残される者たちへ

著者 :
  • 小学館
2.99
  • (11)
  • (32)
  • (121)
  • (38)
  • (9)
本棚登録 : 397
感想 : 103
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862363

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 頭の中の真っ白な空間にぽつりぽつりと登場人物があらわれて、その人たちがみんなゆっくりとべつべつの場所からひとつの場所を目指していくイメージ。
    急がずあわてず、それぞれが自分の内面を見つめて進んでいく感じ。

  • 同窓会に参加した主人公は、兄弟のように育ったという親友の記憶を一切失っていた。
    辿っていくうちに、子ども時代に過ごした団地へと集約されていき、そこで大きな変化に遭遇する。

    ミステリーの思わせぶりな書き方に吸い込まれて最後まで読む。
    最後はわかったようなわからないような。SFだった。

  • ☆☆☆☆4つ
    いくらなんでも続けて小路幸也作品ばかり読み過ぎ。
    もうどれがどの内容だったか、こんがらがって判らんようになってしもうた。
    それというのも設定というかプロットに結構似たようなところが多い事が作者側の原因だろうな。

    読者わたしの側の原因は、何人かの贔屓の察作家さんの作品はもうあらかた読んでしまっていて、これぞという作家がもう居ないこと。
    で、そうした居ない作家の中でも小路幸也はまあ読めるぞ沢山未読本あるしだった事。

    全く新しい作家さんを「ジャケ買い」みたくしてに手を出すと大概は裏切られるのよね。

    読書趣味、これは個人的な思い入れだけで面白いか面白く無いかが決まってしまう。
    要するに「好み」のモンダイなのである。
    あ、またもやほんの感想にわならなかった。でも読み応えあって面白い作品でした。
    すまんこってす。すごすこ。

  • 荒廃していく団地。大阪で言えば千里ニュータウンとかそういった場所かな……

    同窓会で出会った男性が全く記憶にない。
    他の同級生のことは全て覚えているのに、そして同級生は彼のことを知っているのに、自身だけに記憶がない。
    ちょっとした気持ち悪さが団地の現状に重ね合わせられて、不安感がずんずんと膨らませられる。

    ホラーという直接的な恐怖を与える書き方でないだけに、その不安感は増幅させられたまま物語を読み終えても残ってしまう。
    「残された者」たちがどう生きていくのか興味が沸くラスト。傑作として誰かに薦める……ような作品ではないんですが、個人的には「雰囲気」が好き。

  • 図書館で借りた。

    「空を見上げる古い歌をくちずさむ」に
    似た感じの話。

    たまにこういうの書くんだな。この人。
    ちょっと怖かったな。

    嫌いじゃないけどね(笑)

  • 2014.6.22 読了

    最初は 小路さんっぽくない?と
    思いながら読んでましたが、
    悪人が出てこないってとこは
    やはり小路さんかな?? ^_^

    不思議な話だった。
    その一言に尽きる。

    けど、謎だらけで 気になって
    最初は ガンガン読み進みました。

    けど、途中から あまりにも
    ありえなくて ちょっと
    読むのがしんどくなってきたところで、
    ページ数もなくなってくるし、
    これ ちゃんと終わるの??なんて思いつつ。

    なのに、真実が明らかになってきたとこで
    涙が出てしまった。
    結構 ハマってたんだ。。。と気づきました。

  • かつては人々の生活の賑わいに満ちていた巨大団地を舞台に紡がれる物語。
    出だしはミステリ風味→最終的にはSFといった感。
    抜け落ちた記憶、入り込んできた記憶、謎の痣、、、と魅力的なキーワードが散りばめられているものの、後半の展開は些か強引さを感じずにはいられない。
    ちょっと消化不良気味。

  • なんか思ってたのと全然違うぞ…。最初のほうは同窓会の件とかから、同著者の『21』みたいな雰囲気の作品かと思えばこれはSFではないか。辻村深月の『冷たい校舎の時は止まる』を読んでいた時と同じような気分。小路さんなかなか色んな抽斗をお持ちのようで。2011/390

  • レトロな昭和といった、下町人情物語風を想像して読み始めた。
    だが、内容は全く異なりSFチックなものだった。それに気付いたときには、ややショックを受けたが、読み進めるうちにどんどん引き込まれ、結局は一気読みだった。主人公の視点がどんどん切り替わりながら展開するタッチはいかにも小路幸也らしく、ハラハラドキドキしながらページをめくり続けた。
    次の展開が気になって仕方がないワクワク感を感じる面白さとともに、ヒューマンドラマが軸にあった点も非常に良かった。自分自身にも幼子がいることもあってか、子どもはみんなの宝であり、みんなで守るものという視点で物語が進められているのは、大変心が温まった。

  • 좋아 좋아. 우리가 우주인. 다음의 인류는 "그들"에 진화한다.

全103件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

小路幸也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×