図鑑少年

  • 小学館
3.20
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本棚登録 : 117
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093860352

感想・レビュー・書評

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  • 913.6

  • なくしたピアス、だけは、特に、何年かごとに読み返したくなってしまう。駅前でウードを演奏する旅行者の美しい女性とわたしの一瞬の交流を描いた短編。

  • 日常を少し異なった視点から切り取った短編24編。文章とか切り口は悪くないなと思うけど、文学的で読んでて疲れた。

  • 不思議な短編集だった、ということだけ覚えている。静謐、透明、という単語が似合いそうな。

  • たえず表情を変える都市。
    そこで暮らす著者が、日々の生活の中から切り出した24編の物語です。
    エッセイのようにも感じられるのは、語り手が著者自身らしいことと、舞台が東京のどこかの風景であることによるのでしょう。

    ひとつの場面が写真のように残っています。
    1匹のはぐれ犬が、無人の国立競技場でライトに照らされながら、スタジアムの芝の上を歩いている場面。

    起伏に富んだ物語ではありませんが、波が寄せては引くように、さわさわとした揺れを残していきます。
    少し、不安になってしまうような。
    見てはいけないものを見てしまったような。

  • 装丁に惹かれました。
    写真もよかった。特に、スーパーボール掬いのと、その次の森の中の。丸くぼやけた輪郭とその次のすっとした線のものがきれい
    どれも不思議な感じで、どこから読んでも、例えば寝る前にひとつだけとかでも良いなあと思いました。

  • 読後感、ふわふわ。さびしいような、あたたかいような、不思議な気持ち。

  • 超短編がわさーと入ってた

  • 『大竹昭子』さんの足跡をたどる読書の旅、その3。前作『旅ではよく眠り』が海外での体験が主なテーマだとすると、こちらは国内、それも著者の住む東京・四谷近辺を中心としたものだ。エッセイのようでいてフィクションのようでもある。その後書かれる小説に結実していくエッセンスや観察記録が、あちらこちらに散りばめられていて興味深い。住んでいるアパートの前の雑木林が一夜にして伐採される話(「空飛ぶシーツ)やなど、まるで『ソキョートーキョー』の一節そのものだ。

  • ブッカーリトル「Life's a Little Blue」。若くして死んだトランペッターの数少ないアルバムの中に入っている一曲。

    「私の国では物書きは本を持たないの、よく旅をするから本を持って来られないの。読んだことは頭に入れておくんですって」
    たしかに本に書いてあることが頭に入っていれば本はいらない。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。小説、エッセイ、ノンフィクション、批評など、ジャンルを横断して執筆。短編小説集としては、本書は『図鑑少年』『随時見学可』『間取りと妄想』に続く4冊目。人間の内面や自我は固定されたものではなく、外部世界との関係によって様々に変化しうることを乾いた筆致で描き出し、幅広いファンを生んでいる。
写真関係の著書に『彼らが写真を手にした切実さを』『ニューヨーク1980』『出来事と写真』(畠山直哉との共著)『この写真がすごい』など。他にも『須賀敦子の旅路』『個人美術館の旅』『東京凸凹散歩』など著書多数。
部類の散歩好き。自ら写真も撮る。朗読イベント「カタリココ」を主宰、それを元に書籍レーベル「カタリココ文庫」をスタートし、年三冊のペースで刊行している。

「2022年 『いつもだれかが見ている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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