船泊まりまで

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 99
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861663

作品紹介・あらすじ

あやうく、悲しく、美しい、愛の道行きふたりで、ここにいる。読む側の場所を揺さぶる最新長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 俊一と冴子、互いをわかっていた筈だった、
    けれど、本当はなにも、肝心なところをわかっていなかった
    わかっていなかったけれどわかったような素振りで振る舞っていた。

    冴子の妹の泉のために、妹夫婦の子を腹に宿した冴子。

    順調だった、何もかもが。でも、それはとても不安定な積み重ねで固められただけで、些細なものでいとも簡単に壊れてしまう関係だった。

    でもね、結局はよくわからないよ。
    簡単に言うと冴子がちょっと精神おかしくなっちゃうんだけどもだっけどー。
    遠ざかる家となんとなく似てた)^o^(

  • 「世界の中心で愛を叫ぶ」の印象が強すぎて、物足りなさを感じてしまった。
    でも、内容は悪くない。
    2人が出会ったいきさつはどこにでもありそうな感じだが、人が壊れていくのがドラマを見ているように速度があっていい。
    それに、今、一番問題になっている、代理出産にスポットを当てたのもなかなかいい案だと思う。
    世の中では、子どもが欲しくないのにできてしまったり、欲しいのにできなかったり・・・
    神様はどこでどう間違ったのか?と聞きたくなるぐらい不公平だ。
    ただ、授かりものはどうしようもできない。
    男性は妻が代理出産を選択したことによって、夫婦の子どもではない子を身ごもって、育てることを心から許せるのか。
    そのために、妻が壊れていってしまっても、俊一のようにずっと耐えることができるのか。
    世の中では、一瞬に色あせてしまうような恋をして、結婚したり、離婚したり、それはそれはハイスピードに物事を完結させようとする風潮があるが、そんな夫婦には、俊一の気持ちは永遠にわからないかもしれない。

  • 精神を病む夫婦の物語、らしい。らしいんだけどよくわからない。夫婦が置かれた状況すらよく判らない。

  • ん〜〜〜。
    やっぱり、この手の曖昧な結論の小説は私にはしっくりこないようだ。

  • 私はどこにでもある平凡な人間が主人公の作品が好きです。
    (銀色夏生とかの作品は好き)

    少し変わっているとしても市川拓司のようなほんわかミステリーが好きなわけで。

    片山恭一の作品を全部読んだわけではないけれど
    登場人物が心理的におかしくなっていく様がリアルで
    夜中に読まない方がいいです。

    私は
    読んだあとに
    ぐっすり寝れる本が好きです。

  • 「セカチュー」の片山恭一の小説。
    あんまりこの人の話は好きではないなと思っていましたが(人が死んでしまうので)、
    この小説は好き。

  • 「世界の中心で、愛を叫ぶ」がヒットした片山恭一だが、僕としては物足りなかった。その後、別の作品も読んだけど印象に残っていない。久しぶりに、どう変わったか借りたんですが・・疲れ(笑)
    人工授精に絡む狂気・・ノイローゼかな〜、とにかく理屈っぽい。情景で察しろと描きながら、別の所では生死観、哲学を押し付けてくる。話し合えば解決するんじゃないかって事を、バラバラにしてわざとのように引き離す。読んでてうんざりしました(笑)

  • 自分たち夫婦は子どもをつくらず、妹夫婦の子どもを妻は代理母として妊娠するが、妊娠が進むにつれ、おなかの子に情がうつり、妹夫婦の子だという思いと自分の子だという思いが葛藤して心が壊れていく、という話。透明で、淡々としたかんじに語られていきます。
    うーんやっぱりオチが読みづらい・・・;

  • ほんとに最後の方まで結構よかったの。
    でも、すごい頑張って読んでたのに・・・
    読解力のない私にはまたしてもわからない悲劇。
    恥ずかしながら、最後に冴子がカレーライスを好きな理由〜の所で、なんで俊一の心に悲しみが満ちたのかがわからないのです。

  • 内容が少し難しく楽しむところまでいきませんでした。

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著者プロフィール

昭和34年(1959年)愛媛県宇和島市に生まれる。愛媛県立宇和島東高等学校卒業。1977年九州大学農学部に入学。専攻は農業経済学。1981年同大学卒業、大学院に進む。1986年「気配」にて『文学界』新人賞受賞。1995年、『きみの知らないところで世界は動く』を刊行。はじめての単行本にあたる。2001年『世界の中心で、愛をさけぶ』を刊行。その後、ベストセラーとなる。近著に『世界の中心でAIをさけぶ』(新潮新書)、『世界が僕らを嫌っても』(河出書房新社)などがある。福岡市在住。

「2024年 『含羞の画家オチ・オサム—美術集団「九州派」の先駆者—』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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