圏外へ

著者 :
  • 小学館
3.41
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本棚登録 : 359
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (514ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862547

作品紹介・あらすじ

大変だ。「カタリテ」と名乗る小説家は、書き出しで行き詰まる。やがて、物語は自在に動き出す。「カタリテ」の手を遠く離れて-。南新宿路地裏の「亀裂」に注意せよ。小説家の頭のなかを旅する魔術的長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • まずはこの厚さにたじたじ・・・
    でも読み始めたら・・・

    波長が合うというか、この世界に没頭できるというか、
    「78」のときもそうだったけれど、読み終えたくない!よとしみじみ。

    もしも。無人島へ一人で行くときひとつだけ持ち物を許されるなら私は「圏外へ」と答えます。

  • わかりやすい物語ばかり読んでいる凡人には、難しかった。。構造が複雑で、今どこにいるのか、カタリテさんと共に迷子になっていた気がする。

  • ラスト、そう来たか~~~・・・なるほど・・・クラフト・エヴィング商會ぽい・・・

  • ひたすら長い分、ドップリと物語世界に浸れました。ミルトリン探偵シリーズの吉田音ちゃんがまた出てきたのも嬉しかったです。

  • なんという膨大なものを生み出したのか、と驚きました。
    単行本もびっくりする厚さでしたが、文庫も厚い!
    カタリテと名乗る小説家が書く登場人物が勝手にしゃべりだす。
    「つむじ風食堂の夜」や「THINK」がちょっとずつ出てきているので、むず痒い気持ちになります。
    いろいろ絡まっているので、結局どうなっているの?と読んでいくうちに混乱してきます。それも楽しいです。

  • あかん、俺には手ごわすぎる知的遊戯やわ。

    語り手と登場人物が1人称と3人称が混じり混ざって混沌としていく話、とまとめてしまうと、そうなんだけど、その混ぜ込み方が、凝ってると言うかややこしいというか、

    同じところをグルグル回されて自分の場所が分からなくなったところに、また同じところに立たされて「分からないならここは初めて来た場所だろう。なぜ知ってるかも知れないと思う?」と問われたような、観念論的なやりとりを吉田文体で延々繰り返されて…

    眠たさも退屈さも全て織り込み済みなのか?
    よー分からん。とりあえず長かった

  • もともと、吉田さんの本はだいすきだけれど、読むのにとても時間がかかった。
    全く別方向から始まった物語が、少しずつ繋がる、というより、重なるというか。
    そもそも始まりも同じ場所なのか。
    混乱します。笑
    でも、やっぱりそこは吉田さん、印象的な言葉がたくさん散りばめられていて、苦にはなりません。
    その、小気味良さである。

  • 今までにない書き方。
    小説、文を書くことへの、想いの強さを感じました。
    なるほど。

    長いので、また、ゆっくり読み返したい。

  • 一人称と三人称が混在する、どこを向いているのか混乱してしまう。その意味で残念。

  • 自分は語り手なのか語られているのか。
    いくつもの入れ子のような、マトリョーシカのようなお話。

    一章の長さが決まってて、章ごとの扉が黒地なので小口がきれいにしましまになっていて気持ち良い。

    成長した音ちゃんに再び会えたのが嬉しかった。もう会えないのかな。

    作家の保養所へ行くシーンから先は、見た夢を語られているみたいな感じだった。
    ふわふわして足場が固まらない感じ。
    でもそれが良かった。

    雲呑の描写がとても美味しそう。
    無性に食べたくなって雲呑スープ家で食べたけれど、雲呑は入れればいいってものじゃないのね。
    あるかなきか、雲か霞ぐらいがちょうどいいんだね。

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著者プロフィール

1962年、東京生まれ。小説を執筆しつつ、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作、装丁の仕事を続けている。2001年講談社出版文化賞・ブックデザイン賞受賞。『つむじ風食堂とぼく』『雲と鉛筆』 (いずれもちくまプリマー新書)、『つむじ風食堂の夜』(ちくま文庫)、『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『モナリザの背中』(中公文庫)など著書多数。

「2022年 『物語のあるところ 月舟町ダイアローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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