まぐろ土佐船

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093792202

作品紹介・あらすじ

高知の漁船は、一攫千金の夢を追って世界の海を駆けめぐる。マグロ漁の厳しさと、死の危険や孤独と直面しながら豪快さや優しさを忘れない男たちの姿を、3度の航海を体験した著者が、躍動感あふれる筆致で描いた感動作。第七回小学館ノンフィクション大賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 1980年代前半、クルーとしてまぐろ漁船に自ら乗船し1700日以上を航海の日々を綴った貴重なルポタージュ。「マグロ漁船」と言われて思い描くのは失礼ながらミナミの帝王などの借金取りの脅し文句と、ひたすら過酷といった抽象的なイメージしか持てていなかったが本書を読んで色々知ることができた。

    「簡単には船に乗せられない。逃亡や精神崩壊は戦力ダウンに等しく、戦力ダウンは共死に繋がるからだ。」といったことが書かれていて、普段仕事に命を預けていない自分はすこし考えさせられた。
    あと小学校から漁に出ていたので字が読めないメンバーがいた事実には驚くともにすこし考えさせられた。

    また現在海洋資源の枯渇が騒がれているが、当時既にその兆候が表面化していたこと、漁に出たくても出れない人が多数いたことは知らなかった。明らかに人間のせいでここ100年の海洋資源の状態が悪化しているのは自明で、これからは(いま研究段階?の)養殖マグロを楽しむようにしないといけないかもって正直思った。

  • はっきり言って文章は下手だ。でも、そこに描かれる世界は体験した人でなければ分からないことばかり。マグロ漁船の過酷な実態。こりゃあ、借金の形に根性ない人間送り込んでも使い物にならんわなあ、ということがよく分かる。漁業ノンフィクションという新しいジャンルか?

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