薔薇のない花屋

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 110
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862134

作品紹介・あらすじ

一人娘の雫を育てながら、小さな花屋を営む英治。ある雨の日、英治は盲目の美女、美桜に出会う。美桜を愛するようになった英治は、手術をすれば目が見えるようになるという彼女のために、全財産を捧げようとするが-。不朽の名作「ひとつ屋根の下」から15年、野島伸司が贈るヒューマン・ラブストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • ドラマ「薔薇のない花屋」のノベライズ。
    たった一人で血の繋がらない娘・雫を育ててきた英治。
    瑠璃の父であり、雫の祖父でもある安西からの憎しみを一身に負って、それでも静かに耐えてきた英治。
    美桜との出会い、愛して、裏切られて、それでも全身で美桜を愛し続ける英治。
    無償の愛というものがあるとすれば、英治の愛し方はまさにこれだ。
    雫の将来を思い、美桜の父への願いを思い、英治はそのたびに自分が犠牲になる道を選んでいく。
    たぶん英治には、「犠牲になる」といった考えは少しもないのだろう。
    切なくて哀しくて、やりきれなくて。
    最後に英治の優しさがきちんと「幸せ」に結びついて本当に良かった。

  • 野島伸司らしい優しい世界と黒い世界。お花屋さんの優しさは底抜けの優しさで、その優しさがまわりを少しずつ幸福にしていく。
    世界がそんな風であればいいなって小さい頃思ったなって思い出す。聖者の行進や未成年、野島伸司の優しい世界は今も私の憧れ。

  • 久々に読んだ野島作品。ずっしり重く深かったです。
    家族愛と恋愛からはじまり、果ては人類愛へとつながっていく大きなテーマを描いたストーリー。

    周囲の人を信じられず、孤独に上を目指す人生を歩む者と、愛情から周囲に幸せを分け与えることを惜しまず、慎ましやかな人生を歩む者。

    対照的な二人の人生を通して、愛の本質に迫る。大人の恋愛小説です。

  • 自分を含め、大抵の人に欠けている優しい心に触れることで、気持ちが癒やされる。
    自分のことは後回しで、周りの人の幸せを大切に思う英治は美桜でなくても惚れてしまうのではないだろうか。
    英治が育てている雫も、やはり英治の背中を見て育っているからなのか優しい子である。
    運動会の競走で転んでしまった友達を励ますシーンがよい。
    ちなみに黄色いバラには「お互いに忘れよう」という花言葉が本当にあるそうだ。
    “情熱”もいいけど“忘れてしまおう”も素敵だ。

  • これは、2年前にやった月9のどらまであり、ヒューマンドラマである。

  • これは月9ドラマにもなりましたね。
    主演は香取慎吾さんで、少し面白い所もあるドラマでした。
    本は読んでいないのですが、とても感動するドラマです。
    そして印象的だったのですが、私の父が凄くハマりました。
    めったにハマることのない父が、仕事から帰ったら必ず見るってくらい見てました。きっとセリフとか覚えてると……。

    そんなドラマの本を、今度図書館で借りて、読みたいと思います。
    もちろん父にも渡します。

  • すごくあったかい家族の話。
    話がすごく深くておもしろい。

  • 内容は花屋を経営しながら男手一つで雫を育てる。
    恨みを持つ人が、主役をおとしいれようとするが・・・
    ドラマ化されたものです。
    読書が苦手な私でもとても読みやすく
    スラスラ読めました。

  • 最初よみ始めたときは暗い話だなと思っていたんですが、読んでいくうちにいろいろな謎がでてきておもしろくてどんどん読めました。主人公はとてもいい人だけではかたづけられないくらいの人で自分を犠牲にしてまでも人のためにうごくというのはやりたくてもなかなかできないことなので、すごいと思いました。

  • この作品はドラマ化もされていました。
    とある花屋を営んでいる英治は男手一つで血のつながらない娘の雫を育てていた。ある雨の日に盲目の女性の美桜と出会うことになる。だが、それは仕組まれていたことで、この美緒と言う女性は実は目が見えるのであった。美桜は上司に頼まれていてやったことでとても罪悪感が残っている。
    この物語はいろんなことがあるが、読みやすくて感動しました。

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著者プロフィール

1963年、新潟県生まれ。88年脚本家デビュー。数々の話題作を手がける。

「2015年 『お兄ちゃん、ガチャ(2)<完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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