世界の中心で、愛をさけぶ

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093860727

作品紹介・あらすじ

十数年前。高校時代。恋人の死。「喪失感」から始まる魂の彷徨の物語。落ち葉の匂いのするファーストキスではじまり、死を予感させる無菌状態の中でのキスで終わる。

感想・レビュー・書評

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  • 当時、多くの人たちが涙し「セカチューブーム」という社会現象を巻き起こしましたね
    わたしも巻き込まれ、映画もドラマも観ましたw
    小説はまだ読んでいなかったので手にとってもみました

    映画、ドラマ、小説では内容は少し違うかもしれませんが、ご存知の通り、朔太郎とアキの青春恋愛物語
    二人が高校生っていうのがまたいいですね
    ピュア!
    大好きなアキのために必死になる朔太郎がまたいい!

    そして、小説でもやはりありました
    あの、有名なシーンが!

    空港で搭乗手続きに向かう朔太郎
    そのとき後ろで物音が…
    振り返るとアキがソファーの下に倒れていた

    「助けてください」

    「お願いです、助けてください!」

    「お願いです、助けてください!」

    朔太郎の悲痛な叫びが空港中に響き渡る
    そして声はしだいに小さくなっていく…


    懐かしの「セカチュー」当時と変わらず感動でした。゚(゚´Д`゚)゚。

    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      1Qさん、こんばんは(^^)
      懐かしい〜「セカチュー」!
      映画やドラマ観た……ウン
      有名なシーンは……覚えていますw
      。・゚・(ノД`)・゚...
      1Qさん、こんばんは(^^)
      懐かしい〜「セカチュー」!
      映画やドラマ観た……ウン
      有名なシーンは……覚えていますw
      。・゚・(ノД`)・゚・。
      2023/06/09
    • 1Q84O1さん
      チーニャさんもセカチューブームに巻き込まれていましたかw
      毎週、ドラマを楽しみにしていた記憶がありますw
      年をとって涙腺がゆるくなったせいか...
      チーニャさんもセカチューブームに巻き込まれていましたかw
      毎週、ドラマを楽しみにしていた記憶がありますw
      年をとって涙腺がゆるくなったせいか、小説でもあのシーンを読んでいるとウルウルしてしまいました(´Д⊂ヽ
      2023/06/10
  • 「人間は忘れていくんだよ。生きていくために」

    「天国ってのは生き残った者が発明したもんだ。いつかまた、きっと会える。そう思いてぇんだ。俺なんか未だに、この世に未練があって未練引きずりながら生き残ってる。残されたもんにできるのは、跡片付けだけだよ」

    「今日じゃなきゃ、だめなんです!!!
     次なんて....もうないよ」

    生き続け過去と向き合う葛藤
    死に向かい未来に対する葛藤

    人は今この瞬間しか変えられないのに
    変わらない過去と
    分からない未来を
    考えては思い悩む

    ああすれば良かったのにとか
    こうなりたいとか
    願う


    今を大事にすることは
    素敵な過去を作り
    理想の未来への一歩となる

    過去に執着せず
    未来を恐れず

    今を生きよう


    世界の中心は、ここにある今だと僕は思う。

  • 「君の膵臓を食べたい」を読んだ時は涙涙だった。似た設定だけど、この作品は静かに読むことができた。アキの生きていた過去といなくなった今が別物ではないと感じてしまう。死は生につながっている。肉体がなくなってしまう物理的死は耐えられないが、心の中では思い出や声を聞くこともできる。朔太郎のおじいさんの言葉も深みがあり、心に響いてくる。

  • 昔、映画も見た。ドラマも見た。
    そして突然今原作が読みたくなった。
    凄く純粋なお話しだな~相手が病気ってだけで悲劇な話になっちゃうけど、
    それだけじゃなく清んでて、キレイなお話しだった。
    映像でもそうだったけど、おじいちゃんの存在は大きいね。

  • 映画を見てから読んだ。意外と面白いとは感じなかった。

  • こんなにも誰かのことを愛することがあるだろうか

    大切な誰かがいなくなったとき、人は言葉では言い表せないような悲しみを感じる。いなくなってほしくない人がいなくなるから、その人はいなくなる。
    「人を好きになったから、その人の不在が問題になるのであり、不在は残された者に悲哀をもたらす。」
    大切な人の死をどうやって乗り越えていくのか。人の命には限りがあって、いつかは死ぬとわかってはいるけれど、そんなことを毎日考えながら生きている人はほとんどいないだろう。だからこそ、実際大切な人の死に直面したとき、どうしたらいいのかわからなくなる。

    淡々と進むように感じる物語だが、文章から想像できる情景がとても美しくて、最後の方は涙かとまらなかった。朔太郎の中にアキとの日々は残っているけれど、死にとらわれることなく新たな幸せを見つけているところに希望を感じた。
    私もいつかこんな恋愛がしてみたいな、、

  • 以下、本を読んだ2004年当時に書いた感想。



    さいごに残るのは、ただ不思議な感覚。
    いつも、本や映画の終わり方には不満や何かが付くのだけれど、
    何か、感情が粉よりもっともっと細かいものになって宙を舞った感じがした。この本の終わりと同じように。


    全体としては、さわやかだった。
    人間の上辺のところだけを描いている感も受けなかった、現に朔ちゃんがアキの生きている間に抱く感情は年頃であるが故のものも含まれていたし、朔ちゃんの心の窮屈さも深々と描かれていた。それなのに、何故かこちらは嫌気も窮屈さも感じなかった。
    それが良いことなのかそうでないのかは分からないが、
    これが片山恭一さんの本であり、わたしもそれを受け止めたいと思った。
    それとも、涙を流したり何か深くに沁みるものを感じなかったのは、わたしに感受性が無かったからかもしれない。

    人の心の何かをさっと掬うようなこの手法は、心地がよかったが、
    ただ一つ引っかかったのは、片山さんにとって色の無い世界は白黒なのだということ。
    やはり大半の人はそう思うのだろう、朔ちゃんもそうだったように。
    わたしが、大切な誰かを亡くしたときに見る世界もモノクロに映るのかなぁと、しみじみ思った。


    朔ちゃんは世界の中心で愛をさけんでいたのだろうか。
    どちらかというと、愛を粉よりもっともっと細かくしたものを舞わせていたような、そんな感じを受ける。わたしにとって最後のシーンはとても印象深かったようだ。
    そして、わたしは
    むしろ世界の中心で愛をさけんでいたのはアキの方ではないか
    と、少し思ったりした。

  • 映画とドラマがとても好きで当時はDVDも持ってました。ドラマ版の特典のカセットテープをよく聴いていました…。

    原作は初読み。朔ちゃん頭良い設定に驚きました!あとアキとも幼なじみみたいな設定でしたね。

    より哲学的な印象があり、そしてより淡白な印象。映像化の方が泣く要素が積み込まれているのは当たり前ですが。

    しかし冒頭の〈朝、目覚めると泣いていた〉はあぁセカチューだ…と平井堅さんと柴咲コウさん両主題歌が頭に流れながら読んでました。

  • 昔読んでいるはずですが、内容の記憶がなく、映画の名シーンと主題歌ばかり浮かぶため読んでみました。
    ページ数少なめで淡々と話が進みます。
    でもその分、想像以上に淡白。
    あっさりと病になり、あっさりと亡くなる。
    そしてその後朔は別の……
    勿論、青春を感じられますが、朔は別の……というのがどうも個人的にしっくりこない。
    朔の想いはその程度だったのかと思ってしまいます。
    敢えてその後を描かない方が個人的にはキレイでした。

  • 中学生の時に借りて読んだ

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著者プロフィール

昭和34年(1959年)愛媛県宇和島市に生まれる。愛媛県立宇和島東高等学校卒業。1977年九州大学農学部に入学。専攻は農業経済学。1981年同大学卒業、大学院に進む。1986年「気配」にて『文学界』新人賞受賞。1995年、『きみの知らないところで世界は動く』を刊行。はじめての単行本にあたる。2001年『世界の中心で、愛をさけぶ』を刊行。その後、ベストセラーとなる。近著に『世界の中心でAIをさけぶ』(新潮新書)、『世界が僕らを嫌っても』(河出書房新社)などがある。福岡市在住。

「2024年 『含羞の画家オチ・オサム—美術集団「九州派」の先駆者—』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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