黄金旅風

著者 :
  • 小学館
3.55
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本棚登録 : 165
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861328

感想・レビュー・書評

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  • 勝手に題名から想像したもののと違い、少しがっかりした。話も冗漫で、人物は魅力的ではあるのだが、今一生き生きとはしてない感じがした。

    取り上げた時代が渋いところではあるのだが、地味な時代であるのは間違いないし、作者の意図が空回りしてる気もした。

  • いい話だったのですが、量が多くて登場人物が多くてちょっとしんどかったです。

  • おもしろい!長崎

  • 名作の一歩手前か
    好き好きだけど…
    4.4点

  • 相変わらず圧倒的な密度だ。江戸時代の長崎という舞台設定も魅力的。主人公の一人が早々に退場するのは残念だが、男の矜持を語らせたらこの人は最高だね。

  • 2010.12.末次平蔵の船は高山国のオランダを攻めた.その後、日本とオランダとの関係は悪くなる.その平蔵が誰かに殺され、不肖の息子と言われていた平左衛門が跡を継ぐ.長崎の町は奉行に竹中重義が来てから締め付けがきつくなる.ルソンを制圧するため多くの不正を働いていたのだ.平左衛門は、竹中の不正を幕府に訴え、竹中は死罪となる.なにしろ、長ーい.

  • いくらなんでもコレは冗長といわざるを得ない。

  • 時代は寛永五年(1628)から寛永十年(1633)、徳川の将軍が秀忠から家光の時代へと代わる鎖国前夜の長崎を舞台にした物語です。

    南蛮貿易で財を成した末次家の総領息子、平左衛門は不肖の息子として実家から勘当されていた。
    しかし父・平蔵が暗殺されたことにより長崎代官を継いだ平左衛門は父とは全く逆の行動をとり、人望を集めてゆく。
    長崎のため。民のため。それだけを考えあらゆることにあたってゆく平左衛門。
    やがて長崎奉行・竹中采女正重義が密貿易をし、呂宋(ルソン)侵略までを企てていることを知り、不正を上訴するという行動にでる。

    大きなあらすじをいえば上記のようなものですが、これに外交問題、切支丹弾圧、幕閣の権力争いなどが絡み、またまたかなり骨太になっております。
    しかしそのせいでエピソードが盛り込みすぎの感がありました。
    登場人物も主役級の魅力的な男たちが多数登場したせいで逆に平左衛門が地味に映ってしまったり。
    海に選ばれし男、末次船の船大将・濱田彌兵衛、平左衛門の幼馴染で長崎内町火消組惣頭・平尾才介、天才仏具鋳物師・平田真三郎などなど。

    だけど読み終えてふと、これは人物が主役ではなく、長崎という街が主役であったのかと思いました。
    誰もが皆、南蛮貿易に翳りの出てきた現状を憂え、行く末を心配しつつ、それでも長崎の為を想い行動していました。

    教科書では一、二行程度の記述であったであろう長崎の当時の歴史がとてもよくわかりました。
    なにより幕末の「開国か否か」のあたりばかり読んでいたので、当時このように自由に貿易できていたことに驚き、とても勉強になりました。

    しかし飯嶋さんの作品は1ページあたりの活字の密度が濃いので普通の2.3倍時間がかかります。
    それでも早く新刊が読みたいです。超寡作な作家さんですから次は一体いつになるやら??

  • 朱印船貿易家・末次平左衛門の生涯を描く濃厚な小説。始祖鳥記より、はるかに面白いと思った。

  • 黄金の風を受けて、大海原に船を進めよう

    分厚い一冊です。
    読み応えは十分。
    将軍職が秀忠から家光へ変わろうとする時代。
    長崎はこれまでとは違う風が吹きはじめようとしていた。
    支配階層にとって自らの権威の及ばない民ほど厄介なものは存在しない。
    常に海の向こうに視線を向けていた長崎の民は「日本」という国の形を強く意識し、行動していた為、徐々に目の上のたんこぶという存在となっていた。
    やがて将軍家はじわじわと鎖国体制をとり始める。
    「うつけ」とよばれた主人公は敏感に上層部の動きに気付き、その他の暗躍にも目を光らせるが・・・
    徳川時代は領民がなにも考えつかないように、なにも行動できないように過酷な体制を押し付けていたのから表面上は平和に見えていただけで、 水面下では不満が燻り続けていて、幕末の動乱は来るべくして訪れた転換期だったのかも。
    だが微風に抑えられたとはいえ、長崎には常に海洋の風も吹いていた訳だし、表向きは見えずとも長崎の民たちにはきっと平左衛門たちの遺伝子が息づいていたんだろう。

    ひとつ難をいえば細部に散りばめられたいい素材・エピソードを使いきれていない所がすごくもったいない!
    全部使い切らないところがいいんだという意見もありそうですけど、わたしはもっと才助周辺の話を読みたかった(笑)
    才助の形見の品を平左衛門が身に着けているという描写で二人のつながりを描いてくれているとは判るし、最後の黄金蝶の描き方にも二人の思いは感じるのですけどね。。。

    飯嶋和一の作品はこれが初めてなので即断は危険ですが、ほかの作品の紹介文を見ていると「自尊心」や「熱のはけ口」を描きたい方なのかな、と感じました。

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プロフィール

小説家。1952年山形県生まれ。1983年「プロミスト・ランド」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。88年「汝ふたたび故郷へ帰れず」で文藝賞受賞。(上記の二作は小学館文庫版『汝ふたたび故郷へ帰れず』に収録)2008年に刊行した単行本『出星前夜』は、同年のキノベス1位と、第35回大佛次郎賞を受賞している。この他、94年『雷電本紀』、97年『神無き月十番目の夜』、2000年『始祖鳥記』、04年『黄金旅風』(いずれも小学館文庫)がある。寡作で知られるが、傑作揃いの作家として評価はきわめて高い。

黄金旅風のその他の作品

黄金旅風 (小学館文庫) Kindle版 黄金旅風 (小学館文庫) 飯嶋和一
黄金旅風 (小学館文庫) 文庫 黄金旅風 (小学館文庫) 飯嶋和一

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