主婦と恋愛

著者 :
  • 小学館
3.03
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本棚登録 : 99
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093797375

作品紹介・あらすじ

夫といても、なぜか淋しい-夫婦の間に流れる何気ない思いやりや、ちょっとした不満&物足りなさ-そして偶然めばえてしまった夫以外の男性への恋ごころを、繊細で、しかも優しく笑える暖かさで描きました。

感想・レビュー・書評

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  • チエミ・忠彦夫婦と、サッカーで知り合ったワカナちゃん、知り合いの知り合いサカマキさんとの関係、とも言えないような関係?それもほんの一時期。
    そんなゆるさの中でそれなりに生きていけるチエミって、いいような悪いような・・・
    いや、こういう生き方こそ、今の時代をうまく泳いでいくコツなのかもしれない。
    特に義母との付き合い方は絶妙。
    誰もが悪意ナシ、なのにマイペースで、何とも面白い空気感だった。

  • いかにもなタイトルで、ヒルガオ?!と思いきや、淡くて何も起こらなくて、でもそこがよかった。
    ただ、作者のファッションセンスを疑う。
    前髪サラサラの男の人がかっこいいわけがない。ダサい!!!←偏見。

  • サッカー観戦に絡んで得た新しい知り合いとの日常。なにか起こりそうで起こらない、そこが『主婦と恋愛』なのだろう。

  • ワールドカップに熱狂する話が中心であり、ささやかな日常の良さを味わえる作品。話の浮き沈みも静かで、わくわくはあまり感じられない。

  • 職場の先輩だった白川さんからもらったサッカーのチケットで、チエミは夫の忠彦と北海道まで行った。

    そこで出会ったのはサッカー好きなワカナちゃんで、

    チケットもらったお礼に白川さん家にカニを届けたついでにカニ鍋パーティーに参加して知り合った
    写真家のサカマキさん。

    ワカナちゃんの若さと美貌と人懐っこさ。
    サカマキさんの意味ありげな笑みと、自信過剰な仕草。

    ひょんなことで知り合った人たち。無意識に、吸い込まれるようにひかれたり、切なくなったりする瞬間。

    だいぶ何年か前に最初の方だけ読んで投げ出した本。
    ちゃんと読み終えたよー。達成感)^o^(

  • 恋愛が始まりそうで始まらない。
    ドキドキしたりイライラしたりの
    もどかしさがたまらない。
    タイトルは、もっとドロドロした話を想像させるけど
    中身はさわやかな小説でした。

  • ■夫といても、なぜか淋しい―夫婦の間に流れる何気ない思いやりや、ちょっとした不満&物足りなさ―そして偶然めばえてしまった夫以外の男性への恋ごころを、繊細で、しかも優しく笑える暖かさで描きました。

    ■■ほのぼのとしたお話でした。大きな起伏はないけど、日常の中のちょっとした夫婦のすれ違いや、浮気じゃないけど夫以外の男性へときめいたり、また夫の存在を再確認したり。こんなのんびりした夫婦の関係はちょっと羨ましいかもしれない。

  • なんかおこりそう、わくわくと思って読んでいると、
    何もおこらず終わってしまった。
    でもそれがいいかも。
    相変わらず文章軽快で、漫画のようにさらっと読めます。

  • ・チエミはサカマキへの想いが高まりつつあるのを自制し、
     接触を避けようと試みている。さらに忠彦には遠まわしに
     メッセージを送っているが、忠彦は気付かない。
     ●だからといって、鈍感な忠彦に問題があるわけではないだろう。

    ・P222 べつにつまらなかったわけじゃない。
        退屈していたわけじゃない。
        暇だったわけじゃない。
        絶対にそうじゃない。
     ●だったら、なんなのか。本気で愛していたとでもいうのか。
      結局、W杯が終わることでサカマキへの恋心もなくなっている。
      恋心というものの不確かさ、うつろいやすさがよく描かれている。

    ・P248 もしどこかで何かが一つ違ったら。
        今の自分はまったく違う場所にいたかもしれない。
        あるいはどこかで何かが違ったおかげで、今この場所にいるのだろうか。
        それはこれまでもそうだったし、これからもずっとそうなのだろう。
        チエミはそう思って、ほんの少しだけ心を揺らした。
     ●結局のところ、この本の要旨はこの一文に集約されている。


    ☆きっかけは本読みHP

    読了日:2010/03/05

  •  なんかよく分からない話だった。ちょっとマンネリになった夫婦の心理状態を表現した小説。

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著者プロフィール

1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞。その他の著書に『ルート225』『中等部超能力戦争』『D菩薩峠漫研夏合宿』『編集ども集まれ!』などがある。家族をテーマにした直近刊『じい散歩』は各所で話題になった。

「2022年 『団地のふたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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