西の魔女が死んだ

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 1455
レビュー : 291
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092896109

感想・レビュー・書評

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  • 話の筋だけを言えば、不登校になった中学生がおばあちゃんちでしばらく過ごしてみる、という話。
    庭に生える木いちごだとか、あらったシーツはラベンダーの茂みの上に広げて乾かすだとか、素敵なことが沢山描かれていた。

    現実は現実だし人間は完全ではないし、戦うんじゃなしに時にはいなして生きていく…しかない。みたいな、そういう生々しい現実を生きる話だった。

    描かれる魔女の超能力も、なんだろう、「気のせい」とか偶然とか、冷静になればそんな風に説明できる奇跡しか一貫して行われないのに、それでも魔法にかけられたみたいになってしまう。
    清濁併せ呑んで大人しく大人になっていくしかない、そういう「ピュアな子供じゃいられない」という変化や成長が、きらきら輝くものに感じられる。そんな素敵な物語だった。
    読んでよかった。

  • 最後は感動しました。

  • 10年ぶりに再読。

    分かっていて読んでいても終盤の描写(演出?)が神懸っている。これ以上温かくひきしまったラストの物語を他にまだ知りません。

    まいの近所のおじさんへの嫌悪感が好意に転じない、というのも意味があることなんだろうな。安易に実は良い人でしたってならないところが現実的だと思う。おばあちゃんの魔女の修行・あり方も現実的というか読み手の世界から離れることはない。ファンタジーだけど今ある心と体を自分で動かすということが魔法以上に力を持つ(必要なこと)というところが好き。

  • 新潮文庫のものも、両方買った。
    新潮文庫のではまいのその後を読めてよかった、嬉しかった。

    いつまでもきらきらひかり続ける、わたしのたからものです。

  • やるせない哀しさではなく、
    希望のある哀しさを感じる良本。

    一生忘れられない本。
    年間数百冊単位で読書を楽しむ私が
    お勧めの本を、といわれると
    一番に思い出す本。

  • 梨木香歩さんはすごいっっ♪

  • 思っていたよりも柔らかな物語だった。
    だけど全てが上手く行くようになった話でもなかった。
    ひとにはそれぞれの生き方がある。
    でもそれはそう簡単には見えないし、日々自分自身も必死に生きているから、人の生き方まで考えている余裕がない。
    あの場所の、あの時間は、彼女にとってそれを考える時間になったのかもしれない。
    おばあちゃん、おじいちゃん、おかあさん、おとうさん、ゲンジさん。
    それぞれの生き方、考え方。
    それぞれが自分と違う人間で、血分と違う考え方を持っている。
    どれが正しい訳でも、どれが良い訳でもない。
    そういうものをゆっくり見て、考える時間。
    それぞれの生き方が違っても、それぞれを愛することができる。
    その事実。

  • 中学生の少女まいが、中学に入ってすぐに学校に行くことができなくなり、祖母の家で過ごすことになる。祖母は魔女、と言っても、実際に魔法を使うわけではない。そこで、まいは「魔女修行」をすることになる。一番大事なのは「自分で決めること」。

    都市を離れて、自然の中で暮らすこと。その癒し、喜びには共感できるけれど、素直に読むには、少し年を取りすぎてしまったかも(^^;。
    学校に行きたくないという理由(クラスの中での孤立)にも、そこに至る経緯が漠然としていたような気がする。でも、そんな「雰囲気」だけで派閥が決まるというのが「今風」なのかもしれないけれど。

  • 小学生の時に読んで、初めて読書で泣いた。また読みたいなぁ

  • 心に染み渡るような本。
    児童書だと思って軽く見ていたけど、読んでみたら凄くよかった。

    自分が小〜中学生のときの心情を思い出すような主人公まいの語り口と、おばあちゃん(魔女)の生き方、人生観、優しさが印象的な一冊だった。

    草花がたくさん出てくるのもいいですよね。

    また何度でも読みたい。


    ジャム作りや、シーツをラベンダーの上にのせて乾かすシーン、眠れないまいの部屋に吊るしたたまねぎなど、昔からの知恵が詰まっていて、その日その日に丁寧な生活っていいなあ〜って思った。

    でもまいが言うように、それはここでしかできない生活ともいえるよね。人混みに紛れて生きているような現代の人達、パパやママからしたらオールドな生き方に感じるのもすごいわかる。

    子供は聞いていないようで大人の話を聞いているしそれを理解している、言葉の端から感情を汲み取ってしまうことってあるよね、注意

    まだ自分の中で消化しきれてないな〜うまく感情を言葉にできない

    読んでて気づいたら涙が溢れて頬を伝ってきた。自分がふわっと軽くなるような、浄化されたような気分。
    アイ・ノウって言葉が聞こえてくるような。

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著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

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