五峰の鷹

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 102
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (599ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093798556

作品紹介・あらすじ

壮大なる男たちの戦国叙事詩

朝廷から金掘り御免の許可を受けてきた石見・三島家の嫡男・清十郎は、9歳の時、叔父の吉田藤左衛門(石見玄蕃)に父を殺され、母・お藤の方を奪われたが、守役の機転で一命を取り留めて故郷を脱出、京都で剣術の腕を磨いていた。しかし、そこにも玄蕃の手下が現れて命を狙われ、清十郎は明の海商・王直を頼る。種子島で鉄砲を学んだ清十郎は、自らも商いを覚え、山口の大内家では毛利元就の知己を得る。その後も、持ち前の行動力を発揮して幾多の危機を乗り越え、近江に逃れる将軍・義藤(義輝)の京都奪還に尽力するなど、武将としても成長、やがて京都を抑える三好長慶と結んだ玄蕃と対峙することになる。
お家再興を目指して成長していく若き武将・三島清十郎の姿を通し、日本が統一に向かう機運が生まれた時代を鮮やかな筆致で描きながら、鉄砲普及の背後にあった諸外国の思惑、若き日の明智光秀や織田信長との交流も交え、時代が大きく動いた原動力を浮き彫りにする。


【編集担当からのおすすめ情報】
著者は戦国時代を生きた絵師の生涯を描いた「等伯」で第148回直木賞を受賞。本作品は、受賞後第一作となります。

感想・レビュー・書評

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  • 2016.1 面白く読ませてもらいましたが、都合のいいストーリーすぎて、TVの時代劇観てるみたいな気がしました。

  • 2016.01.山吹城を落とされた三島清十郎は海賊の王直の力を借りて取り返そうと考えていた.その後,商いで鉄砲を扱うようになり将軍からも役職をもらうようになる.山吹城と石見銀山を三島家から乗っ取った玄蕃は,陶晴賢とポルトガル人と組んで日本中を牛耳ろうとしていた.毛利元就と清十郎は彼らを滅ぼすことに成功するが,王直が明と朝鮮軍に囲まれているとの報告を受け助けに向かう.面白かったが,終わり方がなんともあっけなく拍子抜け.

  • 石見銀山を支配していた三島家の嫡男である三島清十郎という人物が主人公で、銀山や貿易、鉄砲、船合戦などを中心とした小説です。

    時代的には、大内義隆が政治を放棄したため、陶晴賢が台頭し、毛利元就との厳島の戦いが起こるあたりです。

    主な登場人物は、剣の師匠である塚原卜伝、その兄弟弟子である後の細川藤孝、そして、兄弟弟子とは呼べないが同門である足利義藤(義輝)、後に義理の父となる倭寇の海賊である王直、その盟友で九州の大商人である神谷寿禎などがいます。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-0221.html

  • 安定の安倍龍太郎だけど、だんだん戦国時代物で読むものがなくなってきたので、テーマ的にはあまり興味が湧かなかったけど、消去法的に選択。なんかブツブツ途切れるような内容だなと思ったら、やっぱ週刊誌連載だったのね。内容はつまらなくないけど、エピソード毎に問題が持ち越されまくって、最後にどうすんだろうと思ったら、続編に続く的な終わり方である種予想通り。話もちょっと、エンタメ時代劇のようで、近年の安倍龍太郎の骨太さが感じられず、これはジャンルが違うやつだなと納得しつつ、次もまた安倍龍太郎を読むのであった。

  • 「村上水軍の娘」よりちょっと前の話。毛利家が大きくなるきっかけとなる戦いがクライマックスになっている。村上水軍や焙烙玉の話も出てくる。村上水軍の娘のすぐ後に読んだので、話が繋がって楽しかった。

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著者プロフィール

作家。1955年福岡県生まれ。久留米工業高等専門学校卒。東京の図書館司書を経て本格的な執筆活動に入る。1990年、『血の日本史』(新潮社)で単行本デビュー。『彷徨える帝』『関ヶ原連判状』『下天を謀る』(いずれも新潮社)、『信長燃ゆ』(日本経済新聞社)、『レオン氏郷』(PHP研究所)、『おんなの城』(文藝春秋)等、歴史小説の大作を次々に発表。2015年から徳川家康の一代記となる長編『家康』を連載開始。2005年に『天馬、翔ける』(新潮社)で中山義秀文学賞、2013年に『等伯』(日本経済新聞社)で直木賞を受賞。

「2023年 『司馬遼太郎『覇王の家』 2023年8月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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