著者 :
  • 小学館
3.27
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本棚登録 : 467
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093792042

作品紹介・あらすじ

妻ある男性との恋愛、妊娠、未婚出産、そして癌闘病。十年分を一気に生きた一年間の哀しく、壮絶な私記。芥川賞作家がすべてを綴った衝撃の出産・闘病「私記」。

感想・レビュー・書評

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  • 著者の考えや、価値観には正直共感できない。
    しかし、そのことを忘れるほどの生と死の表現を感じた。まだ作中で東さんは無くなっていないが、効かない抗がん剤、ガンの転移と、このまま悪化していく徴候しかなく、読み終わった時には暗い気持ちが残った。

  • 作者は不倫の末、妊娠すると共に、恩師の癌にも直面する。生と死を一度に受ける現実を赤裸々に綴っている。どんな人との子供であろうと、命には変わりない。人の命の儚さが沁みる本であった。

  • 柳美里さんの作品を初めて読んだ。
    フルハウスだけでなく、
    まさか石に泳ぐ魚の作者だったとは。
    色々と断片的な記憶が繋がって驚いた。

    男にしがみついて生きているような、柳さん自身の価値観にはあまり共感出来ないが、 私記ということで赤裸々すぎる程の経験が事細かに書かれており、作家としての描写力をありありと感じた。
    特に、作家の仕事と出産、育児の両立の難しさや未婚に対する周りからの視線の厳しさなど、20年程前の社会での女
    性の生きづらさがとても伝わってきた。

    柳さんはシングルマザーながらもあまり先のことは考えずに行き当たりばったりであれこれ準備や覚悟をせずとも出産に至った印象がある。私は自分が自立し、成熟した大人になるまで子供を授かることへの責任は持てない、と思っていた。しかしこの本を読んでいて、確かに我々誰しも時の流れに身を任せるしかないこともあるし、そんなに大人は完璧ではないのだな、と実感するともに、少し安心した。

    柳さんは妊娠後、重度の癌を抱えた方(東さん)と同居生活を共にし、出産、育児を行っていく。その事が、彼女に更に命について考えるきっかけをもたらしている。
    癌の方の治療の様子や投与する薬までもが事細かに書かれており、直視しづらい現実を見せられているようであったが、生と死はいつも裏返しにあることを実感させられた。

    -この子が昨日出来なかったことを今日出来るようになるように、東は月単位で出来ないことが増えていくのだ。(要約済)

    4部作なのであと3部、読んでいきたい。

  • 1.00

  • 柳美里さんにハマり中。

    お子さんを出産して、東由多加さんが亡くなるまでを書いています。
    次は、「魂」「生」「声」と続く。

  • 東という人とどういう関係だったかここでははっきりと描かれていないが、家族以外は分娩室に入れないのでは

    「命」というタイトルだが、「出産」が詳しく書かれていてプレママが読むような感じになっているような気がする

  • 恋愛は理論でするものではなく、感情でするものだから、客観的に見てしょうもない男に入れあげてしまうのも、仕方がない。
    それにしても、ここに描かれている女(柳美里)は、非常にやっかいで、弱く、言っては悪いが面倒くさい。
    覚悟というか、自分に対する厳しさというか、そういったものが薄いような気がする。
    事前に備えたり、先を読んだりするのが下手で、生活力もない。
    実際はどうか知らないけれど、この本からはそういうふうに感じた。
    こうやって、生活というものからふわふわ浮いている人が作家になれるのかもしれない、と思った。
    もう、だいぶ昔の本だから、今や息子さんも大きくなられたようだ。
    子育ての場面では、東さんと柳美里さんが力み過ぎているのがほほえましい。
    初めての子どもって、そうだよねえ、と、クスクス笑ってしまった。

  • 想像よりかなり良かった!

    生まれゆく命と死にゆく魂のせめぎ合い、何もかもさらけ出した文章は壮絶だ。

    出産や子育てがリアルに描かれていて、アラサーの私には一段と興味深い。

    ただ不倫、またそこからの妊娠は最低だ。子供が可哀想で仕方ない

    東さんとの関係のはじまりも気になる。

  • 自分には決してできないややこしい生き方を疑似体験して疲れてみたいときに読むといいでしょう。うっかり雨の日の図書館でたまたま手にとって読み進めてしまうとさらにつらい気分になって椅子から立ち上がれない危険性があるのでご注意。重くて粘着質なところが面白い!!

  • 柳美里さんの作品には賛否両論。
    東由多加氏の柳美里さんと生まれてきた子供への愛が一番心に響いた。

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著者プロフィール

柳美里(ゆう・みり) 小説家・劇作家。1968年、神奈川県出身。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」に入団。女優、演出助手を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、『魚の祭』で、第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1994年、初の小説作品「石に泳ぐ魚」を「新潮」に発表。1996年、『フルハウス』で、第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で、第116回芥川賞を受賞。著書多数。2015年から福島県南相馬市に居住。2018年4月、南相馬市小高区の自宅で本屋「フルハウス」をオープン。同年9月には、自宅敷地内の「La MaMa ODAKA」で「青春五月党」の復活公演を実施。

「2020年 『南相馬メドレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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