小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団

著者 :
制作 : 藤子・F・不二雄 
  • 小学館
3.96
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本棚登録 : 340
レビュー : 53
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092897267

感想・レビュー・書評

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  • 「私はメカトピアの天使になるの」
    脳内再生は大山verです。
    映画そのものかと思いきや、ドラえもん好きならではの細かいネタ、のび太達五人の縺れたり、直ったりする心理描写が素晴らしい
    瀬名さんの理系っぽさも感じられて面白い。
    のび太達の両親の心情にもスポットが当たっているのも好ましかった。
    そして、これだけは言える。
    ジャイアン、まじイケメン!!!

  • 非常に面白かった。鳥肌もの。そして懐かしい。

    子どもの頃は誰もの友達だったドラえもんが、あの特徴のある声で蘇る。すぐドラえもんに頼るが、ここ一番の場面では勇気をもつのび太。男の子と一緒に活発に遊ぶが、優しい心も忘れないしずかちゃん。乱暴者だけど、皆を引っ張っていく力を持つジャイアン。のび太を馬鹿にしつつも、なんだかんだで皆と行動するスネ夫(ごめん、スネ夫だけいいところが思いつかない)。誰もが知っているキャラクターだから、まどろっこしい人物紹介もなく物語に入り込める。幼い頃、テレビで見た姿の彼らのまま、物語の中を駆ける。あの頃と同じ気持ちで、のび太達と一緒にドキドキわくわくしながら地球を守る大冒険ができる。

    映画に沿ったのか、ストーリーはドラえもんらしい王道。鉄人兵団と戦う「動」、博士と話す「静」、そして少し離れた場所で歌を歌う「緩」が印象的。読む前に、BGMとして是非「ポケットの中に」「God Bless You」を用意して欲しい。聴きながら読めば臨場感も抜群だ。

  • 1日籠って何とか読み終えた瀬名秀明「小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団」。著者の本を読むのは「パラサイト・イヴ」以来の二冊目。台詞等はまんがと映画のいいとこ取りな部分も有るけど、新しい要素も散りばめられていてなかなか良かった。神成さんとかの名前がさらっと出てくるような作りです。

  • Sony Readerでサンプルとして配布されていたので読んでみたのですが、ストーリーがしっかりしており描写も心地よかったので、最後まで読みたくなり、ダウンロードで購入してしまいました、、、挿絵があれば満点かと。

  • ドラえもんを見なくなって…、もぅかなり経ちまつが…、
    初めて小説になったといぅことで…、読んでみまつた…。

    作者は…、「パラサイト・イブ」の瀬名秀明さん…。
    ロボットマニアですからね…、ちょっと楽しみでつた…(笑)

    劇場版を観たのって…、この作品までだったような記憶が…。
    25年前でつからね…、もぅ記憶も定かでなぃでつ…f(^_^;)


    瀬名さんらしく、しっかりと書き込んでありまつて…、
    読み応えもありまつた…。素直に、面白かったでつ…。

    でも…、あのヒトの登場は、必要なかったよぅな気も…。
    蛇足とまでは言わなぃけど…、何となく…安直な気も…。

    あと…、1つだけ…違和感が…。
    ドラえもんって…、のび太のこと、呼び捨てにしてたっけ…??

  • 想像していた、SF設定(タイムパラドックス、ロボットの自我?の葛藤など)の詳細化みないなことはなかった。
    なので斜め読み。

  •  ある夏の日、偶然南極で巨大ロボットを拾ったのび太。ドラえもんの道具で造り出した鏡面世界で、ザンダクロスと名付けたロボットを思う存分動かして遊ぶのび太たち。
     しかしその裏では地球侵略を企てる異星のロボット軍団「鉄人兵団」の陰謀が密かに進行していた。計画の遂行のために謎めいた美少女スパイ・リルルが暗躍する。やがて鉄人兵団の熾烈な攻撃が開始された!
     空前の危機を前に、果たしてのび太たちは地球を守る事が出来るのか。

     1985年に「月刊コロコロコミック」で連載され、翌年に劇場版アニメが公開された藤子・F・不二雄の<大長編ドラえもん>第7作、『ドラえもん のび太と鉄人兵団』。ドラえもん史上屈指の感動作と名高い名作を、今年日本SF作家クラブ会長に就任したSF作家・瀬名秀明が小説化。意外にもドラえもんの小説化はこれが初めてなのだそうだ。
     筋金入りのドラえもんファンを公言する瀬名秀明だけあって、ノベライズの枠を超えた最高の小説作品として完成した。

     今原作を読みなおしてみると、子供の頃には気にならなかった些細な事柄が気になってしまう。例えば「のび太たちが何日も家を留守にしていて家族は心配しないのか」。現実的すぎて冒険マンガの中では忘れられがちなそんな事にまで、瀬名秀明はちゃんと答えを用意する。ここに作者の誠実さが表れている。
     そうやって小さな小さなささくれを一つずつ取り除きながら、瀬名秀明は本格SF小説としてドラえもんを描き直した。それは同時に最高の冒険小説でもある。一生忘れられないひと夏の冒険。一瞬の出会いが永遠の宝物になる。世界中の誰もが知らないところで地球を守る孤独な闘い。力を貸してくれるのは親友だけだ。
     そして心躍る冒険の後に必ず訪れるのは胸を締め付けるような別れ。やがて日常への回帰。この本を読み終えた時、僕は周囲に人目がなければ堪えきれずに声をあげて泣いてしまっていたかも知れない。

     あえて感傷的に書いてしまうけど、子供の頃はドラえもんが大切な事をたくさん教えてくれた気がする。今改めて読み返してみて、胸躍る冒険物語に感情移入するような経験なんてもうずいぶんしていなかった事に気づく。80年代から90年代にかけての「日本SF冬の時代」において、SF魂を脈々と子供たちに伝え続けたのは藤子・F・不二雄だったのだ。

     この小説の最大の特徴は作者の原作に対する真摯さだ。最大限のリスペクトを原作にはらいながら、瀬名流のSF小説として作品を築きあげていく。だから実は、最近どんどん作風が観念的で理屈っぽくなっている瀬名作品の恰好の入門編でもある。日本中のだれもが知っている「ドラえもん」という素材を扱っているからこそ、瀬名作品の筆致の凄さがダイレクトに伝わってくる。
     ロボットに襲われた静香ちゃんを救いに来たのび太のカッコよさ!無数の敵を相手に泣きながら奮闘するスネ夫。心が折れそうになっても仲間のために涙を封印するジャイアン。
     ロボット軍団の襲来に立ち向かう我らがドラえもんも、中身はロボットなのだという事実さえ直視し、作者は登場人物一人一人の正面から人類の存亡をかけた戦いを描き出していく。そこには仲間への不信感や意見の対立もあるのだけど、それに至るまでの過程を丁寧に描写しているので、それぞれのキャラがとても強く立ちあがってくる。
     また藤子Fファンなら誰もがあっと驚くある人物がゲスト出演している事も嬉しい。単なるファンサービスかと思いきや、作者のインタビューでそこに深い思いを込めていることを知り驚いた。さすが一切手を抜いていない。

    「この数日で誰も彼も少し大人になってしまったようだった」(本書p277)

     様々な経験を経て大人になっていくのは彼らも僕らも同じ。忘れてしまった想い出を心の底にしまいながら、日々を生きていく。
     もし願いが叶うのなら、この小説版『鉄人兵団』を再度、藤子・F・不二雄にマンガ化して欲しいな。瀬名は藤子Fが描き落とした所を補充している訳ではなくて、藤子Fが泣く泣くカットした部分を再現しているようにすら見えるからだ。

     ひみつ道具へのたくさんのウンチクや考察も満載。空気砲を発射する時は「どっかん!」と叫ぶなんてルール、すっかり忘れていた。
     この小説は今年3月に公開されたリメイク版アニメ『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団~はばたけ 天使たち~』の公開に合わせて企画されたもの。こちらも同時に楽しみたい。

     作者はこの小説についてホームページで、<ドラえもんを愛する多くの方に読んでいただきたい自信作です。「マジだぜ!」>と宣言している。作者にとっても会心の自信作なのだ。

  • SF作家瀬名秀明がドラえもんを書く。それだけで心躍りました。期待が大き過ぎた部分と、期待通りの部分と、期待以上の部分がありました。まんがでは「喜」のコマのすぐ後に「哀」のコマがあっても、それをテンポよく読ますことができますが(特にF氏のまんがはテンポがいいのでコマ間の切り替えが早く巧いから)、小説で同じようにやると話の骨格がバラバラになってしまうんですね。だから一コマをじっくり書く。心情を描き込む。そのことにより、まんがが小説になりました。これぞノベライズでしょう。のび太たちの心情が書かれているから、より一層鉄人兵団の恐ろしさが迫ってきますし、リルルとの友情の築き方も胸に迫ります。
    そして何より全編ドラえもん愛に満ち溢れてます。いや藤子・F・不二雄愛に満ちているというべきかな。話のあちらこちらにドラえもんの他のエピソードからの引用を散りばめ、そして嬉しいサプライズゲストの登場。そうドラえもんが、F作品が好きなんだという気持ちで、作者と通じてしまう感覚も面白かったですね。
    単なる話題作りに終わらない名作、これはファンアイテムであり読み継がれて欲しいジュブナイルですね。

  • 瀬名秀明さんがドラえもんを小説化するという事で、結構期待して読みました。

    面白く読ませてもらいましたが、
    漫画版の暖かい雰囲気が
    小説版では心理描写として生々しく描かれていて、特にスネ夫がパニックになるシーンなどはドン引きしてしまいました。

    あと、星野スミレが登場した時には⁇?。調べてみてやっと訳が分かりましたが必要だったのかな、あれは。

  •  コミックの版の完全なノベライズです。

     瀬名英明がところどころでドラえもんトリビアを入れてくるし、秘密道具に科学的な根拠を与えようと、小難しい科学話を挿んでくるしで、結構楽しいです。

     はっきりしているのは、これはマンガを知らない人が読んでも全く面白くないということ。

     『のび太と鉄人兵団』が大好きな人は、その魅力を記憶から掘り起こしながら、新たな魅力を発見できると思います。とてもオススメです。
     

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著者プロフィール

■瀬名 秀明(セナ ヒデアキ)
1968年静岡県生まれ。仙台市在住。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)修了。薬学博士。
1995年に『パラサイト・イヴ』で第2回日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。
1998年には『BRAIN VALLEY』で第19回日本SF大賞を受賞。
SF、ホラー、ミステリーなどさまざまなジャンルの小説作品に加え、科学・ノンフィクション・文芸評論など多岐にわたる執筆活動を行っている。
2011年に藤子・F・不二雄作品のノベライズとなる『小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団』を手がけ、大きな反響を集めた。
ほかの著書に『大空のドロテ』(双葉社刊)、『月と太陽』(講談社刊)、『夜の虹彩』(出版芸術社刊)、『新生』(河出書房新社刊)、『この青い空で君をつつもう』(双葉社刊)などが、また近著に『魔法を召し上がれ』(講談社刊)がある。

「2019年 『小説 ブラック・ジャック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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