パチンコ「30兆円の闇」: もうこれで騙されない

著者 :
  • 小学館
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093797238

作品紹介・あらすじ

鉄火場の掟、教えます。抗議・賞賛・野次・罵倒が噴出!『週刊ポスト』大反響連載を単行本化。ホール経営者、メーカー幹部、カバン屋、ウラ屋、ゴト師から警察官僚まであらゆる「業界関係者」に直撃取材。

感想・レビュー・書評

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  • 2005年の本だが面白い。パチンコ業界が警察利権であり賭博として直接客とホールが玉と金を交換せず景品交換所経由でやり取りする為に数々の利権が産まれてることやパチンコ屋の台を巡るゴト師やホール側の射幸心を煽る台設置、中国や朝鮮に流れるカネまで描かれる。警察ー台会社ーホールというヒエラルキーがあるとも分かる。

  • パチンコ業がギャンブルであり、ユーザーが儲かるようにはなっていないことは、胴元が儲からないようなギャンブルはない、儲からなければ、胴元が賭場を開帳するはずがない、パチンコ店が胴元である、これらの事実から明らかであろう。本書は、それよりも、パチンコ店に投入される金員とその流れが、規模に比して透明化されていない点と、政治家、監督機関(警察)との癒着の意味合いを解読する。まぁ、当たり前のことが書かれているだけだが、その規模に驚嘆するところ。実のところ、パチンコだけでなく、競馬・競輪・競艇も同様の構造。
    その他のサッカー籤などはどうかな。さらには、構造にはパチンコとそれほどの差異がないにも関わらず、政治家や自治体が提唱するカジノ構想の意味合いにも、思考を巡らせるべきだろう。

  • パチンコ業界と警察との関係が少し分かる。

  • パチンコに危機感を持っている人はパチンコ全廃すべしと考えているはずですが、それが最早不可能なまでにパチンコ産業は巨大化し日本社会に根をはってしまっていることをこの本で改めて深く思い知り、絶望的な気持ちになりました。政治的な全廃が不可能であるならばもう個人個人がパチンコを止めるしかパチンコ産業を縮小させる術はないのでしょうか、暗澹たる気分になります。

  • 市場規模30兆円。部品を含めた自動車産業(41兆円)や医療関係(31兆円)に並ぶ巨大産業。オーストリア一国のGDP(世界第20位:2518億ドル)をも上回る。この巨大市場を支えるのは言うまでもなくパチンコファン。彼らがつぎ込む金銭が、パチンコ関連業界を潤し、中国人や暴力団はては一国(北朝鮮・韓国)の資金源にもなっている。のみならず、この巨大市場は警察の利権と化して警察をも汚染している。この巨大産業の実態を非常に質の高い取材によって明らかにする一冊。「パチンコ、パチスロで遊ぶとはどういうことか、何を結果するのか、自分の支出したカネがどういう役割を果たすのか・・・(中略)・・・パチンコをやらない人にはパチンコ産業の持つ隠れた位置と重みを認識してもらいたかった(本書あとがきより抜粋)」。

  • 業界の序列では、警察が一番偉く、次にパチンコ台のメーカー、最後がホール。
    ゴルバチョフも日本に来て、中小企業が日本を支えている、ロシアには資源と人口はあるけど中小企業がない、なんとかロシアにもパチンコ産業を育てたい、といった。

  • 2008年の61冊目

  • 本当にトンデモ業界であることが分かった。

    個人的には、パチンコ(朝鮮球撃ち)は全面禁止にすべきだと思いますけどね。
    ギャンブルが日常にあるのは、健全ではない社会です。
    カジノの様に、特定の地域のみで運営するならいざ知らず、日本全国にギャンブル中毒患者を育成してどうする???

    個人的には、パチンコに1円もつかったことはありません。
    なぜなら、ゲームとして面白みがないから。
    更に、売上の大きな部分が、将軍様のミサイル開発費になっている事をどれだけの中毒患者が認識しているのやら・・・。

  • 「ギャンブル」とは位置づけられていないパチンコ。誰が支配し、誰が甘い汁を吸っているのか。各機関の利害が複雑に絡み合い、暗黙の了解でさまざまな不正や違法も目をつぶられる。

    裏世界のさまざまな専門家たちへの取材から カラクリの仕組みが事細かに書かれている。
    技術的なことや専門的な用語も多数含まれていて、パチンコをやらない人間には何のことか理解できない部分も多い。とにかく素人には太刀打ち出来ない世界であろうということ。

    これを読むと、パチンコで稼ごうなどという考えが浅はかで無理なことのように思えてくる。所詮、店が儲かる仕組みになっているのだ。そしてその裏に見え隠れする暴力団や警察OB。

    パチンコをするということが回りまわって誰を肥やしているのか、よく知った上で遊技すべきだと考えさせられる一冊。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。ジャーナリスト。1942年、東京都に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、フリーに。著書には『暴力団』(新潮新書)、『血と抗争 山口組三代目』『山口組四代目 荒らぶる獅子』『武闘派 三代目山口組若頭』『ドキュメント 五代目山口組』『山口組動乱!! 日本最大の暴力団ドキュメント2008~2015』などの山口組ドキュメントシリーズ、『食肉の帝王』(以上、講談社+α文庫)、『詐欺の帝王』(文春新書)、『パチンコ「30兆円の闇」』(小学館文庫)などがある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞を受賞した。

「2023年 『喰うか喰われるか 私の山口組体験』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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