山中鹿之助 (P+D BOOKS)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 35
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093522014

作品紹介・あらすじ

松本清張、幻の作品が初単行本化!

主君・尼子家の再興を願い、大敵・毛利に果敢に挑み暴れた、山陰の戦国猛将・山中鹿之助の、短くもドラマチックな生涯を生き生きと描く。
没落しつつあった尼子家一筋に全てを捧げ、月山富田城を取り囲む毛利元就の大軍を、その抜群の勇力と才智により何度も跳ね返し、武名を高めた鹿之助だったが、最終的に尼子義久が毛利の軍門に下り、富田城を明け渡すことになった。
その後、牢人をしながらも尼子家再興を使命とし、尼子勝久を擁立し、幾度の苦難を乗り越え、石見国入りし新山城を占拠するも、毛利勢との戦に敗れ富田城へ入城することは叶わなかった。
さらに、10年後、織田信長の毛利攻めに乗じ、再び、尼子軍を再興した鹿之助だが……。
100度打ちのめされ、1000回も挫折を味わう壮絶な鹿之助の人生、しかし、進むことはあっても退くことはなかった、その義勇の名は、天下に鳴り響いた。
弊社雑誌「中学生の友」に1年間連載された、松本清張、幻の作品。著者が代表作「点と線」を執筆した頃に同時に描いた、名作が50余年の時を超えて甦る。

感想・レビュー・書評

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  • 松本清張の時代小説は珍しく、主人公の生涯は時代に抗うことでその時折輝きをみせる。派手な合戦はないが、戦いに必須である兵糧を断絶していく知恵が現在の北の国に対する外交と重なっていく。武器よりも打撃は大きいのは時代を経ても変わらない。

  • 毛利家に滅ぼされた出雲の尼子家再興のため、近習衆、山中鹿之助の奮戦記。国を持たず、少数でありながら、勇猛果敢な尼子武士は失地を次々に回復し、かつての居城富田城にせまる。一度は滅びた小国、戦の度に離反と敗戦を経験する。しかしそれでも鹿之助は己をいっそう奮い立たせる。「おれは棟梁だ。お屋形や尼子衆を置き捨てて死ねるか。この世はなにが起こるかわからぬ。とりうるかぎり、すべての手立てを用いて道を探るのがおれのつとめだ。」
    どうしてもうまくいかないそういった苦境にある人が読んだとき、鹿之助のパワーを分けてもらえるのではないだろうか。うまくいかないながらも信頼を失わない、そういった鹿之助の人間的魅力が描かれています。著者は松本清張。

  • ▼電子立ち読みあります▼
    http://shogakukan.tameshiyo.me/9784093522014

    松本清張、幻の作品が初の電子化!  

    主君・尼子家の再興を願い、大敵・毛利に果敢に挑み暴れた、山陰の戦国猛将・山中鹿之助の、短くもドラマチックな生涯を生き生きと描く。 没落しつつあった尼子家一筋に全てを捧げ、月山富田城を取り囲む毛利元就の大軍を、その抜群の勇力と才智により何度も跳ね返し、武名を高めた鹿之助だったが、最終的に尼子義久が毛利の軍門に下り、富田城を明け渡すことになった。  

    その後、牢人をしながらも尼子家再興を使命とし、尼子勝久を擁立し、幾度の苦難を乗り越え、石見国入りし新山城を占拠するも、毛利勢との戦に敗れ富田城へ入城することは叶わなかった。  

    さらに、10年後、織田信長の毛利攻めに乗じ、再び、尼子軍を再興した鹿之助だが……。  

    100度打ちのめされ、1000回も挫折を味わう壮絶な鹿之助の人生、しかし、進むことはあっても退くことはなかった、その義勇の名は、天下に鳴り響いた。  

    弊社雑誌「中学生の友」に1年間連載された、松本清張、幻の作品。著者が代表作「点と線」を執筆した頃に同時に描いた、名作が50余年の時を超えて甦る。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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