- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093800815
感想・レビュー・書評
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宮本恒靖の戦記。2002年〜2005年におけるガンバ大阪、日本代表の試合を中心に振り返られている。
そこに登場する試合は、勝った試合も含め、1つも簡単なものはなかったことがわかる。うまく流れ、リズムを引き寄せ、チームを良い方向へ導こうと腐心しているのが伝わってくる。
1番有名な事例は2004年のアジアカップ準々決勝のヨルダン戦のPKの場面だろう。中村俊輔、三都主アレサンドロが外したPKは、立ち脚を踏み込んだ時に芝がズレたためで、ダメもとで流れを変えようと審判に抗議する。結果、審判の判断でペナルティスポットが変わり、川口の神懸かり的なセーブもあってヨルダン戦に勝利。最終的にアジアチャンピオンに登りつめる。
人間は感情の動物であり、守備であらかじめ決めていた約束事があったもシステマティックには動けない時もあるだろう。そういった時に原点に立ち返り、球際に強く当たるように選手を鼓舞しつつ、冷静にこのポイントで奪うために最終ラインはこの位置にする、と冷静に決める。
自己主張が激しく、挑発的な態度もあったと宮本が述べる中田英寿とのやり取りでは、中田英寿の性格的なものも含め、読んでいるコッチまで情景が浮かんでハラハラする。
闘将で実戦型の柱谷哲二、調整型の井原正巳、全方位型でピッチ外もキャプテンシーを持った宮本恒靖。DFとして恵まれた体型で無いながらもセンターバックとして活躍したのには、強烈なキャプテンシー、統率力があったからに他ならない、と感じる一冊だった。
流れの変え方のヒントになる。自身のトレーニングについて一切触れられていないので、その点についても是非知りたいな、と感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みたいけどサトシュンはあまり好きなライターではない。ていうか嫌い。ロクな事書いてなさそう。