する時間はとても楽しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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