- Amazon.co.jp ・本 (103ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093793926
作品紹介・あらすじ
この絵本は「知る」ためのものである。十億円という金はいったいどのくらいの価値があるのか。十億円あれば何が買えるのか。百億円、一千億円、一兆円、十兆円、百兆円だったらどうか。毎日毎晩新聞で目にし、ニュースで読み上げられるそういった数字を実感としてイメージできるようにという目的で、この絵本は制作された。
感想・レビュー・書評
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畜生、世の中は実に無駄遣いが多い。
畜生。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2008年04月05日 20:56
村上龍氏の絵本、ということで興味を持った
バブル後の不良債権処理で投入された公的資金と、世界で善とされる事業(発展途上国の援助とか)とを比較して、それだけのカネがあれば、こんなこともあんなことも出来たのに・・・と思わせる
ただその背後には、単に「銀行が無駄がねを使って・・」という単純なものではなく、日本人がいかに金融リタラシーが低く、知らないことでどれだけ損をしているのか、知らないということすら知らないヒトが多い世の中なんだということを気づかせる意図があるのだと思った -
1999年、初版発行。おなじみの村上龍とはまのゆか。
バブル崩壊によって発生した不良債権や公的資金、新聞やテレビで報道される数千億円、数兆円という金額は平常の感覚では想像できない。本書はこれまでに投入された公的資金を使うと、具体的にはどんなことができたのかをより実感できる形で読者に示した絵本である。
例えば中央信託銀行へ投入された公的資金(1,500億円)で、アップル社の買収とシベリアのトラを50年間保護できる、もしくはさくら銀行へ投入された公的資金(8,000億円)でワシントンポストとシカゴブルズが買収できるなどといった事例が並んでいる。
いかにつまらんことにこの国は金を使っているかという、著者特有の皮肉もあるだろうが、本書の第一義は世の中の無駄遣いにどれだけの価値があるかを知ることとある。なぜ一つの銀行や民間企業を救済するために公的資金が投入されるのか、そもそも公的資金ってなんなのか、色々な疑問が生まれる。
10年以上前の書籍だが東京オリンピックの巨額予算を前に、にわかに再読されているようだ。なにも生み出さなかったもんじゅの総関連費用は1兆2000億円らしい。改訂版希望。 -
20世紀末ロールスロイス社が950億円で売却されたそうだ。著者は1000億円に満たない額でロールスロイス社の全てが買えるという事実を知り、それではバブル後に金融機関の救済に投入された数十兆円という天文学的な金額で何が買えたのかを紹介する事で、私達にその金額のすごさと言うものを身近に想像させてくれた。そしてその責任者達が刑事罰にも問われる事もなくいるという事も指摘している。そしてもし巨悪が存在するとしたら、彼らに一番の脅威となるのは、大衆が事実を「知る」という事だと述べている。是非お勧めしたい絵本だ。
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ばーっとみる
はまのさんが気になって
すごくしっくりはこなかったけれど、
もしふと気付いたら目の前に100円玉があったら
とりあえず財布に入れると思う -
公的資金投入・・・あの、忌々しい金融機関へのワイロともいえる金が、もし他のことに使われていたら・・・そんな金融業界と国の癒着をぶった切り!
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新聞やニュースで流れているお金の額は大きすぎてよくわからない。
たとえば、100円とか10万円だったら何が買えるのか想像できるが、
100億とか50兆円だとか、もうさっぱり想像できない。
この本は絵といっしょに、なにに使ったお金で、どれくらいのことが
できるのか、わかりやすく描かれていて、とても勉強になった。 -
図書館で借りた本。
村上龍のこのシリーズはいつも興味深い。 -
破綻したときのお金数千億で何が出来たかという皮算用。