- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093861601
作品紹介・あらすじ
坂本家はサザエさんちと同じ七人家族。ニートの父親、サプリ漬けのばあさん、いじめに悩む長男、かさぶたができるまで頭を掻きむしる二女etc…七人家族があゆむ、へたくそで、ばらばらで、泣きたくなるほどあったかい日々。第一回きらら文学賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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図書館で何気なく手に取った1冊。
兄弟の力強さ。
家族の化学変化。
家族って良くも悪くもなく
運命共同体。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
精神的な病やいじめ、様々な問題を抱えた家族。
なのに決して重くなく、説教臭くもない。ほんのり温かさを感じる。うまくはいかない事ばかりだけどそれでも彼らはたった一つの家族なんだ。
特に姉弟関係が良いなぁ。気が強くてツンツンしてるのにいざという時に頼りになる長女も、ほんわかしているけど実は脆い次女も、たまに反抗するけど誰よりも純粋な長男も。なんだかんだ言いつつ、皆が皆それぞれに支えあってる姿が何だかうらやましい。
何より主人公である三女の、まっすぐさが格好良い。いじめにも真正面からぶつかって、違うものを素直に「違う」と言える、彼女の強さが眩しい。なかなかこんな14歳はいないと思う。
脇を固める登場人物一人一人まで◎
そしてやっぱり桜井くんが可愛いんだよなぁ。 -
装丁に惹かれて、手に取った一冊。
黒野伸一って知らないなあ、と思ったらデビュー作なんですね。
いい意味で男性作家っぽくなくて、読みやすかったです。
ストーリーは思春期の女の子をメインに、学校と家庭、それぞれで騒動が起きるという感じで、特に奇をてらったものではありません。
学校で起きるいじめや同級生とのさまざまな人間関係は、なんとなく岩井俊二の『リリィ・シュシュのすべて』を思い起こさせましたが、あそこまでしんどくはない。
姉弟妹同士のやり取りなどは、江國香織の『流しの下の骨』っぽくもありますが、ミキを除く3人の姉弟妹の描写はあまりありません。
どちらの要素もミックスされた、本当にその辺で起こりそうなお話。
語り手であるミキが、それらの物事に動じない人物として設定されているのが、救いになっている部分でもあり、ストーリーを軽くしている部分でもあります。
でもこんなに達観した普通の女の子って、いそうでいないと思いますけどね。
面白かったし読みやすかった。
けど、特に心に残るほどのインパクトはなかったかな、というのが感想でした。 -
重い話ではないのですが、最近個人的に悩んでいることがありまして。
そのことと重なる部分があり、読んでよかったなぁ…。と思っています。
この本の男子は女子より複雑な事情があるだろうと言っていた部分に妙に関心しました。
家族って、どんなに複雑でもやっぱり大切で、愛すべき存在何だと思います。
私も家族を大切にしようと思いました。 -
変な家族
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どこ家にもイロイロな事情がある。どーんと立ってる主人公が逞しい。おかあさんは、ナメクジになってる場合ではないけど…そのカンジわかる(笑)
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★3.5
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4人姉弟父母にばあちゃん、そんな7人家族や学校生活がギクシャクしならがも変わっていき、ハッピーファミリになる様を三女を中心に描いていく物語。なかなか強引な展開もあるけど問題が解決されて良い方向に向かう定番のあらすじ。
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2011 4/25